江草 乗の言いたい放題
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2010年04月01日(木) 高校授業料無償化に関して思うこと        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 ついに高校授業料無償化法案が可決されて、無償化が成立してしまった。オレはずっとこの方針に対して批判的だったのだが、とうとう実施されることになったのである。読売新聞の記事を引用しよう。

公立・私立高「格差」残る…授業料無償化法成立
 31日に成立した高校授業料無償化法は、高校生の教育にかかる経済的負担の軽減が最大の目的だ。
 親の所得に関係なく国の支援を受けられるよう、所得制限は設けなかった。しかし、すでに都道府県から授業料減免措置を受けている低所得世帯には利点が少なく、公立と私立の「格差」も残るなど、問題点も指摘されている。
 「大きな予算を使って高校の学びの環境を劇的に変化させる」
 川端文部科学相は同法の成立後、無償化の意義を記者団にこう強調した。
 2008年度には、高校中退者約6万6000人のうち、約2200人(3%)が経済的理由で中退した。政府はこうした理由で中退したり、高校進学をあきらめたりする人に対する支援になることを期待している。
 ただ、すでに中退したり、進学しなかったりした人には制度の恩恵は届かない。授業料以外の費用は依然として必要な中で、どれほどの効果があるかも不透明だ。
 無償化の財源確保を目指し、16〜18歳の子どもを持つ家庭の所得税などの特定扶養控除が縮小されるため、こうした子どもが高校に行っていない場合は負担増となる問題もある。
 また、私立高の授業料は平均で約35万円にのぼり、大半は就学支援金があっても授業料の負担は残る。全額が無償となる公立との格差は大きい。
 成立が施行日の前日となったことで、準備不足の面も少なくない。無償化の対象外となる留年者などへの対応は自治体に委ねられているが、対応する条例の改正はこれからの自治体もある。文科省は私立高については、4月分の授業料から就学支援金の分を減額させたい考えだが、間に合わないケースも出そうだ。(2010年3月31日23時27分 読売新聞)


 まず、「無償」と言っても完全にタダになるわけではない。授業料部分が無償になるだけで、制服代とか修学旅行の積み立てとか、さまざまな諸費用はちゃんとかかってくるのである。4月からオレの息子が高校に入学するのだが、入学に関して支払わないといけない費用を合計すると約13万円だった。公立でもこれくらいの負担はあるのだ。制服や修学旅行を廃止してその分の費用がかからない公立高校を設置したらきっと入学希望者はかなりあると思うのである。

 それ以外にも「推薦辞書」なんてものがあって、オレが古典を教えてる関係上わが家には古語辞典などは何冊もあるし、国語辞典も漢和辞典もあるのだが、妻の話では「みんなと違う本ならかわいそうだから」なんていうことでこれもまた余分に買わされそうなのである。全くもって納得いかないのである。使う辞書が違うことで何か学習上の問題があるのだろうか。今の高校生はみんな電子辞書(ワンセグ付き)を使ってるので分厚い辞書なんか持ち運ばないような気もするのだ。自分が高校生の時は辞書を2冊用意して、一冊は学校のロッカーに入れて置き傘ならぬ置き英和辞典にしていたなあと思い出す。

 あと今回初めて知ったのが「留年者は対象外」というくだりである。うーん、これはちょっときついなあ。というのも入学試験の偏差値の低い高校は留年者がかなり多い。学年の1割くらいが留年する高校もある。もちろん留年すればやめていく生徒も多いのだが、がんばって卒業しようとする者ももちろんいるわけで、そこに「無償打ち切り」ということになるとこれは中退者の増加につながるような気がするのだ。もちろん「留年なんかする不真面目なヤツまで無償化する必要はない」と言われたらそれまでなんだが、まじめにがんばっていても病気やケガで試験を受けられずに留年なんてこともあるかも知れない。きっと日本中で「無償打ち切りだからやめます」という中退者が激増するだろう。

 今回の法案成立に関して、文部科学相のこの発言にはかなり脱力した。
 
「大きな予算を使って高校の学びの環境を劇的に変化させる」

 その大きな予算がムダなんだけど・・・こんなことしても何も変化しないよ。あんたたちは教育の現場をちっともわかっていない。子ども手当もそう。そのために浮いたゼニや入ってきたゼニがまともに使われると思ってるのかい?もしもそう思ってるならよほどおめでたい馬鹿だ。子ども手当を塾の費用にして我が子をドーピングしようとする親が増えればますます学校教育は破壊される。オレの家の近所にかなり繁盛している高校生向けの進学塾があるのだが、その塾通いの高校生どもを見ながらオレは「こいつらみんな学校では勉強していないのか?」と疑問に思うのである。今にどこかの馬鹿が「塾も無償にせよ」などと言い出すのだろうか。この塾通いのせいで学校教育が破壊されてることに気が付かないのだろうか。


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