2016年01月31日(日) |
北陸新幹線と高浜原発再稼働について |
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高浜三号機が再稼働した。地元の反対を押し切って強引に再稼働することになったわけだが、その直前に北陸新幹線のルートが、敦賀→米原間ではなくて、敦賀→小浜→京都というルートが有力であると発表されたことと何らかの関連はないのだろうか。オレは陰謀論が好きなので、どうしてもこの二つを関連づけてしまうのである。
若狭湾のいわゆる「原発銀座」と呼ばれる地域に新幹線を通し、なおかつその駅も設置するこという「アメ」が、原発の再稼働を受け入れるという「ムチ」と抱き合わせで地元に押しつけられたのではないのか。そして新幹線開通という大きなご褒美を受け入れることで、原発に反対する地元の勢力を宥めるのではないか、あるいは切り崩しの有効な手段になるのではないかという気がするのだ。
ここで地元が「原発は絶対に再稼働しない」と粘ったらどうなるか。そんなに聞き分けのない地域には新幹線はあげない・・・ということになって、北陸新幹線は米原ルートか湖西ルートにされてしまうのである。そして地元の原発利権派の連中は、反対派に対して「おまえらのせいで新幹線来ないじゃないか」と怒り狂うのである。地域住民を分裂させて対立を持ち込むことで支配しやすくするというのは、古来から植民地支配などでおなじみの手法である。今回の高浜原発の再稼働を推進する中で「小浜ルートにしてあげますよ」という政治家の動きがあった可能性は高いとオレはにらんでいる。
裁判という方法によって解決しない問題を解決するにはどうするか。日本では昔から「ゼニを払ってヤクザや政治家に頼る」ということが行われてきた。ニュータウンの建設予定地を資材置き場にして、立ち退き料を行政からふんだくろうとするヤクザは、自分たちの思惑通りに事が運ぶように甘利大臣に現金を届けた。このようなことは政治の世界では日常茶飯事であるが、実は日本のように政治献金の現金授受を認めている先進国は他にはない。他の国ではすべて「銀行振り込み」という形で受領の証拠を残さないといけないのである。政治家どもがこのルールを変更することは期待できない。連中が自分たちの不利益になるような法律改正をするわけがないのだ。
おそらく北陸新幹線のルート決定時には二束三文の土地が大金に化ける「イナカモンドリーム」が炸裂するだろう。すでに土地を先行取得した政治家やその関係者がいるはずである。國松滋賀県元知事が新幹線の栗東駅を開業させてボロ儲けしようとたくらんで、知事選挙で嘉田由紀子さんに敗れたことがあったが、今回の新幹線ルートにからんで小浜駅周辺の土地を買い占めて再開発でぼろ儲けしようとしている政治家は誰なのかがオレは気になるのだ。
なぜ中央リニア新幹線を建設中止できないのか。なぜ北陸新幹線や北海道新幹線が必要なのか。それは政治家の主なシノギが「あっせん利得」を中心としている日本の政治の構造的な問題を変えられない以上はどうしようもないのである。
政治献金と賄賂はどこが違うのか。どこも違わない。なんらかの利益がもたらされるから企業や個人は政治献金を行うのだし、ゼニの掛かる政治を続ける以上その原資が常に必要なのである。
北陸新幹線の建設費のうちの何割が政治家に還流するゼニなんだろうか。大手ゼネコンはいったいどれだけの献金をしているのだろうか。すべての政治献金を廃止するという大英断をしなければ日本の政治は何も変わらない。そして、その古い政治システムがもう限界になっていることは明らかなのに、そこから脱却できないで破滅への道を突き進んでいることもまた事実なのである。日本はこれからどこに向かって行くのだろうか。
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