2015年12月09日(水) |
謎のダンゴムシ混入男 |
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買ったお弁当にダンゴムシが入っていればびっくり仰天するだろう。日本では虫の混入というのはかなり忌み嫌われる現象である。しかもそれが「ダンゴムシ」である。見つけた瞬間にそのお弁当を食べる気を無くしてしまうに違いない。
店頭にあるお弁当にダンゴムシを混入するという「店先テロ」を行っていたオッサンが逮捕された。本人は否認しているが、監視カメラにはしっかりと写ってるらしい。そうなるともう言い逃れはできないのである。それにしてもいったい何がしたかったのだろうか。朝日新聞の記事を引用しよう。
スーパーに並ぶ弁当にダンゴムシを入れたとして、岡山県警は5日、岡山市南区新保、自称アルバイト事務員中俣昭美(てるみ)容疑者(61)を業務妨害の疑いで逮捕し、発表した。中俣容疑者は「入れていない」と否認しているという。
岡山南署によると、中俣容疑者は10月11日、岡山市南区のスーパーの弁当にダンゴムシ1匹を入れ、弁当を製造した会社(広島県福山市)に工場の臨時安全点検をさせ、業務を妨害した疑いがある。
弁当を買った客からスーパーに通報があり、同署が防犯カメラの映像などから中俣容疑者を特定したという。近隣のスーパーでも同様の事案が複数確認されており、関連を調べている。
このオッサンの悪戯のために、弁当を製造した工場で操業を停止しては臨時の安全点検が行われたのである。どれほどのゼニと手間がかかったことだろうか。もしもオレが経営してる工場がそんな目に遭えばオレは断じてこのオッサンを許さないだろう。しかし不思議なのはその動機であり、方法だ。なぜ他の虫ではなくて「ダンゴムシ」なのか。もしかしたらこのオッサンが「ダンゴムシ愛」なんだろうか。全くもってわからないのである。
食品テロというのはターゲットとなった企業に対して甚大な被害を与えることが多い。昔起きたグリコ森永事件に於いて、狙われた企業の株価は暴落した。別に誘拐して身代金を受け取るなどというリスクのある方法ではなくても、株式市場でその銘柄を空売りしてからこうして企業の評判を落としてやれば、それだけで簡単にぼろ儲けすることができる。あの時結局犯人はわからずじまいだったが、オレは絶対に犯人グループは空売りで儲けたと思っている。残念ながら警察の捜査はその方向には進まなかったのである。
ダンゴムシ混入野郎にそこまでの大きな計画はなかったと思うが、それにしても何がしたかったのか。この男は「自称アルバイト事務員」なんだが、61歳にもなっていったい何をしてるんだよと思うのである。
最近意味のわからない馬鹿な事件をおこすヤツが多い。女性の顔にコーヒーを吹きかける馬鹿とか、赤ん坊に覚醒剤を飲ませる馬鹿とか、友人の車を線路に乗り捨てる馬鹿とか、本当に迷惑で悲惨な事件が頻発してるのだ。日本人のレベルはここまで下がってしまったのか。あるいはもともとそういう馬鹿が多かったけど目立たなかっただけだったのか。度を超した馬鹿であることはもはや犯罪であるとオレは思うのだ。もうそういうのは「馬鹿事件発生罪」とかいう特別な名称をつけてどんどん死刑にしてもらいたいと思うのである。このダンゴムシ混入男ももちろん死刑にしてくれ。そういうワケのわからないことをしでかす馬鹿がこの世に存在することそのものはリスクである。
そのような「馬鹿」は憎むべき存在だが、「アホ」は違う。「アホ」というのは見ていてついついほほえましい気分になる。アホのしでかすアホな行為は「おまえほんまにアホやなあ」と笑ってみていられることが多い。
スーパーで販売されているお弁当にダンゴムシを混入させる男は「馬鹿」だが、そのお弁当をダンゴムシに餌としてあげようとするのは「アホ」である。赤ん坊に覚醒剤を飲ませるのは「馬鹿」だが、覚醒剤を買おうとしてメリケン粉を買わされて、中味が違うとも知らずにいい気持ちになるのが「アホ」である。女性の顔にコーヒーを吹きかけるのは「馬鹿」だが、女性に見とれていて自分の膝に熱いコーヒーをぶちまけて火傷をするのが「アホ」である。
オレは世の中の馬鹿たちに言いたい。馬鹿をやめてアホになれと。アホになれば今度はきっと多くの人から愛されるはずである。アホは人畜無害である。世界中の人がただのアホになれば国際紛争や戦争もなくなってしまうだろう。ああいうことを引き起こすのは馬鹿だからである。アホになるということは、そうした行為の空しさに気づくということなのだ。オレは馬鹿には死んでもなりたくないが、面白いアホにならなってもいいかなと時々思うのである。
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