2012年08月15日(水) |
遭難すればどうしたらいいのか? |
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山で遭難すればどうしたらいいのか。携帯電話の電波の届かない所なら救助も呼べない。真冬ならば寒さで耐えきれないかも知れない。いつもオレが思うのは「100%安全な登山などない」ということである。毎年のように山で遭難して命を落とす人がいる。それなのに多くの学校には山岳部やワンダーフォーゲル部が設置され、登山を楽しんでいるのである。常に危険が存在することを我々は忘れてはならない。
かつて山岳部の顧問として、北アルプスに生徒を引率して登ったことのあるオレは山の天候の急変にも何度も遭遇したことがある。また生徒の中には時に体力を消耗して歩けなくなる者や、体調が悪くて倒れる者が出てくることがあることもわかっている。その時にどう対処すればいいのか。それを冷静に判断することが求められるのだ。
その点、野営しながら体力をできるだけ消耗しないように救助を待った上宮中学の引率の先生の対応は良かったと言えるだろう。
「パン分け合い」一夜…中学生ら12人無事下山
奈良県東吉野村の「明神平(みょうじんだいら)」で登山合宿中に一時連絡が取れなくなっていた私立上宮中(大阪市天王寺区)の山岳・アウトドア部の生徒10人と引率教諭2人らは14日午後、無事に下山し「少しのパンを分け合った。死ぬかと思った」などと、救出までの時間を振り返った。
学校側の説明によると、一行は下山予定日だった13日の午前10時頃に明神平の山小屋前から下山を開始。昼食後、行程を3分の2ほど過ぎた地点で、右折ポイントを誤って直進した。次第に倒木が増えて傾斜も急になり、生徒が疲労を見せ始めたため、午後4時、たどりついた沢付近での野営を決めた。
遭難を知って泣き出す生徒もおり、引率教諭が「絶対帰れる。救助隊も来るから」と励ました。深夜と14日朝は激しい雷雨に襲われたが、岩場の上で3〜4人ずつテントのシートにくるまった生徒らは、励まし合って耐えたという。
下山後、取材に応じた3年の男子生徒(15)はパンを分け合って食べたことを明らかにし、「大雨が降って怖かった」と疲れ切った表情で語った。
遭難とはたいてい道を間違ってしまうことから起きる。その時に誰かを責めても意味はない。「おまえが道を間違ったからや!」と怒っても無駄だ。そこで間違えた道をもとの所まで戻るのがいいのだが、一度降りてきた道を再度登ることはなかなか精神的につらいものがある。しかも「遭難した」ショックで参っていたわけである。
オレは遭難のニュースを聞いて、どうなったのかが気になってずっとニュースをチェックしていた。各地で豪雨による被害が報道されていた。山の中とはいえ、もしも遭難の原因が豪雨によるなんらかのトラブルならば・・・と恐れたのである。同じ大阪の私立学校に勤める者として、「絶対に無事でいてくれよ!」という強い思いで報道をずっと見守っていたのである。それだけに「見つかった!」というニュースに思わず安堵したのだ。本当に無事助かってよかったよ。
10人の生徒たちは今回の出来事をどう思ってるのだろうか。その保護者の方々はどうだろうか。学校に抗議するのだろうか。雨に打たれ、暗闇の中で救助を待ち続けた時に付添の先生はどんなことばで生徒を励ましたのだろうか。オレはどうしても「もしも自分が引率していればどうだっただろうか」と思ってしまうのである。全力で生徒を守った先生方をどうか理解してやって欲しいのだ。
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