2016年05月06日(金) |
三菱自動車、起死回生の一手とは? |
携帯用URL
| |
|
燃費偽装のために生産を停止中の三菱自動車の下請け業者が苦しんでいる。この停止もいつまで続くのかわからないわけだが、そもそも今回の偽装事件、ドライバーを死に至らしめるような致命的な欠陥だったのだろうか。たとえばエアバッグの欠陥で死者を出してるタカタの場合と比較してみたらはるかに小さな問題である。それなのに生産を打ち切る必要が果たしてあったのだろうか。
オレは三菱自動車には復活してもらいたいと思う。そして今の苦境を乗り切る方法もちゃんとあると思っている。ただ燃費を10〜15%偽装していただけだ。それなら車両本体価格を10〜15%大幅に引き下げ、値引きして売りまくればいいのである。多少燃費が悪くても安かったら客は飛びつくだろうし、何より日産デイズには自動でライトをハイビーム・ロービームで切り替えてくれるようなさまざまな先進装備が搭載されている。別に燃費だけがそのクルマの価値ではないのだ。デザインが気に入って買う人もいるだろうし、これまでつきあいのあディーラーやセールスマンから買う方も居るだろう。そう考えた場合、お詫び価格ということで大きく宣伝すれば爆発的に売れそうな気がするのだ。
こういうことを書いたら不謹慎だと言われそうだ。今回の燃費偽装をものすごく悪いことであるかのように語る人たちもいる。しかし、三菱の軽自動車が生産されなくなったら誰が得をするのか。そう考えると批判勢力の中心となってるのはおそらくスズキやダイハツの親会社であるトヨタの回し者であるという可能性が高いのである。結局はみんな自分の金儲けしか考えていないのだ。
三菱自動車は速やかに予想される実燃費を公表した上で、生産の再開を発表し、同時に該当車種の大幅な価格引き下げを公表すべきである。それによって一時的には赤字になるかも知れない。しかし、あまり長距離を走らないユーザーの場合はわずかな燃費の差よりも、車両本体価格の差の方がトータルのコストを押し下げる可能性が高い。そう考えれば値引き販売だけで十分に失った顧客を取り戻せるはずだ。
軽自動車はもともと利幅が少ない。それを10万円も値引きすれば利益がなくなってしまうことになる。しかし、一台も販売できなければそもそも利益もクソもないのである。とりあえず売ってしまえば後は車検や点検、そして修理などでまたゼニを稼ぐチャンスは発生するわけだ。何より他のメーカーに流れることを食い止められれば、数年後にはまた買い換えのチャンスが巡ってくるわけだ。それまでに他社と競えるようなクルマを開発しておけばいいのである。どうしても燃費基準を達成できなかったら、他の付加価値で勝負すればいいのである。クルマの価値は燃費だけではないというのはオレの日頃の主張である。もしもその単一の基準だけでみんながクルマを選ぶのだとしたらどれほどつまらないだろうか。いろんな個性的なクルマがあるからこそ面白いのである。
不謹慎だが、「燃費偽装お詫びキャンペーン」と銘打って社長が販売店を行脚し、テレビで「三菱は安売りして消費者にお詫びします」とバンバンCMを流せば、その効果はきわめて大きいはずである。一種の炎上商法みたいなものである。もちろんそういう売り方に対してケチをつける方々もいるだろう。しかし、下請け工場の従業員の生活を守り、三菱自動車で働く人たちの生活を守り、日本の自動車産業に健全な競争をさせて業界を発展させるという大義名分を考えればその戦略は正しいとオレは判断する。もっとも記者会見の時のあの社長のカリスマ性のなさを思うと、そんな大バクチを打てるような大物ではないことはあきらかである。社長がこういうセコい偽装しかできないような小物だったからこそ今回の事件が起きたのである。トップに立つ者がボンクラだと社員は悲劇である。
←1位を目指しています! m(_ _)m 投票博物館