2014年02月21日(金) |
大阪都ではなく大阪国を目指せ |
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大阪都構想は賞味期限が切れた。橋下大阪市長は「二重行政のコストカット」以外のメリットを何一つ示せなかった。このままではもう打つ手はない。そこでオレは提案するのである。いっそ、「大阪都」じゃなくて「大阪国」を目指せばどうかと。中国における香港のように、大阪を日本国内にある独立国家にしてしまうのである。それなら多大なメリットが考えられるからだ。
大阪国という独立国にしてしまえば、法律も制度も自由自在である。たとえば一切の関税を廃止すればどうだろう。輸入品は大阪ではすべて関税なしの価格で買えるわけだ。アメリカの農産物も大阪国でじゃんじゃん売ればいいのである。安い商品を欲しい人は大阪国に買いに来ればいいのだ。そういうわけで大阪には輸入品を扱う店が軒を連ねることになる。その商品すべてに5%の消費税をかけて、それを大阪国の税収にすればいいのだ。
企業の誘致も積極的にやれる。尼崎市や伊丹市のようにもともと大阪の一部のような位置づけだった地域はそのまま兵庫県から分離して大阪国に吸収してしまえばいい。そうすれば尼崎にあるパナソニックが建てた巨大なプラズマディスプレイの工場跡地は多くの企業が争って欲しがるだろう。極端な話だが大阪国に本社があれば法人税を非課税にすればいいのである。ただ、従業員の一定比率以上の大阪国居住などの条件を設けて、登記上の本社だけが大阪という抜け道は防げばいい。法人税が非課税でも固定資産税を納めてくれればそれでいいし、その企業で雇用される人たちが所得税を払ってくれれば十分に税収増加になる。
通貨は日本円が通用する一方で独自通貨の「マイド」とかを発行すればいい。最初は1円=1マイドでスタートしても、もしも円の価値が今後下がるなら両替のレートを変動相場制にすれば済むことである。
公用語はもちろん大阪弁である。もちろん日本国とはパスポート無しで行き来できるようにすればいい。通勤ラッシュで大量の人が移動するのだからいちいち入国審査するのは実際の所無理だ。大阪国にすればそこで日本とは違った独自の法律を施行することが可能になる。それがメリットなのだ。
大阪国に多くの観光客を中国や韓国、東南アジアから呼び込めばそれが大きな外貨収入となるだろう。その観光客が京都や奈良へも行くことになればそれは日本国にとってもメリットである。大阪国を独立国家にすることは、日本にとっても実はプラスなのである。
TPPに参加し、農作物の輸入時の関税をなくすことは農業関係者の反発を食らう。だったら別に日本政府はむりにTPPに加入する必要は無いのである。そのかわりに大阪国に参加させておけばいいのだ。
大阪国は社会福祉に関しても独自の政策を行える。何かと問題になってる生活保護のしくみは完全に廃止し、その代わりに貧民救済センターを作って、そこにいけば衣食住の面倒はみてもらえるようにすればいい。無職で住む家も失った人は、そこに行けばすべての必要なサービスが提供されることにすればいいのである。子どものための無償の塾も併設する。親の貧困が子どもの環境に悪影響を与えないように最善の手を尽くせるようにすべきだからだ。移民もどんどん受け入れればいい。以前にカナダがしていたように、大阪国に一定額(たとえば1億円以上)の投資をすれば大阪国の国籍が買えるようにすればいいのである。中国から生活保護受給目的に入国してるのをチェックできなかったという恥ずかしい事件が以前にあったが、そんなものを排除する代わりに金持ちをどんどん受け入れればいいのだ。舞洲とか夢洲とか、住宅用地はいくらでもある。大阪市内には多数の空き家があるからそれも活用すればいい。
図体のでかい日本政府ができない施策であっても、身軽な大阪国ならどんどんやれる。そうしてうまくいけばそれをモデルに日本政府もマネすればいいのだ。大阪国が独立することは必ず日本政府にとってもメリットをもたらすのである。
もちろん「都構想」だけでも多くの反発があって、「都は一国にひとつでいい」と主張する方もいて、それはもっともだと思う。だからそんな中途半端な制度変更ではなくて一気に独立国を目指す方がはるかに大きなメリットがもたらされるとオレは思うのだ。
「大阪都」に飽きてきた大阪の人間も、この「大阪国」ならきっと多くの人が支持するはずである。大阪国民が喜ぶようなそんな政策をどんどん発表し、住民投票で分離独立の可否を問えばいいのである。
大阪にはいろんな汚名がある。ひったくり日本一とか駐車違反の多さとかである。大阪国になればそのあたりも解消させないといけない。たとえば「ひったくりは即座に死刑」というルールを作ることは日本国では無理でも、大阪国では可能になるかも知れない。「死刑」が重すぎるならば大阪国からの永久追放でもいい。そうした犯罪者を排除して世界に「治安の良さ」をアピールすることができれば新たな大阪の魅力となるのだ。
日本国憲法ではなく、大阪には独自の大阪国憲法を制定することができる。世界に大阪国のパワーを見せつけ、世界中で大阪人が活躍し、「まいど」が世界で通用する通貨になる、そんな未来を橋下氏は訴えればいいのである。さて、分離独立にはどんなハードルが立ちはだかるのだろうか。
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