2013年08月14日(水) |
お盆休みの伝統を守れ! |
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お盆休みは日本人のよき伝統である。個人開業の医療機関ではこの時期に一週間程度の休みを取るところが多い。その時期に帰省する人も多く、古くから定着している大事な「お休み」なのである。オレが勤務する学校にも「お盆休み」があって、その時期には夏期講習などの行事は全く組み込まれない。
そうした大切なお盆休みなんだが、最近の企業の中にはその時期を全く休みにしないところが多いのだという。お盆も平常通りの勤務が待っているわけだ。なんということだ。大切なお盆の時期に、家族の中の誰かが「仕事がある」という理由で家にいないのである。それは日本古来の習慣の破壊であり、企業の横暴である。工場の操業を止めることもなく、従業員は休みなしで働かされるのである。もっとも正社員ではない人たちは仕事がある方がいいわけだが。
江戸時代、幼いうちから奉公に出された子どもは盆と正月くらいしか帰省できなかった。「女工哀史」に登場する糸引きの娘たちは、雪の中を帰省して家族の元へ戻ったのである。このように「盆と正月」というのは家族と一緒に過ごせる貴重な時間だったのだ。
その「盆と正月」のうちの「正月」の地位はゆるがない。今もお正月は家族で過ごすのが普通であり、さすがにその時期に休みにしない企業は元旦早々初売りと称して店を開けてる一部の小売業界くらいで、ふつうの企業にはお正月休みがちゃんとある。お正月にも学校で勉強させるのは受験少年院と呼んだ方がいいような特殊な超スパルタ進学校くらいだろう。とにかく「正月」の地位は今も昔も変わらないのだ。
お正月になればテレビ番組も通常とは違った編成になる。普通の番組はお休みになってお正月特別番組や、意味不明なお笑いの番組、バラエティなどに占領され、芸能人がお馬鹿なことをするくだらない番組のオンパレードになる。それが「お正月らしさ」なのである。長時間ドラマが放送されたりして「いつもと違う番組編成」であることは明らかだ。しかし、「盆」にはそんなことが全くないのである。テレビ局の中で「盆特集」と称してバラエティ番組をしたり、先祖の霊を思う番組をしたりすることはない。
ところが「盆」は違うのである。今の小学生の中には「盆」を知らない者も多いのである。「盆」と言えば、 「食べ物を載せるトレイのこと」としか答えられないのである。お墓参りなんてする習慣もないのだ。
なぜこんなことになってしまったのか。それは終戦記念日の存在にもあるとオレは思っている。「8月15日=盆」ではなくて、「8月15日=終戦記念日」と国民にすり込まれたために、大事な「盆」が忘れられてその日が近づくと太平洋戦争に関する番組が放送され、テレビ局もそうした番組を組むからである。さすがにいくら小学生のゆとり度が進行していても、8月15日に太平洋戦争が終わったことくらいは知ってるだろう。(そのあたりちょっと怪しい気もするのだが。)
オレは「お盆」と「終戦記念日」はどちらも先祖の霊を弔う意味で心情的に通い合うものがあると思っている。だからもう少しマスコミがその日を「お盆」という形で意識して欲しいと思うのである。「精霊流し」や「諏訪湖花火大会」など、その時期に大きな地域イベントを控えている街もある。もっと「盆」を国民的行事にしないといけない。
そのお盆が過ぎればもう夏休みもわずかである。子どもたちは宿題を片付けて新学期の準備をしないといけないのである。
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