江草 乗の言いたい放題
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2008年02月05日(火) 毒入りギョーザ事件の真相とは?        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 中国産冷凍ギョーザの中毒事件の真相は、どうやらオレが予想したように悪意の第三者による混入の可能性が強まった。さて、現時点で明らかになった事実からオレはいくつかの仮説を立てて、この事件の真相に迫ろうと思う。なお、オレが語ることは全くの憶測であるということを最初に断っておく。

 2月4日の時点で殺虫剤メタミドホスが検出されてるのは、10月1日に製造された「中華deごちそうひとくち餃子」(未開封のパッケージ外側、パッケージ内側と胃洗浄液から検出・パッケージに小さな穴あり)と、10月20日に製造された「CO・OP手作り餃子」(嘔吐物やパッケージ内側、ギョーザから検出・穴はなし)である。オレは事件発生当初からこの事件は故意に農薬を混入させた食品テロであるという見解を主張していたが、この発見のされ方でますますその感を強めたのである。

 おそらくこの食品テロを実行した連中は、10月1日にパッケージ外側から注射針のようなもので内部にメタミドホスを注入してみたのだろう。そのときにこぼれた分がパッケージ外側に付着していたわけで、これで発見時の状況は説明できる。ただ、実行犯たちの誤算はその餃子が日本に運ばれるまでにかなりの時間を要したことである。天津新港から大阪港に運ばれたのは11月6日のことである。そんなに長くこの商品が中国国内にあったということは実行犯たちの想定外だった。

 10月1日にメタミドホスを餃子に注入することに成功した彼らは、日本での報道をずっと気にしていた。餃子を使った無差別殺人が果たして成功するのかどうか、それを知るために日本にいる仲間と連絡を取り合っていたのである。ところがいつまで経っても事件は起きない。もしかしたら混入はうまくいかなかったのではないか。袋の外側から注入するという方法では目的を達成できないのではないか。10月1日の犯行から20日近く過ぎても何の音沙汰もなかったことで、彼らは第二の犯行を決意する。今度は袋の外側からではなくて、食品テロのメンバーを生産ラインに入らせて、製造時に中身のギョーザにメタミドホスを付着させるという方法をとったのである。これなら確実だろうと。こうして10月20日に製造された分は11月5日に横浜港に運ばれた。それからさらに2ヶ月過ぎても日本では何の騒ぎも起きない。犯人グループは第三の犯行を企画しようとしていた矢先に今回の報道があった・・・ということではないかとオレは憶測したのである。

 天洋食品では労働争議が起きていたという。月給は日本円で1万5000円程度、過酷な13時間労働の上に賃上げの団体交渉もはねつけられ、自暴自棄になった従業員は、工場に致命的な打撃を与えてやろうとこの農薬テロを思いついたのではないか。オレはそうした展開を予想するのである。

 この事件に関するオレの見解はあくまで「故意に行われた食品テロ」という立場だ。そして、従業員が会社の繁栄を願わずに破滅を願うというのは、いかにその工場が従業員に対して非人間的な扱いで過酷な労働を強いていたのかということを物語っている。 

 食品テロリストが国家に多大な損失を与えたこの事件、もしも犯人が検挙されれば間違いなく死刑だろう。オレはその一点だけは中国を評価する。日本なら死者が出ていないような事件の場合、まず犯人を死刑にできない。死者が出なかったのはたまたまであり、十分な殺意があったはずのに通常の傷害事件と同じ扱いでしか報告されないのである。北京五輪を前にしてこの種の事件が起きると、大会に参加する選手たちの健康被害についてオレは本当に心配してしまうのである。どうか選手が無差別テロに巻き込まれないようにと思ってしまう。


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