2014年12月20日(土) |
プーチンに恩を売るなら今だ! |
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ロシアが今大変なことになっている。原油価格が暴落したことで、原油の輸出で外貨収入を稼ぐロシアにとって大きな衝撃が起きているのだ。ルーブルが暴落して、もともと1ドル=33ルーブル程度だったのが12月15日は1ドル=66.4ルーブルと実に半値になってしまったのである。12月14日にはなんと一日で14%もルーブルは下落していたのだ。
その結果ロシアの国民は争ってルーブルを売って外貨を手に入れようとしているし、ヘッジファンドは当然のことだが為替市場でルーブルの売りを仕掛け、プーチンは公定歩合を上げてその売り浴びせに対抗している。今は公定歩合17%という状況になってるのだが、もちろんロシア国民は「そんなに金利が高いのなら預金しよう」なんて思わない。自国通貨など信用していないわけで、せっせと外貨を手に入れて資産を保全しようとしてるのである。
ルーブルが暴落するということは輸入品の価格が上がることを意味する。そして急激にインフレになった結果、商店はシャッターを下ろして売り惜しみを行い、商品の流通は滞ってるのである。ロシア市民をモノ不足が直撃してるのだ。もっとも実際にどの程度のことが起きてるのかはわからないわけで、以前にロシアを経済危機を襲った時も「パンが買えないんです」と語るオバハンがでっぷりと肥って血色もよかったことを覚えている。だからロシアが発信する報道をそのまま鵜呑みにはできないのである。
ロシアが最終的にはデフォルトした1998年のロシア危機が再現されるとは思わないが、あのとき、破綻直前のロシアの公定歩合は150%だったことを思い出す。超低金利でも価値を失わない円と対照的である。
この状況をオバマ大統領が見逃がすわけがない。ウクライナ問題に端を発した経済制裁をいっそう強化して、ロシア経済にとどめを刺そうとしてくるだろう。水に落ちた犬を叩くのはアメリカ外交の基本姿勢である。もちろんそれでプーチンが音を上げることなど考えられないし、独裁者だからどんな手を使ってくるかはわからない。そういうわけで野次馬のオレは「次に何が起きるのだろう」と楽しみにしてるのだが、日本政府はどうか。この状況に関して安倍晋三は何も発言していないのである。
確かに日本政府は同盟国アメリカを気にして何もできないのかも知れないが、少なくとも水面下でプーチンと接触して、北方領土の問題でなんか裏取引でもできないのか。プーチンに恩を売るなら今だろう。相手が弱ってるときだからこそいい条件で外交交渉できるのである。樺太の資源の問題やパイプライン敷設、そして日本海という呼称の問題などいくらでも利用のしかたはある。韓国が世界で「東海と呼べ」と宣伝してるときに、そこに面してるロシアに「えっ、東海? なんですかそれは 日本海に決まってるじゃないですか」と言ってもらえばいいのである。きっと韓国はロシアにも働きかけて、教科書に「東海と記載せよ」などと注文を付けてるだろうからそこでプーチンに一言、言ってもらえばいいのである。
ルーブルが信用を失って売り浴びせられてる今、たとえばルーブルと円を交換してやってロシアに円を供給してやれば、それでロシアは一息つくのである。その円をロシアが売ればさらなる円安誘導につながってそれは日銀の政策にも合致する。またここで日銀総裁が「ロシアに円を供給する」と発言すれば、ヘッジファンドの連中は今売りを仕掛けてるルーブルをあわてて買い戻すだろう。もちろん西側諸国は気分悪いだろうが、本当に西欧の諸国が一枚岩でロシア制裁に同調してるのか怪しいものである。きっと裏ではこっそり交渉してる国があるはずだ。外交というのはそういう駆け引きである。
外交とは武器を使わない戦争である。日本は憲法9条で戦争を放棄したが、外交という名の戦争まで放棄したわけではない。日本の国益というものを第一に考えた時にどうあるべきか。それをここでは考えないといけないのだ。
北方領土の問題を交渉するなら今である。ロシアにとってややこしい時だからこそチャンスなのだ。有利な条件を引き出して領土問題に決着を付け、そして両国の利益になるような形で将来を考えればいいのである。
北方領土が返還され、国後島とか択捉島に旅行できるようになれば観光客が一斉に押し寄せ、北海道も賑わうだろうしその経済効果は計り知れない。オレは面積で1/2という形で領土を分割して決着を付けるというプランを考えているが、そうなると択捉島に国境ができるわけでロシアにとっても大量の日本人観光客を誘致できるメリットは大きなものとなる。これまで発展から取り残された辺境がたちまち日本への玄関口となるのである。北方領土に居住するロシア国民にとってもプラスになることは間違いない。
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