2009年08月09日(日) |
のりピー、おまえはたいした女だ |
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オレはのりピーの行動に度肝を抜かれた。たいした女である。目の前で夫が逮捕されたときに考えたことは「いかにして自分がその場で逮捕されるのを逃れるか」だったことにオレは全く気がつかなかったのである。オレはのりピーのことを「夫に覚せい剤を使われた不幸な女」だとばかり考えていて「夫と同じように自分も覚せい剤を愛用していた一人の犯罪者」であるという視点が欠けていたのである。なぜ警察官の前から姿を消す必要があったのか。そのことにオレは気付いていなかったのである。ああ、オレはのりピーの演技力にコロッっとだまされていたのだ。彼女が上手に自己を偽って「覚せい剤なんかしていない女」を演じられる女であることにしてやられたよ。
ここでオレの興味は「じゃあのりピーはいつから覚せい剤をやってるのか?」に映るのである。そもそもこの「のりピー」という呼び方が適切かどうかということを考えるのだ。おそらくネット上ではもう彼女に親しみを込めて「のりピー」と呼ぶことはせず、多くの者たちが「シャブP」という蔑称を与えているからである。人が正しく堕ちきるというのはこういうことなのである。
のりピーに弟が居て、暴力団員であったということも今回初めて知った。オレは以前に黒柳徹子に向かってのりピーが「一人っ子です」と発言したことを覚えている。存在するものをわざわざ「いない」と言わなければならない理由がなんであるのか、それも改めて理解できたのである。自分が覚せい剤を常用しているのに、まさか弟まで覚せい剤をやっていたなんていう兄弟仲の良さが世間にばれてはいけない。弟が暴力団員なんて知られたらとてもまずい。だから勝手に弟の存在を脳内で抹殺していたのである。
なぜのりピーは自称サーファーのヒモと突然結婚したのだろうか?その疑問に今回の「指名手配→逮捕」は一つの答えを示してくれている。二人は共通の趣味を通じて知り合ったのではないか。それはもちろんサーフィンではなくて覚せい剤である。価値観を共有するからこそ急接近したという見方もできるのである。自分の覚せい剤常用に対して理解を示せるのは、自分も覚せい剤をやってる人間である。そう考えればつじつまが合うのだ。夫婦にとって価値観が同じであるということは一番大切だ。
芸能界にはいろんな夫婦が居る。オレは自分の記憶をさかのぼっているのだが、夫婦ともども覚せい剤で捕まったというパターンがあっただろうか?自分の配偶者や家族が覚せい剤を使用していてそれに気がつかないなんてことがあるのだろうか?とも思うのである。だったらこれまでの逮捕に至った多くの逮捕事例について、「全く気がつきませんでした」などと供述する家族の言動は全くのウソであり、知っていてかばっていたというのが事実なのだろうか。その点「妻もやっていました」と正直に答えた高相祐一容疑者は殊勝な男であるとも思うのである。少なくとも息子の常習をかばった三田佳子よりは。
そう、なぜ「妻もやってる」とばらしたのか?もしも高相祐一容疑者に「妻を逮捕から救いたい」という気持ちがあればうまい言い訳を考えただろう。「オレも捕まったんだからあいつも一蓮托生さ!」というあたり、彼にはヒモとしての誇りもなかったのだろうかとオレは感じてしまうのである。それとももう愛情が冷めてるからどうでもよかったのだろうか。
自身は覚せい剤を常用している女が、裁判員制度をPRするキャンペーンビデオに出演するという行動にもある意味驚かされる。それが女優魂ということなのだろうか。自分がむしろ法廷で裁かれる側の立場であるのに、あえて裁判員制度のPRビデオに出ちゃうという自己矛盾、なんてすごいヤツなんだと改めてオレは感心するのである。タダ者じゃないと思うのだ。
おそらく覚せい剤が抜けるであろう期間を逃げ切ったのりピーが、今後警察の取り調べに対してどんな演技を見せてくれるのか、それがオレは楽しみである。神妙にすべてをありのままに白状するのではあまりにも面白くないからだ。簡単に認めて欲しくないのである。
坂口安吾はその著書「堕落論」の中で「生きよ!堕ちよ!」と語った。人は生きている限り堕ちる可能性がある。中途半端に堕ちるのではなくて正しくその道を堕ちきることが必要だと彼は書いた。清純派女優がいかにしてシャブPへと転落していったのか、その顛末はワイドショーの格好のネタであり、週刊誌の売れ行きを倍増させるだろう。マスコミにとってのりピーとはただの「今が旬の商品」に過ぎないのである。
そしてオレの興味は「次は誰か?」に移るのである。のりピーのお友達となると工藤静香やキムタクをオレは思い浮かべるのである。じきに超大物逮捕というニュースが流れるかも知れない。警察も目をつけてるかも知れない。もしも大相撲のように全員検査をすればどういう恐ろしいことが起きるだろうか?紅白に出場する歌手全員にNHKが「抜き打ち薬物検査」をやったらどうなるだろうかとオレは考えてしまうのである。辞退者が出れば逆に怪しいということになる。のりピーもやっていたくらいだからきっと芸能界では覚せい剤はとてもありふれたものなのだろう。いやもう実に困ったことなのである。その証拠に一度覚せい剤でつかまった人間でその後もテレビに出ているヤツはいくらでもいる。のりピーも心配いらないのである。ちゃんと罰を受ければまた芸能界に復帰できるからである。これから捕まる可能性がある人間たちを大勢抱えたマスコミの寛大さを期待しよう。再デビューするときはぜひ「ハダカでやり直す!」ことを期待している。
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