江草 乗の言いたい放題
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2010年03月02日(火) もう浪人することを決めたキミたちへ        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 国公立大学の前期試験が終わった。まだ後期の試験も、それから一部の私大の入試も残ってるが、早々と浪人する方針を決めた人たちもいる。頑張ってる受験生たちをさしおいて浪人の話をするのは早いかも知れないが、受験勉強に対する心構えをここで説いておきたい。

 もう20年以上も前のことだが、当時勤務していた公立高校でいつも欠点を取りまくり卒業自体が危ぶまれるような生徒がオレの担任するクラスにいた。追試の末、なんとか無事に卒業していったのだが、彼はある有名難関私大を受験した。全然合格する可能性がないのにどうしてそんなところを受験するのかを尋ねると彼はこう答えた。「どうせ浪人するんだから難しいところを落ちて浪人する方がカッコいいじゃないですか!」と。

 彼は結局2浪し、そしていわゆるFランクの大学に入学していった。たぶんそこなら現役の時でも入れただろう。基本的に受験者はみんな受け入れるような大学だったからだ。彼にとってその2年間の時間はいったい何だったのだろうか。夢を追うためのモラトリアム期間だったのだろうか。しかし、Fランク大学にしか合格しなかったことを思えば、その2年間に彼がきちっと勉強したとは思えないのである。どんな毎日を過ごしていたのだろうか。

 受験すること自体は自由だ。彼の成績で入れるのは受験生ほぼすべてを合格させるFランク私大しかないとオレは最初からわかっていたが、カッコよく浪人したいという希望を聞いてやってチャレンジを許したのである。人生をどんなふうに生きるかは本人が選び取るものだ。「カッコよく浪人したい」というのが彼の美学であった以上、他人は口を差し挟めない。しかし、中学の英語もろくにわかってないのに無茶だなとオレは心の中で思っていた。一年予備校に行けばもしかしたら変われるかも知れないし、実際そこで目覚める生徒もいないことはない。奇跡というものは確かにあるからだ。しかし、それはやはり奇跡であり、多くのできない生徒は予備校でもやはりできない。時間だけを無為に過ごしてしまう。

 なぜ早々と浪人を決めてはいけないのか。まだ入試が完全に終わってない今の時点で浪人決定する連中というのは、今からしばらく遊んだりのんびりしたからそんなふうに決めるのである。「勉強は4月になって予備校が始まってから・・・」と思っているのである。しかし、今から約1ヶ月のんびりしてから受験勉強を開始するという選択は、そののんびりしている1ヶ月にさらに馬鹿になってからスタートするという意味だということがわかっていないのである。勉強もスポーツも同じで、何もしていない時期というのは確実に能力は退歩している。

 よい浪人になるためには、最後まであきらめてはならないのである。ぎりぎりまで往生際の悪いしぶとい戦いを続けた末の浪人こそがよい浪人となれるのだ。もっともそういう強い意志があれば国公立の後期日程の試験でどこかに合格する可能性が高いのだが。

 1浪して結果のでなかった受験生の中に2浪に突入する者も多いわけだが、1年間集中してやれなかった者(つまり大学に合格しなかった者)が2年目になって1年目以上に成績が伸びることはほとんどなく、むしろ落ちてる者の方が目立つのはなぜか。それは「2浪突入」と決めた時点で「勉強は4月から」というふうにリセットしてしまうからである。

 成績の上がらない受験生というのはたいてい記憶容量が小さい脳を持っている。「おまえはもしかして爬虫類か?」と言いたくなるほど何もかもすぐに忘れてるのだ。どんなに大事なことであっても時間が経てば忘れている。記憶を保持するためにはどうしたらいいのかという努力が根本的に欠けてるのだ。そういうヤツに限って、英単語を無理に詰め込んで覚えようとして「一日10個!」とか目標を立てるのだが、一週間で70個覚えたはずが、最初の方の単語はみんな忘れていることが多い。覚える速度よりも忘れる速度の方がはるかに速いヤツもいる。こんなのはもう救いようがないのだが。どんなふうに工夫すれば忘れないのか? それを考えないといけないのである。

 最後まであきらめずに必死で戦った現役受験生しか、よい浪人にはなれない。それはなぜかというと、浪人が学習のモチベーションを高めるためには「悔しさ」という動機が必要なのだ。「こんなに勉強したのになんで合格できなかったんだ・・・」という悔しさを抱いて浪人するからこそ「よい浪人」になれるのであり、その前に浪人しなくて済むのである。「やらなかったから落ちて当然!」と開き直ってるヤツは、受験勉強の意味を本質的に勘違いしている。落ちて当然なら最初から受験しなかったらいいのだ。入学試験は宝くじのように確率が平等に与えられているモノではない。勝ち負けは常に必然である。最初から負けるつもりで受験した連中は受験の女神にもきっと見放されてるのだろう。

 人にはさまざまな属性があり、その多くは努力ではどうにもならない。容姿や家柄というのは変えられない。(中には整形手術で強引に変えるヤツもいるが・・・)しかし、唯一学歴だけは努力の結果が反映される価値である。だからこそ価値があるのだとオレは思うのだ。だからこそ受験勉強には意味があり、努力することは決してムダではないと思うのである。オレは受験生諸君の健闘を祈る。 


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