2011年04月12日(火) |
これが原子力に代わるエネルギー源だ! |
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資源小国の日本で原子力発電によってエネルギーを賄おうとすることは必然だったのかも知れない。しかし、地震大国である以上、今回の福島第一原発のような事故もまた必然であった。原発というものが地震や津波に対していかに脆弱であるか、いつかはこのような事態に我々は直面しなければならなかったのだ。もしも今回のような事故が起きなかったら、我々は他の全ての原発が海に面していながら大津波に備えていないことに気づきもしなかっただろう。
原発に頼らないとすれば何をエネルギー源にすればよいのか。日本の近海にはメタンハイドレートが大量に存在する。それを採掘してエネルギー源にすればということは以前から言われているがいっこうに実用化しない。コストが掛かりすぎるからだ。しかもそれがどのような自然破壊につながるかもわかっていない。
そんな手詰まりの中、昨年12月に報道されたこのニュースを覚えている人はいないだろうか。石油(炭化水素)を造る藻が存在するのである。これを大量に培養すれば、石油を生み出す畑を作ることができるのだ。このような研究になぜゼニと人材を政府はどんどんつぎ込ませないのか。
生産能力10倍 「石油」つくる藻類、日本で有望株発見2010年12月15日7時0分
藻類に「石油」を作らせる研究で、筑波大のチームが従来より10倍以上も油の生産能力が高いタイプを沖縄の海で発見した。チームは工業利用に向けて特許を申請している。将来は燃料油としての利用が期待され、資源小国の日本にとって朗報となりそうだ。茨城県で開かれた国際会議で14日に発表した。
筑波大の渡邉信教授、彼谷邦光特任教授らの研究チーム。海水や泥の中などにすむ「オーランチオキトリウム」という単細胞の藻類に注目し、東京湾やベトナムの海などで計150株を採った。これらの性質を調べたところ、沖縄の海で採れた株が極めて高い油の生産能力を持つことが分かった。
球形で直径は5〜15マイクロメートル(マイクロは100万分の1)。水中の有機物をもとに、化石燃料の重油に相当する炭化水素を作り、細胞内にため込む性質がある。同じ温度条件で培養すると、これまで有望だとされていた藻類のボトリオコッカスに比べて、10〜12倍の量の炭化水素を作ることが分かった。
研究チームの試算では、深さ1メートルのプールで培養すれば面積1ヘクタールあたり年間約1万トン作り出せる。「国内の耕作放棄地などを利用して生産施設を約2万ヘクタールにすれば、日本の石油輸入量に匹敵する生産量になる」としている。
炭化水素をつくる藻類は複数の種類が知られているが生産効率の低さが課題だった。
渡邉教授は「大規模なプラントで大量培養すれば、自動車の燃料用に1リットル50円以下で供給できるようになるだろう」と話している。
また、この藻類は水中の有機物を吸収して増殖するため、生活排水などを浄化しながら油を生産するプラントをつくる一石二鳥の構想もある。(山本智之)
日本の耕地面積は462万8000ヘクタール(平成20年度)である。そのうち2万ヘクタールを石油生産のための畑に供与しても全体のわずか0.5%以下である。そんなわずかな面積で日本の石油輸入量をカバーできるのならば、もっと面積を増やせばもしかしたら日本が石油の輸出国になれるかも知れないのである。日本の石油事情が根底から変わるかも知れないのだ。
もちろん、こんな研究が進めば中東の産油国にとっては大きな脅威である。日本が独自に研究を進めるならばおそらくその研究施設はテロリストの標的となるだろう。アルカイダの工作員を送り込んできて破壊しようとするかも知れない。またこんな技術をあの中国が真似しないわけがない。日本に産業スパイを送り込んでなんとしてもその秘密を自国に持ち帰ろうとするだろう。その技術を巡ってどんなことが起きるかわからないのである。この研究はそれだけの国家機密なのだ。筑波大学に任せて細々とやらせていればよいというようなものではない。それこそ数兆円でも費用をかけて日本中で競争で研究させなければならないことである。国家の存亡がかかった研究だからだ。
日本はさまざまな危機を勤勉な国民性によって乗り越えてきた。東日本大震災という未曽有の危機の中で、エネルギー問題を見直すきっかけをもらったことは一つのチャンスである。今ならこのような研究に大きな予算を投入しても誰も文句は言わないだろう。
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