2011年08月15日(月) |
大阪はこの電力危機を果たして乗り切れるのか? |
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点検中の原発の運転再開の目処が立たず、休止中の火力発電所を再稼働させようとして必死で準備している関西電力にとって貴重な稼働中の火力発電所の一つが突然の故障で運転停止という事態に陥った。関西電力はこの夏最大の危機を迎えたのである。読売新聞の記事を引用しよう。
関電の火発が停止、今夏初の「厳しい」予報
電力
関西電力は14日、運転中の堺港発電所2号機(火力、堺市、出力40万キロ・ワット)がガスタービンの損傷で運転を停止したと発表した。
これにより、関電の8月後半の供給力は2942万キロ・ワットとなり、週間でんき予報で今夏初めて17、18日に、供給力に対する使用率が「厳しい」(95%以上97%以下)と予想している。
関電によると、13日午前10時40分頃、発電設備の出力異常を示す警報が鳴り、自動的に運転停止した。設備が冷えるのを待って14日に点検したところ、液化天然ガス(LNG)を燃やして動かしているタービンの羽根(ニッケル合金製)が一部欠けていることがわかった。損傷の原因究明や補修作業に数か月以上かかる見通しで、今夏中の復旧は困難という。
関電の8月後半の供給力は2942万キロ・ワットに落ち込み、予想最大需要3138万キロ・ワットを大きく下回る。供給力に対する不足率は6・2%で、電力需給状況はさらに逼迫(ひっぱく)し、一段の節電が必要となる見通しだ。
(2011年8月14日20時26分 読売新聞)
この数日、ほんの少し外に出るだけで強烈な暑さに襲われている。冷房の効いた室内から一歩も出られない状況だ。その室内も冷房をずっとつけていないととても耐えられない暑さである。これ以上の節電はもう無理である。おそらくオレの家だけではない。大阪の多くの家で同じような状況だろう。今は我慢している人もこれ以上暑くなればエアコンを使うしかないだろう。しかし、今回の運転停止で供給量はさらに減ってしまうのだ。なんということだ。
このトラブルの補修に数ヶ月かかるというのもオレには驚きである。しかし、発電所の業務というのが基本的にお役所仕事的な体質であり、民間企業並の迅速な対応などこれまで求められて来なかったことを思えば仕方ないのかも知れない。何事もトラブルが起きてから対処し、補修部品は必要になってから生産するというのは民間のサービスではありえないだろう。
これだけ電力受給が逼迫してるのに、なぜ関西電力は新たな発電所の建設計画を発表しないのか。民間の事業者は発電所建設に乗り出さないのか。オレはそれが不思議で仕方がないのだ。神戸製鋼が東灘区に火力発電所を建設したように、海岸部に広大な土地を保有する重厚長大産業のどこがが「発電所やります!」を手を挙げないのはなぜか。企業がやらないのなら大阪市や堺市が「発電所作って電気売ります!」と提案すればいいだろう。関西電力が再稼働しようとしてる古い火力発電所よりも、はるかに高い熱効率でクリーンな発電設備が今なら建設できるだけの技術があるはずなのに、なぜそういう動きがないのか。オレはそれをとても不思議に思うのだ。もしかしたら今の騒ぎは一過性のものであり、「いずれみんな原発に回帰するから焦って発電所作らなくてもいいよ」ということなんだろうか。だったら今の動きは壮大なイカサマということになるじゃないか。
大阪はこの夏最大の電力危機を乗り切れるのだろうか。暑さの苦手なオレは、早く秋が来るのを祈るだけである。
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