2011年07月03日(日) |
平成版「大学は出たけれど・・・・」 |
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小津安二郎監督の作品で「大学は出たけれど」という映画がある。1929年の作品である。昭和初期の不況下では大卒者の就職率が30%という惨状だったそうで、それに比べれば今はこれでもかなりマシなんだが、この昭和恐慌の時の経済政策と各国の対応はなかなか興味深い。国会でいつも居眠りしているクソ政治家どもはこういう過去の歴史をしっかりと学んで欲しいものである。
若者はなんのために大学に行くのだろうか。きちっと勉強してそれを将来の仕事に役立てるために進学するというのが望ましい姿である。入学試験の偏差値上位の大学は基本的にそういう志願者が多数派を占めている。しかし、世間には多数のFランク大学というものが存在している。全然受験勉強しなくても、頭の中がカラッポでも、受験料を振り込んで願書さえ出せばあーら不思議、大学生になれちゃうのである。分数がわからなくても、かけ算の九九が不確かでもOKである。およそ「勉強すること」とは縁遠い馬鹿学生たちの楽園が日本には多数存在するのだ。
そういう馬鹿学生は、自分のことを「大学生」と思っている。これは甚だしい勘違いである。もっとも自分の通ってる施設に「○○大学」という間違った名称がついてるからそういう錯覚をしてしまうわけで、ちゃんと実態に合わせて「○○ニート養成所」「○○馬鹿収容所」などと名付けられていればそんな勘違いも起きなかっただろう。
こんなことを書くと、必ず「入学試験の偏差値の高い大学でも馬鹿はいる」「入学試験の偏差値の低い大学にも賢いまじめな学生はいる」と反論される方がいる。それは確かにそうで、ごくわすかなそうした例外は存在するとオレも思う。しかし、平均的に見てそれはやはりきわめてマレな例外であり、やはりFランク大学に通う学生の大多数は馬鹿なんだとオレは思うのである。オレはとあるFランク大学の前をよく通るのだが、そこの学生は漫画しか読まないし、趣味といえばパチンコやギャンブル、会話の語彙は恐ろしく貧弱で髪の毛は真っ黄色や金髪、黒髪の学生がほとんどいない。未だにズボンをずらして腰パンではいていて見るからに馬鹿丸出しである。電車の中でそいつらの会話を傍聴したことがあるが内容が馬鹿すぎてとても日本語とは思えなかった。その連中が教室の中でまともにノートを取りながら講義を聴くとは思えないのである。きっとメールを打ったり3DSで遊んだりおしゃべりしているのだろうと思ってそのFランク大学で教えてる友人に訊いてみるとそのとおりだった。
だから大学生の就職率が低下してると聞いても全然驚かないのである。そんな馬鹿な連中でもちゃんと就職できる世の中の方が異常だ。企業がまともな学生を選ぼうとしていて、選べるだけのまともな学生が居るのなら日本企業の将来は安泰だ。もしも就職率が上昇してそんな馬鹿たちもみんな就職できるようになる方が危険である。そういうわけでオレはこういう記事を見ても全然問題とは思わないのである。なんだ就職できないのは2割だけかよと思ってしまうのである。朝日新聞の記事を引用しよう。
大卒の2割、進路決まらず 朝日新聞・河合塾調査
今年3月に4年制大学を卒業した学生のうち、5人に1人は就職や進学などの進路が定まらないまま卒業していたことが、朝日新聞社と河合塾の「ひらく 日本の大学」調査でわかった。不安定な立場にいる卒業生は、少なくとも8万6153人にのぼる。全卒業生に占める割合を学部系統別でみると、最大で約5倍の格差があり、理系より文系の方が就職や進学に苦戦している傾向がみられた。
調査は、全国の国公私立大学計759校を対象に実施。558大学から回答があった(回収率74%)。
それによると、卒業者のうち、就職者は62.2%、大学院などへの進学者は16.1%だった。就職、進学者以外と、アルバイトなど「一時的な仕事」に就いた者、「不詳など」を合計した卒業生は20.8%にのぼった。
この調査に対して回答しなかった26%の大学は少し怪しいのである。
資料を見るとどういう学部に就職できない者が多いのかよくわかってなかなか興味深い。医学部を出ても6.7%はプーなのである。そう考えれば決して医学部入学だけでは安心できないことがわかる。また芸術やスポーツ科学といった分野が就職に直接結びつかないという至極当然の結果がちゃんとデータで示されたということもわかる。
大学生が就職できない最大の理由は「志望と実力のミスマッチ」である。何の能力も個性もなく、努力もしなかった学生が東証一部上場企業ばかり志望したところでそれは偶然を期待して宝くじを買っているようなものである。中小企業の多くは人手不足で困っているのだが、求人票を出してもまともな学生どころか馬鹿学生さえも来てくれないのである。もちろん馬鹿に大挙してやって来られても困るだけなんだが、来てくれないと選びようがないのである。
これだけ就職難といいながら人手の足りない業界はいくらでもある。農業や漁業は後継者がなくてどんどん産業の規模が縮小していっているわけだし、外食産業はこんなに隆盛なのにやはり人手不足だ。コンビニのバイトも足りないのかレジには外国人が立っていることが多い。近所を走る南海や近鉄のバスには大きく「バス運転手募集」の案内が掲示されている。
ただ、企業が「正社員」での採用を減らしていることは事実だ。これに関してはきちっと政府の指導を入れて欲しい。「正社員」=「雇用の安定」であり、労働者の生活の安定につながるからだ。不安定なままでは結婚も子作りもしにくい。正社員比率の低い企業は法人税率を倍にするとか、キヤノンみたいに擬装請負などのズルをする企業は社長や会長を逮捕して刑務所にぶち込むなどのペナルティが必要だ。そいつが開き直って「ルールが間違ってる!」などとほざいたら即座に全財産没収で国外追放だ。
文部科学省がいくらでも設置認可を出しまくるものだから大学生の数はものすごく増えた。昔ならとうてい大学になどは行けなかったレベルの連中までみんな大学に入れるようになった。それでも8割が就職や大学院への進学ができているのである。ちゃんと就職できないのは5人に1人しかいないのである。これはある意味すばらしいことだ。そのどこが問題なんだろうかとオレは思うのである。
農業や漁業が後継者不足に悩むのならばいっそ新規に農業や漁業に従事しようとする若者を公務員にしてしまえばいいのである。膨大な補助金を投入することに比べればかえってゼニは節約できるかも知れない。休耕田や耕作放棄地は国が強制収容してそこで公務員農民を働かせればどうか。もっとも「まじめに働かなくても給料は保証されている」という公務員の負の側面を彼らが身につけてしまうと困るのだが。なぜ人は公務員という身分を与えられたとたんに働かなくなるのか。それは東欧の社会主義国体制が崩壊したように社会の基本法則の一つなのかも知れない。
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