2014年10月19日(日) |
おめでとう阪神タイガース |
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オレは今季の阪神に期待していなかった。オレの心の中では今の阪神は第二期暗黒時代のど真ん中にいて、中村負広に率いられた暗黒戦士たちがチームを常敗軍団にすべく日夜がんばってる悲惨なチームだと思っていたし、「きっと阪神は広島よりも弱い」「まして巨人に勝てるわけがない」というのがオレの認識だったんだ。
阪神は、広島が巨人に最終戦で負けてくれたおかげで2位になれた。これは僥倖以外の何ものでもない。CSをマツダスタジアムではなく、甲子園でやる権利を手に入れた。しかしそれでも阪神は広島にあっさり負けて終戦だと思っていた。マエケン、大瀬良の二人に抑えられてそれで終了だと思ったのだ。確かにCSの第一ステージは全くオレの予想通りとなった。阪神は二試合で1点しか取れなかった。本来ならそれで負けていたはずである。オレが予想できなかったのは、あの福留孝介がホームランを打ったことと、広島が二試合で1点もとれないということだった。阪神は打てない相手打線に助けられて第二ステージに進出した。福留孝介の打ったホームランはその1本だけで彼の年俸くらいの価値のある一打だった。
さて、広島には勝ったものの、問題は巨人である。強大な巨人から見れば阪神など鎧袖一触、あっさり敗れ去るというのがオレの予想だった。小山や沢村といった阪神に強い投手が来ればもうオシマイである。だからオレは全く期待しないで第一戦をみていた。阪神の先発は藤浪である。けっこう球は荒れている。リードはしたものの、無死満塁のピンチを迎えた。ここで巨人は代打にセペダを送ってきた。「えっ、高橋由伸じゃないのか?」もっとも恐るべき相手はなんと故障欠場ということである。オレはその代打こそが原監督の痛恨の起用ミスだったと思っている。なぜそこで「満塁本塁打で一気に・・・」という欲張ったことを考えたのだろうか。
もしもじっくりボールを見極めるようなタイプの打者が起用されていれば、押し出し4球ということになる。代打の順序は、先に井端を出して押しだしで1点、そこでセペダを送って、満塁本塁打で決着を付けるというパターンの方が遙かに効果的だったのである。オレは今回のCS、原監督に取って痛恨の起用ミスはそこだったと思っている。セペダの併殺打によって阪神は一気に流れをつかんだ。力で真っ向勝負するなら藤浪にとって井端は敵ではない。かくして阪神は第一戦の勝利を得た。
第二戦、阪神の先発にメッセンジャーを予想した人は多かったが、オレは岩田が来ると確信していた。終盤の9月にもっとも安定していて、防御率2位の左腕を使わない馬鹿な監督はいないはずだ。岩田が好投したのに打てずに負けた試合も多かった。きっと相手が巨人でも仕事をきちっとしてくれるはずだ。しかし先制点のホームを踏むことまでオレは岩田に期待していなかった。岩田が激走して本塁クロスプレーで先取点をもぎ取るなんて、なんてうれしい奇跡なんだ。
原巨人は連敗してアドバンテージを失った時点でもう終わっていた。ゴメスもマートンも鳥谷も西岡もよく打った。上本の頭部にぶつけるという沢村の卑怯な作戦も、痛みをこらえて立ち上がったそのナイスファイトの前には無駄なあがきだった。終わってみれば阪神の4連勝だった。しかも後になるほど阪神は強くなっていた。シーズン中は自滅することが多かった中継ぎ投手陣もよく投げた。かくして阪神は日本シリーズに駒を進めたのである。
1985年に阪神は日本一になったが、2003年はソフトバンクに負け、2005年はロッテに痛恨の4連敗してしまった。その悔しさをどうか晴らしてもらいたいのである。まだ相手は日ハムかソフトバンクかわからないが、オレは今季の阪神タイガースに期待している。オレは今教えてる受験生たちに向かって言いたい。
「阪神に勇気をもらってがんばろう。君たちもしっかりと受験勉強の結果を出そう!」
さて、日本シリーズが楽しみである。もう負けてもいい。リーグ優勝した巨人を抑えて日本シリーズ出場を果たしたというだけでもう十分だ。よくやったぜ阪神!
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