江草 乗の言いたい放題
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2009年02月28日(土) 島根県立高校は授業料踏み倒して卒業できます!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 公立私立を問わず、高校や大学に入学すれば入学金や授業料を払わないといけない。そんなことは当たり前なのだが、最近はその滞納が増えている。日本一滞納や不払いの多い大阪府では滞納された公立高校の授業料だけで何億にもなるそうだ。だったらゼニを払わない生徒は進級や卒業させなかったらいいじゃないかと思うのだが、そういうわけにもいかないそうである。それがオレには納得できないのだ。そんなこと当たり前だと思うが、世の中には「親がゼニを払ってくれないこと」と「生徒本人が卒業できないこと」を全く別の問題と考えて、「授業料を払っていないくらいのささいなことで卒業させないなんてあんまりです!」などと主張する変な人たちが居て、その変な人たちの主張に迎合する似非サヨクの人たちも居て、オレが考えてる常識がどうも通用しないのである。

 大学生の頃、乏しい生活費をバイトで稼いでいたオレは授業料を滞納していた。年間14万4000円の学費を半年遅れで払っていたのである。たった14万4000円とはいえ、それをバイトで稼ぐのはなかなか困難なことである。4月に納付すべきモノを10月に納付し、10月に納付すべきものを翌年4月に納付して・・・と遅れてなんとか払っていたのだが、卒業が迫ってきた時にはちょっと焦った。払わないと卒業させてもらえないと思ったのでがんばって10月までにその年の分を全額納付したのである。翌年春の卒業式にもらった老松の豪華な紅白まんじゅうセットを見たときに、「これも納付金に含まれてるのか?」と驚いた記憶がある。

 さて、島根県立安来高校で授業料の滞納に頭を痛めていた校長が、「払ってない者は卒業証書を与えない」としごくまっとうな注意を与えたところ、そのことで県教委から注意を受けてしまったのである。アサヒコムの記事を引用しよう。

授業料未納なら「卒業証書渡しません」 島根の県立高校 2009年2月27日15時0分
 島根県安来市の県立安来高校が1月、3年生約150人すべての保護者に、授業料などが未納の場合は「卒業証書をお渡しできません」と告げる文書を出した。これを知った県教委が県立44高校を調べたところ、ほかに7校が同様の対応をとっていることが判明。県教委は26日、「未納を理由に卒業証書の授与を拒むことはできない」と全県立高校に通知した。
 安来高校は1月20日に保護者に配った「県立高校授業料(2月分、3月分)及びPTA等諸会費の口座振替について」と題する文書で、2カ月分の計3万8300円を2月16日に口座振替することや、残高不足で振替できなかった場合は2月末までに納めることを求めた。そのうえで「期限までに全額納入がない場合は、卒業証書をお渡しできませんのでご承知ください」との一文を入れた。
 同校によると、全校で毎月10人前後の滞納があり、事務長の発案で昨年から一文を入れ始めた。期限内に全員が納入したため、実際に卒業証書を渡さなかった生徒はいないという。栂瀬(とがせ)久男校長は「卒業証書の授与と授業料などの滞納を結びつけたのは配慮を欠いていた。生徒と保護者に申し訳ない」と話している。
 2月初めに外部からの指摘でこれを把握した県教委は、全県立高校を対象に過去5年間について調査。その結果、ほかに7校が04年度から、未納分があった計65人の保護者に個別に口頭や文書で、納付しなければ卒業証書の授与を延期すると伝えていたことがわかった。うち県西部の1校で06年度、1人に卒業式で証書を渡さず、その後渡していた。他校では実際に渡さなかった例はなかったという。
 県教委高校教育課の河原一朗課長は取材に対し「卒業証書を人質にとった形で不適切だった。指導を徹底したい」と話した。(徳島慎也)


 さて、この島根県教委の「未納を理由に卒業証書の授与を拒むことはできない」という指示だが、これは「授業料未納でも卒業証書を与えなさい」という意味に理解できる。こんな指示を県教委が出してしまえば、島根県内の授業料未納者たちはみんな歓喜するだろう。「これで払わなくても卒業できるぜ!」卒業さえすればあとはもうどんなに請求されても無視すればいいのである。やがて時効が来る。おそらくこの指示のおかげで授業料の踏み倒しが激増するだろう。現場の高校で事務職員や教員が必死でがんばって授業料の納入させようと努力していたのに、その努力を島根県教委は踏みにじったのである。こんなむちゃくちゃな県教委の下で働く教員たちにオレは深く同情したい。もしも大阪府ならば橋下知事が一言、「授業料はちゃんと払うのが当たり前でしょう!」と言っただろう。

 記事の中で栂瀬久男校長は「卒業証書の授与と授業料などの滞納を結びつけたのは配慮を欠いていた。生徒と保護者に申し訳ない」と話したそうだが、本当に申し訳ないのは校長ではなくて、払ってないことで校長に余計な仕事を増やした滞納生徒の保護者たちではないのか。滞納者たちの過ちはとがめられないで、逆に正しいことをしようとした校長がお詫びしないといけないなんて、なんて理不尽なんだ。オレにはとうてい納得がいかないのである。

 授業料を払えないというが、本当に払うための努力をしてるのか。そういう保護者に限って息子には携帯電話を持たせ、自分はパチンコが趣味だったりするのである。生活保護費に上乗せされて支給されている高校の授業料も全部パチンコ代に使い込んでいたりするのだ。ふざけるなとオレは言いたいのである。

 専修学校に勤務している友人の話ではやはり授業料を滞納する学生が時々居るという。ただ、催促するとたいてい保護者がちゃんと払ってくれるそうである。中にはそうでない者もいて、一度滞納者の親が「必ず払いますから」と懇願するのでお情けで卒業させたらそのまま音信不通になって踏み倒されたことがあって、それ以降は絶対に滞納者は卒業させないという方針にしたらしい。そんなことは当たり前である。ずるいヤツとか不心得者が得をするような仕組みはあってはならないわけで、島根県教委のこの通達は、苦しい生活の中からきっちりと我が子の授業料を納付しているすべての保護者たちに対する裏切り行為である。正直者が馬鹿を見るようなこんなめちゃくちゃな通達を出した県教委の責任者は即座に更迭すべきだ。オレが県知事なら即座に懲戒免職にするだろう。

 現場を混乱させるだけのこの通達を一刻も早く島根県教委は撤回し、滞納者への対応に苦心する現場の方々に謝罪すべきである。そしてちゃんとした通達を出し直して授業料未納のまま卒業する生徒が出ないようにすべきである。 「授業料を払わなくても卒業させる」という方針のために県に歳入不足が発生するならば、それは島根県民に対する裏切り行為である。一部の不心得者の行為を正当化することなど断じてあってはならない。


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