2016年09月03日(土) |
水害はどうやって防げばいいのか? |
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台風のために東北、北海道で大きな洪水被害が起きた。このような被害が起きるといつも話題になるのは「治水工事の有用性」である。台風の多い西日本に比べて、そうした災害のための対策をしていなかったから今回、北海道や東北の被害は大きかったのだろうか。答えは否だと思う。予測を超えた大雨やそれによる洪水被害を100%防ぐために完璧に治水工事を行って、堤防をかさ上げし、川をコンクリートで固めればいいかというと決してそんなことはない。必要なのは情報が行き渡って避難できることであり、今回の洪水被害も犠牲になったのは避難できなかった高齢者たちではなかったか。
雨量が多ければ徐々に水量は増す。これだけ降ればこれだけ水が増えるというのは予測可能な数値だ。雨量計と連動して避難対策が行われればいいわけで、そこで無理に「洪水が起きない様に治水工事を完璧に」なんて考えない方がいい。ダムによる治水対策は、そのダムが地震などで決壊する可能性を考えれば絶対に行うべきではないとオレは考えている。日本中にこれだけ多くのダムが存在しながらやはり水害が起きるということ、そして過去にはダム本体を越水による破壊から守るために放流した結果.下流で甚大な被害が起きていることを思えばやはり「ダムでは水害は防げない」ということは立証されている。
今ここで警戒しないと行けないのは、与党議員の中の土建屋とつながりの深い連中が「台風被害からの復興」という名目で予算を引っ張ってきて、その一部を自分たちへの献金に変えてフトコロにいれてしまうことだ。迅速に復興予算をつけることと同時に不正なゼニのやりとりがおきてしまうのである。水害被害という痛ましい出来事を、自分の金儲けのチャンスとしか考えてない外道政治家が、残念なことに日本にはたくさんいるのである。そういうクズによって日本の政治は動かされているのである。
洪水の起きた地域の上流の山林はどうなっていたのだろうか。豊かな森林が洪水を防ぐとオレはいつも思っている。崩れた箇所はどういう場所だったのだろうか。そうした検証無しに復興はありえないと思っている。
もしも土建屋にばらまくゼニがあるのならば、そんなことはせずに農業被害の補償にあててもらいたい。農業をしていた方々が被害の大きさに復興をあきらめて廃業してしまうということをできるだけ防ぎ、収穫前に洪水で失われた分を金銭補償してあげてほしいのである。そこを安易に輸入で補うなんて考えないことだ。農業という産業を保護することは我々の社会が持続可能な発展を遂げるためにも絶対に必要なのである。そこにゼニをかけないようではこの国の未来は暗いとオレは思うのだ。
三大鍾乳洞のひとつと言われる岩手県の龍泉洞の地底湖が溢れ、内部の水が激しく噴き出すという状況になってるのをオレはニュースで知った。あの激しい水流で内部の鍾乳石はどれだけ破壊されてるのだろうか。観光資源として価値の高い場所であったことを思うと、鍾乳洞マニアのオレとしてはとても悲しいのである。あの透明度の高い神秘の地底湖が元通りになることを強く願うのだ。
水害はどうやって防げばいいのか・・・と書いたが、実際は防ぐことなんてできない。防げないものだから、起きてからどうするかと考えるしかない。地震以外のすべての自然災害は起きてしまってからなんとか復興を考えるしかないのかも知れない。起きてから考えるというのが間違ってるのは原発事故だけである。国土が永遠に失われる可能性のある原発など、絶対に増やしてはならない。近隣に原発を立地させるということは、事故の時に永久に故郷を失うというリスクを背負うことである。そんなリスクを背負ってまで受け入れないといけないことを原発関係者は誰も教えてくれなかった。
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