2008年12月31日(水) |
世界恐慌によるリセットのススメ! |
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株価が半値になり、土地の価格が下がり、債券が紙切れになるというふうに今世界を吹き荒れる世界恐慌は世界中の金持ちの富を減らした。しかし、それ以上にこの恐慌は貧しい者たちの生活を破壊した。日本でも多くの派遣労働者や期間労働者が解雇されて路頭に迷うこととなった。金持ちたちが自分たちの富を守るためにもっとも弱い層にそのしわ寄せがいったのである。
今、麻生首相は必死で「景気回復」を叫んでいる。しかし、どうしてこのまま逝くところまで逝かせないのだろうか?土地価格なんかは下げるところまで下げた方がいいとオレは思うのだ。政府は企業のCPの買い入れを決めたり、信用保証協会の融資の保証枠を拡大したりして企業や金持ちを助けることには熱心だが、個人を救済する気はほとんどないようである。
このような乱世はある意味、下克上の一つのチャンスじゃないのか? 土地や株といったこれまで財産とされたものの価値がどんどんなくなっても、労働によって生産される富の価値までが否定されたわけではない。この世から大金持ちがなくなってしまえば、後は無産階級の者たちばかりが、自分たちの労働によって得た財産だけが富ということになる。いや、財産が否定されれば、価値とは労働だけになってしまうじゃないか。今を生きる瞬間的な財を生み出す労働以外のものが無価値となってしまうことは、逆に言えば貧しいものにとって有利なことではないのか。
住居を失う多くの派遣社員や期間労働者のために、多くの公営住宅の空き家などが提供されることとなった。しかし、それらの空き家はなぜこれまで放置されていたのか。今日本中には700万戸の空き家が存在するという。資本主義の世界で、なぜこんなに供給過剰なのに価格が下がらない商品が存在するのか。それは一種の欺瞞である。家賃の相場はもっと下がるべきだし、住宅価格はもっと暴落してもいい。しかし、本当に暴落させれば固定資産税は減少するし、銀行は融資がみんな担保不足になってしまうから下げるわけにはいかないのだ。余ってるのに価格が下げられないということが、今の歪んだ状況を生み出してるのである。
もしも土地価格を極限まで下げればどうなるのか。都心に1時間で通勤できる一戸建ての家が500万くらいで買えるようになり、都心のマンションが600〜700万、ワンルームの家賃が1万円くらいになればどうなるのか。多くの人たちが家を買うために費やすゼニは大きく減少するわけで、そうすると余ったゼニをじゃんじゃん消費に回せるようになる。旅行にも行ける。車も買える。いや、何よりも大事なのは「少ない収入で暮らせるようになる」ということなのだ。共働きする必要がなくなる。そんなにたくさん稼ぐ必要がなくなるからである。どこの家庭でも「お母さんが家にいる」ようになる。(中にはお父さんが主夫として家にいる家庭もあるだろうが)これまで崩壊する一方だった家庭を救うのである。オレが幼い子どもの頃は300万円で家が買えたという。初任給が3万円の時代だった。そのころ、友人の家に遊びに行くと必ず母親が家にいた。共働きなんかする必要はなかったのだ。
不景気でモノが売れないようになったとき、みんなの収入が減ったとき、衣食住の中で何を一番最初に犠牲にしたらいいのか。外食を減らし、おかずを減らしというふうに食費を削っていき、服を新調するのをやめてしまっても、家賃はちっとも下がらない。そう、この不景気の中でも家賃や住宅ローンの支出水準というのはほとんど変わらないのである。突出してその部分で貧しい人々は搾取されているのだ。そんな状況はおかしいとオレは思うのである。なぜここが下がらないのか。それは、そこから搾取する側の金持ちたちが手厚く保護されているからである。その状況をこそ打ち破らないといけない。そこに集う金持ちたちの富を剥奪しないといけないのだ。
余った公営住宅をどんどん無償提供して「貧しい者たちは家賃タダ」という原則を推し進めれば、賃貸住宅の世界に価格破壊がはじまるだろう。そして「タダで住めるのにどうしてゼニを払って買うのか?」とみんなが疑問に思うようになれば今度は住宅価格も下がり始めるだろう。今はその流れを作り出すチャンスなのである。しかし、そんなことを政治家たちは誰も考えてない。だったらどうすればいいのか。オレが考えているようなことを党是にした新政党を作り、その政策を推し進めることしかない。いわゆる無産階級革命みたいなものである。
既存政党の中では共産党がその考えにもっとも近いのかも知れないが、どうもあの党の方々が市場経済の本質を理解しているとは思えないから期待する方が無駄である。いくら「蟹工船」が読まれてるからといって、共産党が次の政権政党になることを期待する方はほとんどいないだろう。
ただ、恐慌がどんどん進んで、土地価格や家賃を高止まりさせていることが現実問題として不可能になったとき、金持ちたちが不景気に耐えきれなくなったとき、そのときがこの無産階級革命のチャンスなのである。オレは今発生している世界恐慌というのは大きな下克上のチャンスだと思うし、持たざる者と持つ者の地位が逆転する可能性を秘めたパラダイムの転換点だと思っている。
このまま恐慌を軟着陸させて経済を立ち直らせるべきではない。徹底的な破壊の後にしか真の再生はない。中途半端な形での景気対策によって、日本は大きなリセットのチャンスを失ってしまうのだ。オレはそれを憂うのである。今こそ勇気を持って政府はすべての経済対策を放棄すべきである。「なにもしない!」ことを宣言し、その結果衣食住すべてをなくす人々に対してだけ最低限の援助を行うという政策に転換するのだ。そうすればどれだけ多くの企業が倒産するかわからないし、どれだけ景気が低迷するのかもわからない。しかし、国民の最低限の生活だけは守ってやるのである。企業のCPを20兆円の枠で買い入れるなんてくだらないことをする前に、そのゼニを国民が餓死しないようにするために使うべきである。長いトンネルを抜ければ必ずそこから再生できるだろう。
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