2009年03月10日(火) |
生活保護という仕組みのどこに欠陥があるのか? |
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働かなくても十分なお金がもらえるならそれに越したことはない。もしも健康で働く能力もあるのに「気に入った仕事に就けない」という理由で無職を続ける人が生活保護を受けられるのならば、世の中の人々のどれだけの割合が「気に入った仕事」についてるのだろうかと思うのである。人はその仕事が好きであるかそうではないかに関わらず、生活するためにやむなく働いている。もしもオレの手元に死ぬまで生活できるような大金があればオレは明日からすぐにでも働くのを辞めるだろう。自分の持ってる時間と労力を提供して、生きていくために必要なゼニを手に入れる。それが世の中の仕組みである。
生活保護という仕組みにオレは理不尽なものをいつも感じている。なぜ生活保護の給付水準の方が老齢基礎年金よりも多いのか。きちっと年金を掛けた人がもらえる金額よりも、年金を掛けずに無年金になって生活できない人の方が多くの給付を受けられるのは間違っている。少なくとも高齢者の場合は、そうならないように若い頃から努力すべきではないのかと。人生に於いてもっとも大切なのは、自分をしっかりと守ってくれる家族との絆を築くことではないのかと思うのである。
これからどんどん高齢化社会になっていく日本にはおそらく大量の無年金の老人に全部生活保護を支給する余裕はないだろう。コストを下げるためには貧民キャンプみたいなものを設置して、そこに行けばとりあえずねぐらと食い物はあるから最低限の暮らしは保証される・・・という方法しかないと思うのである。
生活保護を「おかみが貧乏人に恵んでやるものだ」という発想でいる公務員はこんな犯罪を起こす。毎日新聞のWEBサイトから引用しよう。
広島市職員逮捕:生活保護打ち切り示唆、交際迫った疑い
生活保護打ち切りを示唆して女性に交際を迫ったとして、広島県警は9日、広島市中福祉事務所職員、垣野内紀之容疑者(42)=同市南区=を強要未遂容疑で逮捕した。容疑を認めているという。垣野内容疑者はケースワーカーとして昨年から被害者を担当していた。
容疑は、交際を断られた直後の昨年9月下旬ごろ、女性(30)宅の玄関ドアをたたいて「居留守を使うな」などと大声で叫び、「生活保護辞退届」と書かれた紙を郵便受けに投函(とうかん)するなどして生活保護打ち切りの恐怖を与え、交際を迫ったとしている。
生活保護受給者の相談に乗るケースワーカーが、その職務上知ることになった女性に交際を強要するということは、おそらく日本中でいくらでも起きているのだろう。すべてのケースワーカーが善意の人ではないわけで、中には悪質なヤツも必ず居るだろうし、それを一種の援助交際ととらえていて「生活保護認定してやるから交際しろ」なんてヤカラもきっといるはずだ。もちろんそれを利用して不正受給する者も出るだろうし、制度を悪用する者はいつの時代も必ずいる。
もしもオレがケースワーカーをしていれば、きっと不正受給の連中はどんどん摘発しただろうし、パチンコ屋で生活保護受給者を見つければどんどん打ち切りさせただろうし、不正受給のヤクザは詐欺罪で警察に訴えただろう。しかし、そうして職務に忠実になればおそらく家族がヤクザに刺されたり子どもが誘拐されたりということが起きるかも知れない。今の世の中で正義を貫くということは危険が伴うのである。適当に悪と距離を保ちつつ付き合った方が悩まずに生きていける。北海道の滝川市だったか、生活保護受給者がタクシー代で億単位のゼニを不正受給していた事件があったが、市の担当者はその金額が異常であることに気が付いていたはずだ。しかし、ヤクザと立ち向かうよりもそのまま放置するという方を選んだ。後任者に押しつければそれで済むことなんだからと。
今の仕組みのどこに欠陥があるのか、現場でその実務を担当していないオレにはわからない。しかし、せめて複数人でのチェック体制と聞き取り調査、受給したゼニが適正に支出されてるかどうかを判定するための家計簿の提出などでかなり不正は排除できると思うのである。
生活保護の受給資格を自分が左右できるかのように脅して交際を強要するなどという行為は言語道断だが、その程度の低レベルの職員がこの役割を任されているという実態にもまた問題があるのではないかと思うのである。どこにでもゲス野郎というのは存在する。その相手をするのはなかなか大変なのである。
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