2016年05月12日(木) |
政府はいますぐ立野ダムの建設を中止しろ! |
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今回の熊本大地震で熊本城の被害が話題になってるが、オレはそれよりももっと大きな問題が少しも報道されていないことが気になっている。それは崩落した阿蘇大橋の下流に建設中であった立野ダムに関することである。今回の地震で立野ダム建設工事現場は大きな被害を受けた。もしもあの震度7の本震が夜間ではなく作業員が大勢いる昼間の建設工事中に起きていれば、多くの作業員が土砂崩落に巻き込まれていただろう。そしてもしもダム本体が完成して湛水していれば、地震によるダムの崩壊という本邦初の大災害になっていた可能性が高いのだ。そんな危険な場所にこのダムは造られようとしていたのである。どうしてその事実をマスコミ各社は報道しないのか。
阿蘇大橋の下流の立野峡谷にある立野ダム建設工事現場一帯では多くの土砂崩れが起きている。工事中のこの立野ダムは貯水容量1010万立方メートルの重力式コンクリートダムで、高さ90メートル、幅200メートルという巨大なものである。予定地は崩落した阿蘇大橋のわずか2.5キロ下流にある。今、工事現場では至る所で斜面が崩壊して工事用道路などが壊れ、工事用車両も多数土砂に埋まってしまった。本体予定地近くの道路には断層とみられる約50センチ横にずれた跡も見つかった。周辺の岩盤の調査や活断層について調査が不十分なままで工事がはじまっていたのである。こんな脆弱な地盤の所に巨大ダムを建設してしまうことは下流の住民にとってどれほど大きなリスクだろうか。そんなことを政府は果たして理解しているのか。
いや、理解する気などないのである。意味の無いダムを造ることが国にとって大事な政策的課題であり、地元の地権者にとってもこのイナカモンドリームを実現させることが必要なことなのだ。おそらく地方議員なんかにもそのおこぼれは発生しているのだろう。ダム建設という公共事業が田舎にとって一つの錬金術だからこそ、無理矢理に作ってしまい、後で事故が起きれば「こんな大きな地震は想定外だった」と言い訳するのだ。どうしてここまで政府のやり方はクソなのだろうか。そしてこんな危険な工作物のために税金が無駄遣いされるのである。本当に腹立たしいのである。
そのダムは絶対に必要なものなのか? 否である。そんなものはなくても誰も困らない。(もしかしたら、先にその建設予定地を借金して買った田舎議員は困るかも知れないが、そいつらが破産しても全く国の責任ではない。)
この馬鹿事業をいますぐに停止させ、下流の住民を未来の洪水被害から防ぐことが今一番求められることではないのか。熊本県知事はどう考えているのだろうか。もしも熊本県知事までも「ダムは必要」などとほざいたら、きっとウラでゼニでももらってるに違いないから即刻リコールだ。
インドでは大地震でダムが崩壊して多くの死者が出るという事故が実際に起きている。日本でこれまでそういう事故が起きなかったのはたまたま運がよかっただけだ。もしも立野ダムが完成して湛水した後だったら、この熊本地震でダム崩落による洪水という最悪の洪水被害が起きていたはずである。
それでも政府はダム工事を止めないのだろう。意味の無い公共工事をやるための仕組みはこの国にはいっぱい存在するが、工事を止める仕組みはほとんど役に立たない。裁判官はみんな八百長で政府の味方だし、政府や企業に有利な判決を出せば天下りの道が保証されて老後は安泰である。
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