2012年05月21日(月) |
果たして15%節電は可能か? |
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去年の夏、電力需給が逼迫しているということでけっこう節電を心がけた記憶がある。それでも昨年の夏はまだ原発も動いていたし、なんとか関西電力は夏を乗り切ることができたわけだが、今年は管内のすべての原発が停止することで、電力各社の中で原発依存度のもっとも高かった関西電力はかなり苦境に立たされることとなる。
それで15%の節電要請ということになったわけだが、どちらかというと自分勝手な人が多い関西人はその要請に耐えられるのだろうか。
大阪の夏は暑い。鹿児島と大阪は同じ暑さと言われるが、とにかく暑い。オレは毎年夏に出張で東京に出かけているのだが、大阪とくらべれば首都圏の暑さなんて屁のようなものである。海浜幕張で海からの風に吹かれながら歩道橋を歩いたときに「夏でもこんなに涼しいなんて天国だな」と思ったことがある。ところが大阪に帰ってくるともうダメだ。新幹線が新大阪に着き、ホームに降り立ったとたんに「おっと、ここはサウナか?」という感じの熱気が押し寄せてくるのである。夏は冷房無しでは絶対に居住できない土地、それが大阪なのだ。
その大阪で、15%の節電なんて無茶である。とうてい達成不能な目標のように思えるのだ。昨年もかなり節電していたわけで、その上にさらに15%なんて狂気の沙汰である。オレは敢えて断言したい。「そんなこと無理だ」と。
だからオレは大飯原発の運転再開容認派なのである。しかしそれは「夏期のみ」であり、電力が足りるようになれば速やかに停止することを前提とした運転再開である。ところが関西電力側の考える「運転再開」というのは、一度再開すればもう止める気はないという意味の「運転再開」なのである。おそらく運転再開に反対している方々の中には、その意図を看破して反対している方もいるはずだ。
オレはいきなりの15%削減が無理だと思うから、今年に限って大飯原発の復活を認めた上で早期の多奈川火力の運転再開や、新規の石炭火力、ガスタービン発電などの設置を急ぐべきだと主張しているのである。それなのに関西電力は新規の火力発電所を造る気はなさそうだ。だったら遊休地を抱えた新日鐵などの重厚長大企業が、海岸部の土地を使ってガスタービンや石炭の火力発電所を造ればいいのである。神戸製鋼の火力発電所などは今は多くの収益を稼ぎ出すドル箱になってるじゃないか。今こそ発電事業に参入するチャンスなのだ。
多奈川火力を全く使う気がないのならば、その敷地にガスや石炭の火力発電所を設置すればいいじゃないか・オレが不思議で仕方ないのは、3.11以降に日本のどこかで火力発電所を新設する計画が一つも発表されないことである。電力会社の幹部どもはみんな「いずれすべての原発は再開可能」と考えているのだろう。甘すぎるのだ。
節電のために電車の冷房が止められたらどうなるのか。オレは15%という不可能な目標の結果もたらされる事態を想像して暗澹たる気持ちになるのであった。もしもオレの家の地域が「計画停電」なんてことになればどうすればいいのか。冷凍庫に蓄えられたアイスがみんな溶けてしまうなんてことになればその損害は甚大である。
原発廃止を叫ぶ方々もここは冷静になって、まず関西電力に対して「原発以外の発電所設置の推進」を要求し、段階的原発廃止という道順を示してやればどうなのかと思うのである。
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