江草 乗の言いたい放題
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2008年05月09日(金) 船場吉兆にノーベル平和賞を!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 お客が手を付けなかった料理を再利用していた船場吉兆の「MOTTAINAI」の精神にオレは拍手を贈りたい。その勇気や英断はノーベル平和賞のマータイさんに勝るとも劣らない快挙である。そんな船場吉兆にオレはノーベル平和賞を与えて欲しいと思う。食べられるものを平気で捨てる世界の飽食の民に対して、「うまいものは絶対に捨てちゃだめだ」という真実を、店の名誉をかなぐり捨てて伝えてくれたのである。なんと立派な行動だろうか。

 せっかく出された料理に手を付けないというのはなんと料理人に対して失礼な行為だろうか。それなら最初から注文しなかったらいいのである。どんな安物の料理であっても食べずに捨てるのはもったいない行為だ。ましてや船場吉兆の高級な料理が、作られたそのままに捨てられてしまうのである。なんと恐れ多いことだろうか。オレは小さい頃に母から「ごはん粒を残してはいけません」と教えられた。お米の一粒一粒がお百姓さんの努力と汗の結晶なのだ。そんな貴重なものをどうして捨てられるだろうか。そんな大切なことをオレは母から学んだのである。たかがご飯粒でさえそうなのに、吉兆の高級な料理を残すとはなんと罰当たりな行為だろうか。残した奴らにこそ罪があるとオレは思っている。もしも「ゼニを払ってる以上、食うのも捨てるのも自由だ!」なんて傲慢なことを思ってるのなら同じ日本人として実に恥ずかしい限りである。

 アサヒコムの記事から引用しよう。
 
船場吉兆、料亭全店で食べ残し食材を使い回し
 牛肉の産地偽装や本店での客の食べ残し食材の使い回しなどが発覚している高級料亭「船場吉兆」(大阪市中央区)=民事再生手続き中=は7日、新たに博多店(福岡市博多区)と心斎橋店(大阪市、すでに閉店)、天神店(福岡市、同)でも客の食べ残した食材を別の客に出していたことを明らかにした。本店を含む全料亭で使い回しが行われていた。博多店については、湯木正徳前社長(74)の指示としており、福岡市の保健所に同日使い回しを届け出たという。
 博多店の使い回しについては、正徳前社長の妻の佐知子社長(71)と代理人弁護士が本店前で7日夜、報道陣に対し明らかにした。代理人の説明によると、使い回しをしていた食材は、刺し身の盛り合わせ▽刺し身の添え物▽わさび▽アユの塩焼き。刺し身の盛り合わせについては「1回確認しているだけ」としている。ただ、わさびは客がはしをつけていても、醤油(しょうゆ)に溶かして「わさび醤油」として再び出していたという。
 博多店は99年にオープン。偽装発覚後の昨年11月に通常の営業を休止し、今年3月に再開した。「再開後は使い回しはしていない」と説明している。
 本店の使い回しが発覚した今月2日、博多店は本店に対し、「使い回しはしていない」と説明。3日に立ち入り調査に入った福岡市の保健所に対しても同様の説明をしていた。しかしその直後に博多店側が使い回しの事実を本店に明らかにしたといい、7日に保健所に対し、報告を訂正した。
 また、本店での使い回しの頻度について、船場吉兆側はこれまで「6〜7年前から数週間に一度」としていたが、より以前から頻繁にしていた可能性もあるとして、再調査することも明らかにした。 本店の使い回しについて、佐知子社長は「今年3月に府警の事情聴取を受け、そのときに府警側から初めて知らされたが、手つかずの料理は食べ残しとは違うと思った」と弁明した。
 博多店でも同日、河合元子店長と前村政紀料理長が記者会見し、正徳前社長の指示でオープン時から食材を使い回していたことを明かした。料理が下がってくる洗い場に対し、「使えるものは調理場に持っていけ」と指示があったという。忙しいときには、使い回しが常態化していたとみられる。さらに心斎橋店と天神店でも刺し身の添え物を使い回していた、と明らかにした。


 客が手を付けなかった食べ残しを再利用したり、客の食べ残しを再利用する行為が今回批判にさらされているわけだが、オレはここであえて吉兆の立場を擁護したい。「こんなうまいものを捨てやがって!」「まだまだ食べられるじゃないか!」という怒りが今回の事件につながったのなら十分に同情の余地がある。しかし、それがすべて社長の指示であり、コストダウンが目的の残飯利用なのだったらオレは文句を言いたい。つまり、その料理にはすでに誰かがゼニを払ったわけで、コストはかかっていないのである。一度販売されたモノをもう一度販売する行為は詐欺じゃないのか。

 繰り返し言うが、オレは吉兆の「食べ残し再利用」という行為自体はそれほど否定する気にはなれないのだ。しかし、その食べ残し再利用料理に対してゼニを客からとっていたことは詐欺同然だと思うのだ。この料理にはコストが全く掛かっていないじゃないか。

 だから提供する前に客に対して「再利用品だけどいいですか?」とちゃんと断ればよかったのである。いや、最初からメニューに「再利用(リサイクル)コース」と明記すればよかったのだ。そして超低価格やいっそのことタダで提供すればよかったのだ。案外「船場吉兆・名物食べ残し弁当」などと話題になるかも知れなかったのに・・・である。有料にしてもその売り上げは全額ユニセフに寄付とかにすればよかったのである。そうすれば貴重な料理を無駄にすることもなく、料理人のプライドも守れたのである。

 もしも船場吉兆の料理がタダで食えるのならば、食べ残し再利用品であると言っても大勢の観光客が詰めかけて争って買い求めるだろう。「食べ残し品でもこんなにうまい!」という事実があれば、必ず世間の見方は変わる。これまで船場吉兆を袋だたきにしていたマスコミどももたちまち寝返って来るだろう。船場吉兆の戦略はそのコンセプト自体は間違っていなかったのである。ただ、きちっと理論武装していなかったから敗れたのである。船場吉兆はもう永久に立ち直れないと思うが、彼らの目指した「MOTTAINAI」の精神にはしっかりと敬意を表したい。


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