2012年02月19日(日) |
国家による預金ネコババを許すな! |
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引っ越しなどの事情で取引する金融機関を変えたとき、前に預金していた銀行に預金を残したままということがある。大金ならきちっと引き出すが、わずかしかその口座にお金が残っていなかったらそのまま放置するということもあるだろう。そういうわけで150円とか300円とか、そんな少額のゼニしか入ってない銀行口座は無数にあるだろう。
最後の出し入れから10年を経過している口座を「休眠口座」と呼び、そのまま引き出されなかった場合は金融機関の収益となるのである。もっとも預金者が払戻を求めた場合、金融機関は最終の取引から10年以上経過していたとしても払戻には応じるということらしい。つまり、あくまでそのゼニは預金者のゼニなのだ。
その「休眠預金」をなんと国が「活用したい」と言い出したのである。ようするに「どうせ忘れられたゼニなんだから国にくれ!」ということである。いくら財政事情が逼迫しているからといってもこれはちょっとひどい話である。いわば「国家による預金ネコババ」が行われようとしてるのだ。こんなことを許していいのか。
朝日新聞の記事を引用しよう。
休眠預金活用「法的整備も必要」 国家戦略相関連
10年以上お金の出し入れがない「休眠口座」の預金を活用する政府案について、古川元久国家戦略相は17日の閣議後の記者会見で「一定の条件にあったものを活用する方針で、法的な整備も必要」と述べた。
インターネット上などでは「国が国民の財産を勝手に使っていいのか」といった反対意見が出ている。古川氏は「誤解がある。勝手に使うことは考えていない」と強調し、国民の理解を得られる仕組み作りを目指す考えを示した。
全国銀行協会の永易克典会長が16日に「預金は預金者のもの。政府が休眠預金を使っていいのか」と批判したことについては、「最終的に金融機関の収益になっている実態を明らかにすべきだ」と反論した。衆院予算委員会でも、新党日本の田中康夫代表が「おかしいのは全銀協だ。休眠口座は国民のものなのに、彼らは銀行のものといっている」と批判した。
休眠預金は銀行のものではない。だが政府のものでもない。ただ、預金者に忘れ去られてそこに存在しているゼニである。もしもあなたの家に友人が忘れていった財布があるとしよう。持ち主と連絡がとれればすぐに返還できるのだが、残念なことに忘れ物をしたのが誰だかわからない場合もある。そこで「誰のかわからないけど、オレの家に忘れられていたからオレのだ」と主張するなら少しカッコワルイのである。
ただ、もっとカッコワルイのがある。全く無関係の人間が「おまえのとこに誰のかわからん忘れ物あるやろ。オレがもらっておいてやるわ。」と強引に持ち去る人がいれば、なんてひどいヤツなのかとあきれるだろう。誰のものかはちゃんとわかっているのだ。ただ本人がそこにあるのを忘れているだけということが多いのである。
政府がしようとしている「休眠口座活用」というのは、実はただのネコババである。たとえその口座の持ち主が死んだとしても、それを相続できる権利を持つものがこの世に存在すればその方に返還すべきであり、勝手に国がネコババするなんて言語道断である。
では最終的に金融機関のものになってしまうのはどうか。残念ながらこのゼニは金融機関のものになったのではない。求めがあれば払い戻すわけで、だったらやはりそれは一時的に金融機関の手元にあるというだけである。だから結果として金融機関がそのゼニを収入にしたとしても、それは収入の形を取っているだけで問題ないとオレは思うのだ。少なくとも国にネコババさせるよりははるかにマシである。
オレが持っている複数の銀行口座、そこに眠っているゼニに関して、ちゃんと死ぬ前にその存在を遺言の形で家族に伝えるか、あるいはみんなきれいに整理してしまうか、いずれにしてもオレは国にネコババだけはされないようにしようと思ったのであった。
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