2008年03月11日(火) |
石原銀行の穴埋めはトヨタがやれ! |
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放漫経営でつぶれかけている新銀行東京なんだが、やはりその責任者がちゃんといたのである。トヨタ自動車出身の仁司泰正という野郎がどうもこの原因を作ったらしい。こいつがいくらトヨタでカイゼンを成功させてきたとしても、金融業はまた別だろう。以下、アサヒコムの記事を引用しよう。
新銀行東京、旧首脳に損害賠償請求検討へ 内部調査報告2008年03月10日23時45分
東京都が1000億円を出資し、経営難に陥っている新銀行東京は10日、同行が作成した内部調査報告書を発表した。報告書では、開業時の仁司泰正・代表執行役(67)=トヨタ自動車出身、07年6月退任=が経営実態を取締役会に十分報告せず、不良債権の急増を把握しながら融資拡大路線を続けたとして、「責任が極めて重い」と指摘。「損害に対する相応の責任を求めることが適当」としている。
都庁で記者会見した津島隆一・現代表執行役は報告書を受けて、会計士や弁護士を交えた調査委員会で仁司氏への賠償請求を検討する意向を示した。都も仁司氏ら旧経営陣の責任を追及する方針だが、旧経営陣の反発も予想される。
調査は、累積赤字が膨らみ、仁司氏が退任した直後の昨年7月に始められた。報告書では、仁司氏について「他の執行役の担当事項にも強い関与ができた」と、権限が集中していた実態を示し、「デフォルト(借り手の債務不履行)の危機的状況を認識した時点で抜本的対策を実行しなかった」と批判した。
05年度下半期で予想より多い24億円の不良債権が発生したが、仁司氏らは取締役会で詳細な実態を伝えなかったという。また、新規に融資を獲得した行員に最大で年200万円の成果手当を出すなど、過剰な融資拡大路線が経営悪化を招いたという。
06年9月期決算をめぐっては、想定値の4倍の不良債権が発生しているのに、開業時の想定値(引当率)のまま貸し倒れ引当金を計上し、監査法人から「実績に基づいて算定すべきだ」と提案された。しかし、仁司氏が「監査報告書は不要」と断ったという。
報告書は役員人事にも触れた。開業後わずか2年で開業時の執行役6人のうち4人が仁司氏との対立もあり退任したという。後任は仁司氏が推薦し、「独善的体制が確立した」と指摘している。
ここでちょっと気になるのだが「新規に融資を獲得した行員に成果手当を出す」のなら行員は融資獲得のために審査を甘くしないかということなのだ。金融機関はどこでもそんなことやってるのか。
新銀行東京の破綻はどうやら開業時の代表執行役であった仁司泰正氏にどうやらかなりの責任がありそうな感じである。彼と対立して辞めた役員も多かったと言うことはワンマン体制だったんだろう。自分に対して批判的な勢力を駆逐したわけだ。ただ、不良債権の増加を経営者として彼はどんな気持ちで見ていたのだろうか。何も対策を立てずに手をこまねいていて、自分が辞めた後は「そんなの関係ねぇ!」と逃げるつもりだったのだろうか。監査法人からの提案を断った時、業績が悪いことそのものをなんとか隠蔽しようとしていたのか。そして融資を拡大しようとしたのは、それが軌道に乗って利益を増やせれば自分の責任も軽くなると思っていたのだろうか。
ただ、この仁司泰正氏がトヨタから来たと言うことでオレは少し期待してるのである。何しろトヨタと言えば日本一儲かってる企業である。2007年度の当期利益が1兆6000億もある超金満企業だ。だったら新銀行東京は都民の税金なんか使わなくてもいい。トヨタ自動車に支援させればいいじゃないか。簡単なことである。トヨタは経営の立て直しのためにちゃんと金融のことがわかる人間をどこからか引っ張ってきてトップに据えればいいのである。東京都民のものではなくてトヨタ自動車の銀行にしてしまうのだ。そうすれば税金もつぎ込まなくて済むし、銀行もつぶれなくて済むし一石二鳥じゃないか。
トヨタだってこんな迷惑なオッサンを送り込んできたわけで、そいつがトヨタ出身である以上、製造物責任法を適用してきちっとトヨタがケツを拭くべきだろう。石原慎太郎もこんなクソ野郎を高額接待する前に、その時点で責任を取らせて更迭すべきだったんだぜ。
石原慎太郎も都民の税金を使う前に、自分の私財を10億くらいぽーんと寄付してやれよ。あの世までゼニを持って行くつもりかい?それとも遺産として息子たちに分けるのかい?あんたの息子たちは芸術家の四男以外はみんなうまく世渡りできてるから遺産なんかなくてもOKだろうよ。いや、そんな悠長なことは言ってられないのじゃないかな。少なくともこの銀行を設立することは選挙公約の目玉だったわけで、いわば自分の当選のためにこの公金浪費銀行を作ってしまったわけだ。そして今責任を部下になすりつけようとする。過去に経営破綻した銀行のトップはみんな有罪判決を受けたことがまだわかっていないようだね。石原さんよ。
新銀行東京の融資先、4割超が赤字・債務超過
東京都が1000億円を出資して設立した新銀行東京(千代田区)の昨年12月末現在の融資先約1万3000社のうち、業績が赤字だったり、債務が資産を上回る債務超過に陥ったりしている企業が4割超の5635社となり、融資額は415億円に上ることが11日、都の調べでわかった。
都によると、赤字企業は1671社(156億円)、債務超過の企業は1886社(106億円)で、赤字経営で債務超過に転落している企業は2078社(153億円)に上る。昨年9月末時点では、新銀行の融資・保証残高(2856億円)の約1割が不良債権とされたが、今回判明した赤字・債務超過企業への融資は、残高と比べると約14%を占める。
こうした融資は、今後、新たな不良債権発生の一因となる可能性もある。
◆石原知事の答弁に野党反発…都議会予算特別委◆
都が提案した400億円の追加出資を本格的に審議する都議会予算特別委員会が11日始まった。石原慎太郎知事は「旧経営陣の隠ぺい体質が原因の一つ」と強調したが、選挙公約として設立した自らの責任については言及しなかったため、野党が反発して議場が騒然とする一幕もあった。
議場が緊張した雰囲気に包まれたのは、与党の自民党に続き、民主党が質問に立った時。民主都議が「知事の最大の責任は、トップダウンで新銀行を設立したことだ」と声を荒らげてただすと、石原知事は「東京という巨大組織の中で、私1人の発想で行政が動くわけない」と猛反発。
さらに、「あなたの政党の大将の小沢(一郎)さんこそトップダウンだ」と発言すると、議場のあちこちから「議論のすり替えだ」「静かに答弁を聞け」との怒声が飛び交った。(2008年3月11日22時23分 読売新聞)
法的措置取った融資先4社、返済ゼロ…新銀行東京
新銀行東京(東京都千代田区)の経営悪化問題で、資金回収のために法的措置を取った59社のうち、少なくとも4社は、新銀行からの融資を一度も返済していなかったことが読売新聞の調べでわかった。
中には、融資直前にほとんど実態がない事務所を開設したり、融資直後に経営者らが計画的に行方をくらましたりしたケースもある。詐欺行為などが疑われる問題の融資は約80件に上ることがすでに判明しているが、その実態が初めて浮かび上がってきた。
関係者の話や裁判資料などを総合すると、東京都中央区内の情報処理サービス会社は2006年12月、同区内のオフィスビルに賃貸で事務所を構えた。約160平方メートルの部屋に机はわずか三つしかなく、出入りする人もまばら。事務所を借りてから3か月後の昨年3月、新銀行から2000万円の融資を受けた。
ところが、最初の返済予定日を10日ほど前にした同月下旬、社員らは自ら会社の荷物を運び出し、突然、出ていったという。約130万円分の家賃も滞納したままで、ビルの管理人によると、移転先は不明で、社長とは今も連絡がつかないという。
渋谷区内の音楽関連会社も、融資直後に社長らの行方がわからなくなった。事務所は、木造2階建てで住宅を兼ねていた。同社は05年12月、新銀行から5000万円の融資を受け、翌月から毎月約138万円を返す契約だったが、一度も返済されなかった。新銀行の担当者も2度にわたり事務所を訪問したが、社長らには会えなかったという。
家賃も融資した翌月から滞り、家主が室内を確認した時には、CDやポスターなどを残し、主な家財道具が既になくなっていた。家主は「計画的に逃げたとしか考えられない」と憤る。
中央区の輸入車販売会社は、05年8月に3000万円を新銀行から借りたが、翌月から返済を一度もしなかった。新銀行は会社の口座に残っていた2万8677円を回収できただけでほぼ全額が焦げ付いた。
同社の経営者は、新銀行から起こされた貸金返還訴訟にも、一度も出廷していない。
一方、同年8月、2500万円の融資を受けながら、一度も返済しなかった港区の絵画販売会社は、返還請求訴訟で「絵画販売は(売り上げ)単価が大きく、仕事がうまくいけば、返済もそれほど困難ではない」として支払いの猶予を求めたが、裁判では正当な主張とは認められず、結局、新銀行の請求通りに判決が確定した。
新銀行は迅速に融資を実行するとして、05年4月の開業時から、融資先の財務データをコンピューター入力して融資の可否を「スコアリング」で審査していたが、実態と異なる財務データを提出して融資を受ける会社が多かったと指摘されている。
新銀行側も、内部調査で問題のある融資があったことを認めている。(2008年3月13日03時00分 読売新聞)
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