2011年07月04日(月) |
蚊についての馬鹿げた一考察 |
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夏は蚊の季節である。家の中の3大害虫というと「ハエ」「蚊」「ゴキブリ」だと思うのだが、最近は家の中でハエを見かけることはほとんどなくなった。たぶんそこらに腐った食品や動物の死体などが放置されていないせいだと思う。ゴキブリホイホイに代表される捕獲機の進歩と普及でゴキブリもかなり減ってるかも知れない。しかし、昔も今も大量に存在する害虫が蚊である。我が家の周辺には未だに水田が多い。どこからかやってくる蚊を阻止するために網戸があるだけでなく、最近はその網戸に殺虫機能を持たせている家もある。
そうして侵入を阻止しているはずなのになぜか家の中に蚊がいる。そして刺されてしまう。蚊に刺されたところは赤く腫れ上がってかゆいのである。人が蚊を駆除するのはこの刺されたときの感覚が不快だからだろう。そこでオレは考えたのである。なぜ蚊はこの「刺された相手はかゆくなる」という戦略を昔からとり続けてきたんだろうか。なぜ刺された人間がかゆくなる物質を注入するのだろうか。刺されても気づかないような刺し方ならば今ほど人間は不快に感じなかったはずだし、動物たちも抵抗しなかっただろう。さらにうがった見方をすれば、もしも進化の過程でその注入物質を変えて、人間が刺されてかゆくなるという物質ではなくて、人間に性的興奮や快楽を与える物質を注入していればどうだっただろうかとオレは想像するのである。
蚊に刺されれば気持ちいいということになれば、人は今のように蚊を毛嫌いすることはなくなるだろう。その快楽を求めて多くの人が「わざと蚊に刺される」という選択をするだろう。これまでは網戸などで蚊の室内への侵入を阻んできたわけだが、今度は積極的に家の中に蚊を呼び込もうとするかも知れない。そのためにはどうすればいいのか。
自分から蚊の多い場所に出かけて、露出度の高い服装でどんどん蚊に刺されようとする人も出るに違いない。全裸で夜の墓場に出かけて、全身を蚊に刺されてそのあまりの快楽に悶絶して倒れているような馬鹿もきっと出てくるだろう。絶対にそういう遊びが流行る。オレは断言するぜ。青山墓地で篠山紀信はヌード撮影をしたが、青山墓地で蚊に刺されたい男女が勝手に全裸になるということが起きるかも知れない。また、その快楽を求めて性器だけを露出して蚊に集中的に刺してもらおうとするモロだし男も出現するだろう。
もちろんわざわざ蚊に刺されなくてもその快楽物質だけを摂取できればいいわけで、蚊を研究してその物質の分離を試みる研究者も出るだろう。ただそれを取り出すことに成功したとしてもきっと値段は高いだろうし、世間一般の人々にとってはやはり「蚊に刺されて気持ちよくなる」方がお手軽である。蚊を求める人たちはどんどん外に出かけ、少しでも多くの部位を刺してもらおうとして服を脱ぐだろう。
いくらたくさん蚊に刺されたとしても、それが10カ所程度ならさして健康上の問題もないだろう。しかし、「夜中に全裸で寝ころんで」などの方法でカラダを大量の蚊の攻撃にさらした場合はどうなるのか。全身くまなく蚊に刺された場合、命の危険はないのだろうか。皮膚呼吸できないくらいに蚊に刺されれば生命の危険が伴うのではないだろうか。
蚊によって媒介される病気も数多くある。いくら気持ちよくても生命の危険が伴うならばそれを阻止する方が優先だ。しかしマラリアや日本脳炎のない土地ならばそうした心配はいらないということになる。安心して蚊に刺されることができるのだ。
人間を気持ちよくしてくれる虫ということなら「害虫」ではなくて「益虫」になる。蚊はなぜ進化の過程で「益虫」になるという選択をしなかったのだろうか。自分が刺す相手である多くの動物に対して「不快」ではなくて「快」を与えるという路線を目指していれば、きっと蚊は人間に愛されていただろう。のめりこまずに適度な快楽を得ようとする人は常に室内に数匹の蚊を放し飼いにして少しずつ刺されることを選んだだろう。
蚊はその進化の過程で人類との共生を選ばずに敢えて対決姿勢をとってしまったために現在のように迫害されているのである。ドラッグストアには各種の殺虫剤が並び、蚊の存在は忌み嫌われ、生活から排除すべきモノだという共通認識を誰もが持ってしまっている。ああ、もしも蚊がその愚かさにもっと早く気づき、そしていかにして自分に血を分け与えてくれた相手に感謝の意を伝えるかに腐心していればこんな不幸な関係は起きなかったのだ。きちっとそこにはギブ&テイクの関係が生じていたはずなのである。オレはこの蚊の不幸な運命に同情するが、かといって血を分け与えるなんてことはしない。見つければただ情け容赦なく殺すだけである。
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