2012年05月22日(火) |
祝・京都大学連敗脱出 |
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関西の大学野球連盟の流れはかなり複雑だ。東京に「東京六大学野球」があるように、かつては関西にも「関西六大学」というものが存在していた。東京六大学は参加校が固定されていて、早稲田、慶応、明治、法政、立教、東京と不動のメンバーである。関西六大学野球はそうではなくて、その下に近畿、阪神、京滋の3リーグを抱えていて入れ替え戦制度が存在していたのだ。
もちろん東京六大学で「早慶戦」があるように、関西六大学野球にも「関関戦」「同立戦」という看板カードらしきものが存在してそれなりに盛り上がっていたし、関西大学のエースだった村山実、山口高志というようにプロ野球で活躍した選手もいたのである。しかし入れ替え戦の制度は伝統校の凋落と新興勢力の台頭につながっていった。
もしも東京六大学に入れ替え戦の制度があれば、立教や東大はすぐに落ちてしまっただろう。関西六大学では伝統校の関関同立がそろわなくなってしまい、下位リーグに落ちたチームがなかなかはい上がって来れないということになったのである。もちろん伝統校の側はそうした状況に危機感を持ち、特に関西大学は「東京六大学みたいにメンバー固定」という形を希望していたと言われる。
1981年春のリーグで関西学院が復帰したとき、関西六大学になんと13年ぶりに関関同立が揃った。なんと13年間にも渡って常にどこかが欠けていたのである。ところがその秋には立命館大学が降格することとなった。せっかく揃ったのに一年もたなかったのだ。ここでなんと関西六大学リーグは入れ替え戦の中止を発表したのだ。つまり、せっかく揃った関関同立メンバーを崩したくなかったのである。もちろん下位リーグである近畿、阪神、京滋の3リーグは猛反対である。結果としてリーグは分裂し、「関西六大学」ではなくて「関西学生野球」という名称で6大学固定の形で新リーグはスタートしたのだった。
さてその6校だが、関関同立以外に2校必要である。実力を考えればやはりプロ野球選手を多く輩出している近畿大学というところだが、残るあと1校に選ばれたのはなんと京都大学だった。このあたり、東京六大学を意識していたという気がする。東京六大学に東大というお荷物チームがあるように、関西六大学にも京都大学を入れておけば、残りの5チームは確実に勝てるという算段だったのか、それはわからない。当時京都大学のアメリカンフットボールはものすごく強かったことを思えば、もしかしたらこれを機に野球も強くなるのではという期待もあったのかも知れない。
しかし、京都大学野球部は弱かった。最下位が指定席だったというだけではなくて、とにかく勝てなかったのである。2009年春のシーズンから続いた連敗もついに60を数えてしまった。部員たちは一度も勝たないままに卒業していくのである。その京都大学が奇跡的に連敗から脱出したのである。これはとっても目出度いことである。日刊スポーツの記事を引用しよう。
京大60で連敗ストップ/関西学生
<関西学生野球:京大1−0関学大>◇第7週2日目◇21日◇わかさスタジアム京都
2回戦1試合を行い、京大が関学大に1−0で雪辱、2009年春から続いていたリーグ連敗記録を60(1分けを挟む)で止めた。関学大からの白星は02年春以来。
京大は9回1死後、酒井の左中間三塁打と坂の左前適時打で決勝の1点を挙げ、先発田中が5安打に完封した。
京大は5日の立命大戦で57連敗となり、自らが1991年秋から94年春につくったリーグ連敗記録を更新していた。
[2012年5月21日21時40分]
この「連敗ストップ」で、明日からどんどん勝っていけるのかというと、全然そんな気はしないのである。なんだか関西学院がお情けでくれたような1勝なんだが、次の試合ではもう勝たせてくれないだろう。「連敗ストップ」ではなくて、新たな連敗のはじまりをオレは予感したのだった。
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