2012年12月17日(月) |
選挙で国民は何を選んだのか? |
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自民党が圧勝した。民主党が壊滅的な大敗北を喫した。未来がほとんど議席を獲得できなかった。100議席に迫るかと思われた維新がさほど伸びなかった。そうしたいろんなおとを感じた総選挙なんだが、もっとも大事な今回の選挙の問題点は、投票率の低さである。なぜ国民は投票所に向かわなかったのか。投票もしない連中は「選ぶ候補がない」と語る。しかし、今回の選挙は争点がはっきりしていたはずだ。消費税増税に賛成するのか反対なのか、原発をやめるのか続けるのか。どちらも今後の我が国の方向を決める大切な論点である。そこで自民党圧勝という結果が出たことは、国民がひとつの選択をしたということである。それは
消費税増税+原発再稼働!
ということなのだ。投票しなかった半分の有権者には「消費税増税反対」「原発再稼働反対」と叫ぶ資格はない。低投票率の中、全有権者の20%くらいの支持を集めた自民党が絶対的多数を安定確保できたのが今回の選挙の結果である。小選挙区制というのも大きかった。当選した候補以外みんな死に票になるため、たとえば5人の候補者が乱立して21%、20%、20%、20%、19%と票を分け合えばわずか21%の得票で当選できるのである。
民主党の3年間、国民は失望し続けた。3年前の選択を後悔するだけの3年間であった。「なんでこんな党に投票してしまったんだ」と多くの有権者が思ったことだろう。それゆえに今回の民主大敗というのはある意味必然である。しかし自民の勝利は必然というよりは、他の適当な選択肢を持たない有権者と、棄権してくれた有権者のおかげなのだ。だから決して政権の基盤が盤石であるとはいえない。
国民は安倍晋三に「景気回復」を期待した。これは事実かも知れない。彼が主張したインフレターゲット2%や、大胆な金融緩和による景気刺激策は株価上昇と円安につながったことは事実だ。もちろん少し時間が経てばそれが生半可なことでは実現しないことなど誰もがわかるだろう。そこでメッキがはげ落ちるのか、あるいは期待が持続するのかはまだわからない。
ただ、確かなことは国民が総選挙でこうした結果を出したということである。原発再稼働、消費税増税という路線が支持されたことと同じなのだ。
和歌山県を地盤とする自民党議員である二階俊博が紀伊半島を一周する高速道路を完成させることを公約で主張している。そんなところに高速道路が開通しても、それほどの経済効果は望めないわけだが、彼は釣り堀にしかならない港湾事業に数百億使わせた土建候補なので、そういう税金の無駄遣いこそが彼の真骨頂なんだろう。そういう無駄遣いが一気に加速するのが安倍晋三の提案した「建設国債の無限日銀引き受け」である。これで日本中にコンクリートの建造物をいくらでも造ることができるのだ。民主党がマニフェストで掲げた「コンクリートから人へ」というすばらしい方針は完全にふっとんでしまった。もっとも「八ッ場ダム」を建設凍結からすぐに解除した時点で民主のやろうとしたことはみんな今の日本ではさまざまな利権のしがらみの中で押しつぶされるものであるという「官の論理」をまざまざと国民は知らされたわけだが。
日本はこれからどうなっていくのだろうか。オレは野次馬としてそれを眺めつつ、これからやってくる滅びの姿を見届けるのだろうか。安倍晋三の提案する「日本を取り戻す」というのは果たして借金で日本中にモノを造りまくって実現するものなんだろうか。
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