2013年09月23日(月) |
「半沢直樹」はフィクションではない |
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ドラマ「半沢直樹」で描かれた銀行の内幕について、多くの視聴者はどのように感じたのだろうか。銀行は常に自行の利益を最大限にすることしか考えてないというのはいつもオレが感じてきたことである。
たとえばある企業の経営が危なくなった時、メインバンクの連中が考えることは常に同じである。情報が他の銀行に知られないうちにいかにして融資金を回収するかであり、企業が立ち直れるように助けることなんか考えない。
過払い金の返還を求められたことでサラ金がバタバタ経営不振に陥り、業界一位の武富士でさえも倒産した。その他のプロミスやモビット、レイク、アコム、アイフルなどはどれも大手都市銀行の子会社化として生き残る道を選び、銀行はサラ金という収益源を手に入れた。静岡県にあったクレディアというサラ金は過払い金を返済する能力がなかったためにメインバンクの静岡銀行によって破綻させられた。静岡銀行にしてみれば、倒産すれば過払い金の返還義務はなくなるわけで、サラ金の利用者に戻るはずのゼニをしっかりと先に回収してしまったのである。それが銀行のやり方なのである。
新興不動産のジョイント・コーポレーションが破綻したとき、メインバンクのみずほコーポレート銀行からジョイントに送り込まれた役員たちの役割は、破綻前にできるだけその優良資産をできるだけ取り込むことだった。再建のために送り込まれたのではなく、実は食い荒らすために送り込まれていたのである。
ドラマ「半沢直樹」のモデルとなっているのが三菱UFJ銀行であることはすぐにわかった。そしてドラマの中に出てくる企業が、実在したどの企業を模したものであるかもオレにはすぐにわかったのである。
資本主義社会において銀行の果たす役割とはなんだろうか。やる気のある人や企業に力を貸すのが銀行の存在意義ではないのか。ところが日本経済において銀行の果たした役割とはマイナスの要素ばかりである。バブルの発生と崩壊はそもそも銀行が企業に対してその不動産を過大評価して融資した結果ではないのか。値上がりするからと借金して土地を買うことを勧め、その土地が値下がりしたことで借りた側はすべてを失う羽目となった。すべては銀行の連中が仕組んだ結果ではないか。
驚くほど安い預金金利で銀行はゼニを集めることができる。そのゼニを国債で運用すれば何もしないで利益を上げることができる。銀行がいくらでも国債を引き受けてくれるから国はどんどん借金することができる。
その国債を日銀が市場から吸い上げて資金を市場に流しても、銀行が「企業に融資して稼ぐ」という本来のビジネスをおろそかにしている以上たいして効果はない。日本経済を沈滞させたのは実は政治ではなくて、常に後ろ向きの発想しかなかった日本の銀行TOPの連中の責任かも知れないのである。
「半沢直樹」は庶民ではなく、政治家や銀行員にこそ見て欲しいドラマだったとオレは思っている。勧善懲悪仕立てのその内容も、そして衝撃のラストも、オレには単なるフィクションとは思えなかったのである。現実の銀行にはもっともっと悪い奴らが棲息しているのは間違いないのである。
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