2011年03月24日(木) |
オール電化にだまされた人たち |
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原発は一度運転を始めれば24時間ぶっとおしで運転し続けないといけない。そういうわけで真夜中のみんなが電気をあまり使ってない時間帯でも発電し続けるわけで、その余剰電力は揚水式発電のための水のくみ上げに使われたりするわけだがそれでも余る。そういうわけでなんとかみんなに電気を使ってもらおうと「オール電化」を各電力会社は推進してきたのである。しかし、ここにきて電気が足りなくなるという非常事態が発生した。
電気がなかったら全く何もできないという生活は、停電すればすべてが原始時代になってしまうのである。お風呂の湯もわかせないし、調理もできない。そうした現実を今回オール電化住宅に住む人たちは突きつけられたのだ。
オール電化住宅が増えれば、それだけガス会社は売り上げを減らすこととなる。少子化で人口は減り続けるわけだから全体としてのエネルギー使用料は年々減っていくことになる。売り上げを増やすにはライバルの客を奪い取るか、あるいはエネルギーを全体的に無駄遣いさせるしかない。そういうわけで時代は「エコ」に向かうどころかむしろ「エネルギーのさらなる浪費」を志向していたのだ。そしてどうもガスは電気に押され気味だった。それはたとえばガスを使わない方が火事になる危険が減るからと火災保険の掛け金が安くなったりして、オール電化に追い風になるような状況が準備されてたからである。
さらにオール電化の急速な普及を促したのは、訪問販売による押し売りだった。この訪問販売業者が電力会社からどれほどのマージンをもらっていたのかはわからない。しかし、かなり悪質な業者も混じっていたことは確かである。メリットばかりを強調して契約を急がせたり、不要な機器まで購入させたりしていた。「年間10万円もお得!」などと宣伝しながら実際はほとんど光熱費は変わらないことも多かった。深夜の電気代を割安にするかわりに昼間の電気代が割高になるなど料金体系が複雑で、利用者はそのメリットをうまく利用できなかったのである。
オール電化住宅の場合、当然ながらガスの配管が最初から存在しない。それによって工事は簡略化されるし、火事の危険なども減少するというのがメリットの一つであるようだ。ガスコンロのかわりに電磁調理器を用いるのだが、その場合市販のどんな鍋でも使えるというわけではない。また強力な電磁波が発生するわけで、その健康被害がどれだけあるのかはまだわかっていないのである。
東京電力の管内である関東地方で押し売りたちが活躍してオール電化住宅は急激に増加していった。10年ほどの間に電力消費の増加分は原発2基分くらいになったのだ。しかし、ここに来て突如福島第一原発の事故が起きて「当分の間、電気は足りません!」ということになったのである。
まさか電気が足りなくなるなんてことは考えもせずにオール電化住宅にしてしまった人たちが大勢いる。その方たちはこれから迎える真夏の電力需要期をどう過ごすのだろうか。計画停電は家を選ばない。オール電化の家でもウィズガスの家でも平等に停電するのだ。オール電化だけはかわいそうだから救うというわけにもいかないのだ。
このような事態を招いた時にどうなるのか。オール電化を普及させることのリスクをはじめて我々が意識したのがこの震災であった。一方がダメになってももう一方が使えるという可能性を最初から放棄したのがこの「オール電化」住宅なのである。
我が家にしつこくかかってきた、あの「オール電化勧誘」の電話も途絶えた。おそらくもう二度と掛かってくることはないだろうし、もしも掛けてくるとすればそれは頭のおかしい連中がまだいえうということだろう。オール電化マンションの価値は中古でも暴落しているに違いない。
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