2012年08月06日(月) |
毛虫やバッタを食べる人たち |
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昆虫食がブームになっているらしい。昆虫食の女子会も開かれているとか。東南アジアの国々ではコオロギを食用に養殖したりタガメを揚げて食べたりしていると聞いたことがあるし、日本でも伊那地方では学校の給食にザザムシの佃煮などが登場するわけで、そういう意味では昆虫を食べるか食べないかというんは単なる食習慣の問題なんだが、それにしてもブームになってるとは驚きである。
朝日新聞の記事を引用しよう。
昆虫食女子の時代? 見た目ちょっと…でもサクサク
「みんなちがって、みんないい」。金子みすゞの詩にあるように、いろんな人がいるから世の中はおもしろい。人間の営みは多様なものだ。そう言ってはみたものの、「昆虫食」が人気だと聞くと、さすがに驚いた。女子会まで開かれたという。愛好家の話を聞き、実際に食べてみた。
「夏はセミがいちばん。秋にはバッタが旬を迎えます」。昆虫料理研究家を名乗る内山昭一さん(61)はこともなげに言う。都内で昆虫を食べるイベントを続けて14年。愛好家は徐々に広がっているという。
内山さんは出版会社員。47歳のとき、都内で開かれた「食用昆虫展」で、世界では昆虫を食用にしている実態を知り、興味をもった。翌年、友人と多摩川でトノサマバッタを捕り、その場で揚げて食べたところ、虫取りの楽しさと、エビのような香ばしいおいしさにはまったという。
それ以来、杉並区の飲食店で虫を食べる会を主宰している。2008年には虫料理の本も出版。200種のレシピを持つ。
このほど、「虫菓子を食べる女子会」を催したところ、20〜30代の女性15人が集まった。
パティシエが用意したのは、雷おこしの落花生の代わりにセミの幼虫を使った「セミ鳴りおこし」、孵化(ふか)直後に乾燥させたカマキリをちりばめた「綿菓子のカマキリちらし」など5種類。メニューを見るだけで、一抹の不安を覚える。
参加者の約半数が虫を食べるのは初体験。参加した会社員(34)は「内心、食べるのは嫌だと思っていたけど、これも経験と思って」。サクラケムシの桜葉巻きを口に運んだ。
それ、毛虫の姿そのまんまですね……。
「口の中でプチプチ感とチクチク感が広がる。『あ、虫だ』って感触」
1度食べたら自信がついたといい、ほかの菓子にも手をのばした。
隣では、子連れの会社員(29)が「コガネムシの砂糖がけがおいしい。キャラメルナッツタルトとかも虫の香ばしさに合いそう」。
笑顔でそう言われても……。聞けば、虫食い歴10年という。「最初は自分の中の固定観念をとろうと参加したんです。ええ、夫も理解してくれています」
なんだかこの記事を読むだけでのけぞってしまいそうである。実物を前にしたら卒倒するかも知れない。もっとも食文化というのはとても主観的なものである。日本人が普通の食べている多くの食材が、外国人からみればあり得ないほど変なものということもある。
オレは納豆を食わないが、納豆は日本の食文化を代表する食品である。オレは絶対に認めたくはないのだが、納豆を食べる人の方が日本では多いし、日常的に食べる人たちから見れば「江草はなんでこんなにおいしいものを食わないんだ?」ということになるのである。
焼肉店でホルモンを食べるときも同様である。オレはホルモンは好きではないのであまり食が進まないが、むさぼるように食べている肉食男女を見ていると、人種が違うのではないかと思うほどである。
世界の人口が増えていく中で、来るべき食糧不足の時代を想定した場合、簡単に養殖できる昆虫を食糧として利用することはかなり重要なことかも知れない。牛や馬、魚と違って昆虫の養殖にはそれほど広い場所もいらない。もちろん獲れる量もそれほど多くないわけだが、それはこれから技術が解決するだろう。今は「奇食」であっても、100年後には「普通」になっていて、マクドナルドでは昆虫入りのバーガーが売られているかも知れないのである。さて、昆虫食はこれから広がっていくのだろうか。
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