2011年11月20日(日) |
恐怖の逆走ミニバイク |
携帯用URL
| |
|
どうかお読みになる前に←応援のクリックをお願いします! m(_ _)m
高速道路を運転していてもしも逆走車に出会ったら肝をつぶすだろう。それがクルマじゃなくてバイクでも同様だ。正面からものすごい速度で迫ってくる馬鹿をどうやってかわせばいいのか。瞬間的に判断できないと思うのである。とっさに右に避けようとしてハンドルを右に切った結果、左側面にぶち当たられてしまった。そこでクルマを止めてぶち当たってきた馬鹿バイクのことを心配してやらないといけないのが日本の道路交通法である。救護の義務があるからだ。たとえ一方的に迷惑をかけられた側であっても、交通事故というのは必ず双方がその場で警察官の到着を待って事後処理をしないといけないのである。それを怠った場合はひき逃げとなる。
中日新聞の記事を引用しよう。
名高速で逆走ミニバイクとトラック衝突、男性死亡 2011年11月18日 10時47分
17日午後10時20分ごろ、名古屋市中村区の名古屋高速都心環状線で、逆走してきた同市熱田区、無職有賀太一さん(30)のミニバイクがトラックに衝突し、全身を強く打ち死亡した。県警高速隊は自動車運転過失傷害の疑いで、トラックを運転していた徳島県阿南市、会社員山崎貴文容疑者(38)を現行犯逮捕し、容疑を同致死に切り替え調べている。
さらに現場に他の車両の部品が見つかっており、事故に関係した車が他にもいる可能性があるとみて、道交法違反(ひき逃げ)の疑いでも捜査している。
高速隊によると、山崎容疑者は前からライトが近づいてくるのに気付き、ハンドルを右に切ったが、ミニバイクがトラックの左側面にぶつかった。ミニバイクは自動車専用道路を走行できず、高速隊は逆走の経緯を調べている。現場は3車線で、錦橋出口から南へ600メートル。
(中日新聞)
「名高速」というのは名古屋以外の方にはなじみが薄いが、名古屋市を環状に走る高速道路のことである。高速道路だから原付バイクは走れない。そこに有賀太一(30歳無職)は迷惑にも出口から侵入してきたのである。そして逆走した。もちろん正面からクルマが迫ってくるのである。
オレは名古屋高速を走ったことがあるが、阪神高速と同じく路肩にそれほど余裕がない。道路真ん中を迫ってくる逆走バイクをかわせるだけの道幅の余裕はない。余裕どころか、恐怖しか感じられないだろう。そんな時はどうすればいいのか。高速で走っているときに落下物をかわそうとして急ハンドルを切れば危険である。高速で逆走車をかわそうとして急ハンドルを切るのも同様に危険だ。運転者はとにかく自分の安全を守らないといけない。
オレはこの逆走バイクと不幸にも衝突してしまった山崎貴文さんに深く同情するのである。そして、本来ならば被害者であるはずの山崎貴文さんの名前の後に「容疑者」と付けられ、本来なら重大な犯罪者である有賀太一の名前のあとに「さん」と付けられていることに対してどうも納得いかないものを感じるのである。この事故を通常の事故と同じように扱っていいものだろうか。そして山崎貴文さんを一方的加害者として裁いてもいいのだろうか。事故の原因は100%この有賀太一という馬鹿にあることは明白ではないのか。
オレはあえていいたい。高速を逆走してくるミニバイクというのは、道路交通法で定められた対等な交通の相手方とは思えないのである。それは道に落ちてる落下物のようなものじゃないのかと。落下物は避けて走ればいいが、どうしても避けられないときは自車への衝撃ができるだけ小さくなるようにしてぶつかるしかない。それがなぜ罪に問われてしまうのかと。
もしもオレがこの場に遭遇したらどうしただろうか。よけきれずに衝突しただろう。そして必ず加害者として新聞報道に名前が出されたわけだ。山崎貴文さんあなたはこの事故の加害者などではなくて被害者だったんだよとオレは悔しく思うのである。このままではもしかしたら有賀太一の家族が出てきて、高速道路逆走という重大な過失を棚に上げて、「きちっと救護してもらえれば死なずに済んだ!」などと言い出すかも知れないのである。それだけに後から他の車によって被害者が「ひき逃げ」されてしまい、それも山崎さんの責任のようになってしまったことが本当に悔やまれるのだ。
この事件の裁判で裁判官はどんな判決を下すのだろうか。裁判官はまっとうな判断を下してくれるのだろうか。オレはただそれが心配なのである。
←1位を目指しています! m(_ _)m 週刊アクセス庵もよろしく。 投票博物館