2009年07月17日(金) |
ジャガイモの芽は有毒です |
携帯用URL
| |
|
どうかお読みになる前に←応援のクリックをお願いします! m(_ _)m
今日は祇園祭の山鉾巡航ですね。 「秘密の京都」 もよろしく。
ジャガイモの皮をむくとき、芽の部分はざっくりとえぐって捨てる。そんなことは常識だとオレは思っていた。ジャガイモの芽の部分にはソラニンという毒があるから食べてはいけないんだと聞いていたからである。しかし、本当にその毒で食中毒になる人がいるとは思わなかったのである。毎日新聞の記事を引用しよう。
嘔吐・腹痛:校内栽培のイモ食べた児童17人 奈良 2009年7月16日 21時29分 更新:7月16日 23時39分
16日午前10時20分ごろ、奈良市西登美ケ丘4の市立登美ケ丘小(西浦正翁校長、578人)から「ジャガイモを食べた児童が嘔吐(おうと)したり、腹痛を訴えている」と119番通報があり、児童17人が病院に搬送された。市教委によると、全員軽症だった。ジャガイモは、今春から校内の畑で栽培されていた。市保健所は、ジャガイモの芽や皮に含まれる有毒物質ソラニンが原因とみて調べている。また、県警は、担任教諭2人の指導方法に問題がなかったかなど、業務上過失傷害容疑で捜査する。
市教委などによると、ジャガイモを食べたのは6年3、4組の児童48人と教諭ら8人。このうち児童23人が症状を訴え、17人(男9人、女8人)が病院に搬送された。
ジャガイモは3〜4センチのものを15日に収穫。16日の1時間目に、3組は担任(36)の指導で、調理実習で皮付きのままゆで、バターをつけて食べた。4組は担任(39)が午前8時ごろにゆでたものを食べさせたという。
市保健所によると、未成熟で小さいジャガイモはソラニンの含有量が多い。西浦校長は「担当教諭は毒性への危険性認識ができていなかった。反省している」と話している。【泉谷由梨子、上野宏人】
どうやら校内の畑で収穫した3〜4センチの大きさのものを皮付きのままゆでてバターをつけて食べたということらしい。皮付きのままということは、芽の部分を取らずにそのまま食べたのかも知れない。一人何個くらい食べたのかはここではあきらかになっていない。試しに「ソラニン中毒」を検索してみると、次の記事がヒットした。
児童が栽培したジャガイモで食中毒
平成18年7月、都内の小学校で、理科の実習用に校内で栽培したジャガイモを、調理員が皮付きのまま茹で、それを食べた132人のうち児童75人と教師2人が、腹痛、吐き気、喉の痛み等の症状の食中毒を起こしました。
小学校に残っていた茹ジャガイモ2個と、参考品として同一の畑に残っていた生のジャガイモ2個を、東京都健康安全研究センター食品化学部食品成分研究科で検査したところ、ジャガイモの皮や芽に多く含まれるソラニン類が高濃度に検出され、これが原因であることが分かりました。
どうやらこういう類の事件は過去にも起きているようである。農家が栽培した市販のジャガイモの場合は未成熟で小さいモノが混じっていないのでこうしたことが起きる可能性が低いのだろう。ところが学校菜園で作る場合、シロウトが栽培するだけにこのようなことになってしまうのである。また指導する教師の側にも危険性の認識が乏しい。もっとも食中毒といっても死ぬようなことはないのだろう。
オレは大学の4年間京都で一人暮らししたが、ジャガイモをゆでて塩をふったりマヨネーズで食べることがよくあった。そのときにもしっかりと芽はえぐり取っていたことを思い出す。「ジャガイモはちゃんと芽を取って」と母から言われていたからである。
ただ今回のジャガイモ、実物を見ていないのでわからないのだが、未成熟の小さなジャガイモなんだとしたら、そこから芽が出ているということもなかったのかも知れない。まだそこまで成長していなかったということである。だから「芽を取る」ということを教師が考えなかったという可能性だ。ただその場合は、ジャガイモ全体が芽みたいな発達途上段階でもっと危険であるということも考えられる。やはり食べてはいけなかったのである。ソラニンは芽以外に皮にも含まれるという。だとしたら「皮ごと」という食べ方が危険だったということになる。
オレは今回業務上過失傷害で取り調べを受けることになった教師たちに少し同情してしまうのだが、無知ゆえのこうした失敗はこれからどんどん教育現場で増えていくことだろう。芋掘りを学校行事にしている幼稚園や小学校も多い。こういう事件が繰り返されないことをオレは祈るだけである。
←1位を目指しています! m(_ _)m 週刊アクセス庵もよろしく。 投票博物館