2009年05月11日(月) |
風力発電は日本を救うか? |
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昼間しか発電できない太陽光発電と違って、風は昼夜に関係なく吹いている。そういう理由から自然エネルギー利用の発電の中でも風力発電はヨーロッパではかなり盛んで、ドイツは電力買い取り制度の補助もあって風車を立てるだけでビジネスになるのである。日本は適当な土地が不足していてなかなか普及していなかったが、なんと三重県の青山高原が好適地だという。オレは家族旅行で青山高原に行ったときに、風が強くてすぐにクルマに戻ったことを思い出した。あの風がいつも吹いてるのなら確かに発電には好都合である。アサヒコムの記事を引用しよう。
高原は風力発電銀座 三重、6年後には国内最大級2009年5月10日10時25分
三重県の津市と伊賀市にまたがる青山高原一帯で、風力発電設備の建設ラッシュが続いている。風が強いなどの立地条件のよさからすでに32基が稼働する「風力発電銀座」。15年度中には3倍の97基、総出力は5倍に増え、国内最大級となる見通しだ。
青山高原では現在、中部電力のグループ会社「シーテック」(名古屋市)が1基2千キロワットの出力を持つ風車19基を建設中で、11年2月までの完成をめざす。同社と津、伊賀両市による第三セクター「青山高原ウインドファーム」も10年度から、同規模出力の風車46基の建設を進めて15年度中に完成予定だ。
これに伴い、総出力は、現在の3万4千キロワットから15年度は16万4千キロワットに増える。一地域としては78基、11万7千キロワットの発電能力がある青森県六ケ所村を抜き国内最大となる。
青山高原でも風車が集中しているのは、笠取山(標高842メートル)の頂上周辺。東京や名古屋の年間風速4メートル前後に対し、笠取山は7.6メートル。場所によっては9メートルを超す。周辺に住宅がなく、渡り鳥の通り道でないことも建設に有利に働いているとされる。
青山高原での風力発電を提唱してきた清水幸丸・三重大名誉教授(68)は「一地域としては世界でもトップ級」と話す。
同県内では、ほかにも松阪市飯南町の白猪(しらい)山(標高約820メートル)付近に33基を建設する計画があり、11年度から12年度にかけて完成予定だ。
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)によると、02年度に576基、総出力46万4千キロワットだった国内の風力発電所は、08年3月末現在で1409基、167万5千キロワットに急増。三重県の総出力は現在、国内で18番目だという。(森山敏男)
一地域で16万4000キロワットというのは一基で100万キロワットを軽く超える原発に比べてあまりにも非力である。しかし、そのために必要な建設費はせいぜい400億円程度、風車一基あたりにするとせいぜい4億円程度である。4億円で2000キロワットの出力が得られるということは、家庭用の太陽光発電が3.2キロワット程度で200万円くらい掛かることを思えばかなり効率がいい。太陽光発電で同じ2000キロワットの設備を設置する費用は12億5000万円となり4倍以上のコストだ。しかも夜間や雨天時には発電できないわけでそうなると発電量あたりのコストは10倍以上の差ということになる。というのはオレが今電卓を叩いて簡単に計算しただけで、実際はもっといろんなコストが掛かってくるのでこんなに単純じゃないかも知れないが。
地球上で利用可能な風力をすべて利用するならば、人類が必要とするエネルギーの5倍くらいはあるという試算もある。日本ではまだまだ風力発電のシェアはわずかである。2008年3月末で167万5000キロワットしかないのである。これは大きな原発一個分に過ぎない。これではあまりにも少なすぎる。
化石燃料はいつかはなくなるが、風が地上で吹かなくなるということはない。再生可能でしかもタダで使えるエネルギーとして、もっとこの風力発電を導入してもらいたいのである。唯一オレが心配するのは鳥が激突死することだが、幸いこの記事で取り上げられた青山高原は渡り鳥の通り道ではなく、その心配は少ないのだという。だとしたらかなり期待できるのである。その事業が商業的に成功して、風力発電がゼニになるということでさらに研究が進み、機器の性能が向上することをオレは期待するのである。
風車はどこまで大型化が可能なのだろうか。ベッツの法則によれば、発電量はローターの半径の2乗、風速の3乗に比例するという。ということはものすごく巨大な風車を作ればいいのだろうか。半径100mくらいの巨大な風車ならどれくらい発電できるのだろうかと無責任に想像してしまうのである。そんなのがびゅんびゅん回ってるところってなんだか想像するだけでも恐くなる。きっと激突して乗員が死亡するグライダーやヘリコプターが出そうである。
あと、設置場所とするならやはり洋上だ。海の上ならなんの障害もない。風さえちゃんと吹くのならかなり期待できるし、日本の回りには海はいくらでもある。ただ、建設コストは陸上に比べてかなり高くなるだろう。風車を船みたいに浮かばせて、移動可能にするわけにはいかないのかななどとオレは思いつくのだが。
風力発電で作った電気で自動車を走らせるなら、二酸化炭素の排出量は限りなく減らすことができる。自然エネルギーだけで走行可能と言うことになるからだ。将来日本の自動車がすべて電気自動車になったとき、風力発電がその大半を賄えるようになっていることをオレはひそかに期待するのである。
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