2008年04月28日(月) |
これは自民党政治の終焉か? |
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政府・与党は4月30日に税制改正関連法案を再可決して、ガソリン税の暫定税率を復活させ、ガソリンを元の値段以上に上げようとしてるのだが、そうした動きに対する明確な国民の意思表示がこの補選の結果だというのはオレの穿った見方だろうか。少なくとも今総選挙をやれば自民党は歴史的大敗をするのは間違いないわけで、衆議院は任期一杯までとにかく引っ張ろうとするだろう。そうなるとまだ1年3ヶ月ほど時間があるわけだ。その間に福田康夫はクビになってるだろうし、次は麻生太郎か小池百合子がどっちがやるのかわからないが、政局の混迷はまだまだ続きそうだ。参議院の過半数を野党が握ってるということだけで、これほど政治が面白くなるのかと感じるオレはやはりただの野次馬なのかも知れないが。
民主、衆院補選で勝利 高齢者医療・道路追い風に2008年04月27日23時02分
後期高齢者医療制度や道路政策が問われた衆院山口2区補選が27日投開票され、民主党が大差をつけて自民党から議席を奪い返した。政府・与党は30日に税制改正関連法案を衆院で再可決してガソリン税の暫定税率を復活させるが、民主党は徹底抗戦する構えで、5月の政局も見すえて首相問責決議案の提出時期の調整に入った。
山口2区補選は、比例中国ブロックからくら替えした民主党前職の平岡秀夫氏(54)=社民党推薦=が、自民党新顔で前内閣官房地域活性化統合事務局長の山本繁太郎氏(59)=公明党推薦=を約2万票差で破った。当日有権者数は30万8017人、投票率は69.00%(前回総選挙72.45%)。
補選は、05年の総選挙で平岡氏に競り勝った自民党の福田良彦氏が2月の出直し岩国市長選に転出したことに伴う。共産党は同県内では53年ぶりに国政選挙での候補者擁立を見送り、自民・民主の一騎打ちとなった。
平岡氏は今年初めに早々と名乗りを上げ、選挙戦では「政権交代に向けた大きなうねりをつくる」と強調。道路政策、消えた年金記録に加え、後期高齢者医療制度の「3点セット」で政府・与党を攻撃した戦術が功を奏した。民主、社民支持層をまとめ上げたほか、自主投票で臨んだ共産支持層や無党派層にも浸透。選挙区での返り咲きを果たした。
民主党は「総選挙の最大の試金石」(小沢代表)として、小沢氏、菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長の「トロイカ」をそろい踏みさせるなど総力戦を展開。最大の支持組織「連合」も傘下労組をまとめた。社民、国民新、新党日本の首脳も応援に入り、野党共闘をアピールした。
一方、山本氏の立候補表明は3月初めと出遅れた。争点となった道路政策には触れず、ひたすら「地域活性化」を強調。米軍岩国基地への民間機就航の実現を唱え、平岡氏を急追したが、及ばなかった。
福田内閣の支持率低下に悩む自民党は「政局の流れを大きく変える選挙」(古賀誠選対委員長)と位置づけ、こちらも総力戦に。首相や伊吹文明幹事長、麻生太郎前幹事長、安倍前首相らも応援に入り、地元首長の協力を仰ぎ、建設業をはじめとする企業・団体を引き締める組織戦を徹底した。しかし、自民、公明支持層さえ十分固めることができず、無党派層への広がりも欠いた。
この補選、自民党にはかなりの危機感があったわけだ。この選挙が「政局の流れを大きく変える」と位置づけていたのなら、その敗戦で何か戦略の変更はないのだろうか。いきなり「暫定税率は復活しません!」なんてことになればオレは嬉しくてたまらないのだが、とりあえず月末にガソリンは満タンにして様子を見ようと思っている。(月末のガソリンスタンドはかなり混むだろうなあ)
記事の中にあった「自民、公明支持層さえ十分固めることができず」という部分には哀れささえ感じてしまうのだ。しかし、仮にこのままの流れで民主党が政権をとることがあったとしても、それは国民が民主党を評価した結果ではなくて、ただ単に自民党が勝手にコケてくれただけである。野球にたとえて言うなら敵失や押し出し四球で得点したようなものである。
オレは自民党政権を一度途切れさせることで、自民党の連中がアメリカとの間におそらくは結んだであろう密約をみんな反故にできる可能性を期待する。アメリカは躍起になってMD(ミサイル防衛システム)を売り込もうとしているが、そんなものに1兆円も出すくらいなら国内でかなりの雇用対策が可能になる。沖縄の部隊のグアムへの移転も日本が極端に水増しさせられた引っ越し代を思いやり予算から負担させられるみたいだが、そんなものもすべて拒否してもらいたい。それを可能にする方法は政権交代だけだ。「そんな約束はコイズミのアホが結んだのだろう。そんなこと知らんね」と突っぱねて、日本の国益だけを主張するそんな人間が総理大臣となってもらいたい。(民主党内に人材がないならなんならいつでもオレを指名してくれ。暗殺されるまでオレは戦うよ。たぶんそういう意志を持った米国政府に都合の悪い人間は必ず抹殺されると思うからな。)
国民年金の掛け金の未納者がなぜ多いか知ってるか? それは大規模小売店舗法のせいで自営業の個人商店がほとんど壊滅させられ、地方の駅前商店街がシャッター通りと化したことと大いに関連がある。大企業が偽装請負や派遣社員に頼って正社員率を低下させた結果、厚生年金加入者が減ってしまったということも関連している。大企業優先の偏った政策で国民の多数を貧しくしておいて、その貧しくなった国民に「後期高齢者医療制度」なんて形でさらなる負担をさせようとしているわけだ。なぜ搾取によって豊かになった企業に負担させずに、ダメージを受けてぼろぼろになっている国民からさらに巻き上げようとするのか。これまでの政策のミスが今の状況を生み出しているということをどれだけ認識しているのか。
自民党がアメリカ一辺倒のスタンスを続ける限り日本はドル安と共に沈没するしかない。まだ世界の趨勢がわかっていないのは日本の政治家くらいだろう。今回の北京五輪の問題を巡って欧州諸国が中国との対立を深める中で、日本とアメリカが中国べったりなのはなぜか。アメリカの崩壊を救うのは日本や中国の資金だからだ。日本が保有する数百兆円規模の米国債をおそらくコイズミは「絶対に売らない」なんて密約を結ばされてるのだろう。永遠に売れない債券なんてただの不良債権である。サブプライム問題はこのゴミをアメリカに巧妙に押しつけるいいチャンスだったんだ。出資という形でその紙切れを押しつけてやれば、ちゃんとまともな形で換金可能だったわけだ。そんなことになぜ日本の財務官僚は誰も気づかなかったのか。きっと馬鹿なんだろう。
この補選が自民党政権の終焉となるのか、あるいはまだ波乱が待ってるのか、それはオレにはわからない。ただ、今回のチベット問題で中国という国家の本質が明らかになった以上、日本が世界に示せるものは何か。それを考えるのが政治であることに気づいて欲しい。これは中国のしでかした「敵失」なのである。今こそ日本の国際的な地位を高めてアメリカや中国に対して有利に外交を進めるチャンスなのだということに政権内の誰が気づいてるだろうか。
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