江草 乗の言いたい放題
コラムニスト江草乗の日記風エッセイ クリック募金にご協力お願いします。

日記目次(検索可能)前日翌日 エンピツ投票ランキング  江草乗の写真日記  ブログ  お勧めLINKS  

ご愛読ありがとうございます。「江草乗の言いたい放題」は読者100万人を目指す社会派コラムです。一人でも多くの方が読んでくださることで、執筆意欲は倍増します。ぜひ、お友達に勧めて読者数UPにご協力ください。掲示板へのご意見の書き込みもお願いします。

2008年02月02日(土) オレは橋下とおる知事を見損なったよ!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

ブログランキングの投票いつもありがとうございます。1位が目標ですのでよろしくお願いします。


 大阪というのは昔から反中央、反権力の気風の強いところである。阪神・巨人戦に大阪の人間が燃えるのは、読売巨人軍を倒すことが東京的なもの、国家の権力を打ち破ることと同義に感じられるからである。そんな大阪の人間にとって、国が決めた方針などどうでもいいことである。「そんなもん、知るか!」というのが大阪の人間の反応なのだ。「長いものには巻かれろ!」という態度をもっとも嫌うのが大阪人なのである。暴言コラムを日々垂れ流すオレの姿もきわめて大阪的なのである。かつて宮武外骨という反骨のコラムニストがいた。宮武外骨の出版した刊行物の中でももっとも有名な『滑稽新聞』は、明治34年(1901年)に大阪で創刊された。大阪の人間は熱狂的にこの新聞を支持し、8万部という当時としては抜きんでた売れ行きだったという。大阪人たちは宮武外骨のパロディ精神を愛し、その反権力の態度を高く評価したのだ。東京では決してこういう試みは成功しなかっただろう。

 今、岩国市の井原市長は国家権力と戦っている。アメリカの忠犬ポチに成り下がってなんでも言うことを聞く政府の連中と、ゼニや利権で飼い馴らされた議会の連中を敵に回して、孤独な戦いを挑んでいるのだ。かつて米軍の支配と命がけで戦った那覇市長、 瀬長亀次郎のごとく、孤立無援の戦いを続けている井原市長のことをオレは真に勇気ある男だと評価している。

 橋下さんよ、自分の住む街に空母艦載機が飛びかうということがどんな状況なのか想像したことがあるか。学校の授業中であろうとテレビでお気に入りの番組を見ているときであろうとおかまいなしにとてつもない衝撃音に襲われるのだ。そんな迷惑な飛行訓練は人家のない硫黄島あたりでやってくれればいいのに、なぜか人口密集の日本に米軍基地があるのだ。いくら国家の方針であっても、拒否したくなるのは当然だろう。日本のどこかにゼニほしさに尻尾を振って言うことを聞く首長はきっといるだろうから、そこに引き受けてもらえばいいだけの話だ。それに移転してくるのは艦載機だけではない。ならず者たちも一緒にやってくるんだ。岩国では米兵によって住民の若い女性がレイプされた事件がついこの間起きたばかりじゃないか。市民の安全を守るために拒否するのは市長として当然のことだろう。そんなこともわからないほどあんたは想像力が欠如してるのか。

 国家の政策に対して住民が「NO!」と言える手段は限られている。住民投票という手段で拒否の意思表示をしたことはオレは適切なことだったと思っている。その上で国家の取れる方法は「住民が拒否したから移転をやめる」「住民が拒否しても強行する」の二つなんだ。そして強行した場合は、艦載機とならず者がやってきたことによって発生するあらゆる災厄に対して、国家が全責任を負うということなんだ。ならず者たちの下半身暴走に対しても国家は責任を負わないと行けないんだ。
 以下、アサヒコムの記事を並べてみよう。橋下知事と井原市長のやりとりである。

「岩国の住民投票には反対」橋下氏が発言 2008年01月31日
 大阪府の次期知事の橋下徹氏(38)は31日、米軍空母艦載機の岩国基地への移転をめぐり、山口県岩国市が一昨年に住民投票で反対の意思を示したことについて、「国の防衛政策に地方自治体が異議を差し挟むべきでない」と批判した。2月3日告示の同市長選では、移転容認派が推す福田良彦・前自民党衆院議員を支援する考えを示した。
 橋下氏はこの日、府庁の自民党談話室で、福田氏を応援するビデオ撮影に応じた。党本部の菅義偉・選対副委員長から電話で依頼されたという。
 その後、報道陣に応援の経緯を説明し、過去のテレビ番組で「岩国の人たちが住民投票をやることには反対」と発言していたことを明かし、「この考えは今も変わらない」と述べた。橋下氏は「直接民主制の住民投票の対象の範囲は、間接代表制をとる日本の法制度上、制限があると思う」と持論を展開した。
 同市長選では在日米軍再編に伴う艦載機移転の是非が争点。「反対」派の井原勝介・前市長は2年前、住民投票で圧倒的な「移転反対」の民意を引き出し、直後の市長選でも当選した。しかし、容認派が多数を占める議会と対立して昨年12月に辞職、出直し市長選に再び立候補している。


橋下氏に前岩国市長反論「大阪府民の声は聞かないのか」 2008年02月01日
 山口県岩国市にある米軍岩国基地への空母艦載機移転問題で、大阪府知事選で初当選した橋下徹氏が「国の防衛政策に地方自治体が異議を差し挟むべきでない」と述べて同市が06年に行った住民投票を批判したのに対し、前岩国市長の井原勝介氏(57)は1日、記者会見で「主権者である市民、国民が国政にものを言うのは当然だ。大阪でこういう問題が起きれば、国策だから府民の声は聞かないということなのか」と反論した。
 井原氏は「住民投票は議会で成立した条例に基づいて行われ、住民の意思が明確に示されたもの。とやかく言われるのは筋違いだ」とも述べた。
 住民投票は井原前市長が発議して06年3月に行われた。神奈川県の米軍厚木基地から空母艦載機部隊を岩国基地に移す計画に対する賛否を問い、「反対」が87.4%だった。
 同市では出直し市長選が3日に告示される。移転に反対する井原氏と、移転容認派が推す前自民党衆院議員の福田良彦氏(37)の一騎打ちとなる見込みで、橋下氏は福田氏を支援する考えを示している。


「憲法を勉強すべきだ」 橋下氏、岩国前市長に再反論2008年02月01日23時13分
 米軍岩国基地への空母艦載機移転をめぐり、山口県岩国市が06年に実施した住民投票を批判した次期大阪府知事の橋下徹氏は1日、「憲法が間接代表制をとっている以上、住民投票の対象も絞られるべきだ」と述べ、橋下氏の発言に反論した前岩国市長の井原勝介氏について「もう少し憲法を勉強していただきたい」と痛烈に批判した。

 憲法を勉強した方がいいのは橋下知事である。本当にこいつは弁護士なのかと思うね。少なくとも住民たちは自分たちに認められるはずの権利を主張したわけだ。国家の政策と住民がおだやかに生活を営む権利が相容れない場合、どっちが優先されるのか。主権在民の国家である以上、少なくとも民意を無視するわけにはいかないだろう。

 そもそも日本に駐留して好き放題に税金を浪費している米軍の存在を、国民が容認してるなんて大間違いだ。もしも国民投票したら「米軍なんか出て行け」という方が圧倒的に多いはずだ。こいつらは日本を守るためではなくて、アメリカを守るための都合で日本にとりあえず居るだけなんだ。あきらかに民意と食い違っている政府の方針を、「間接代表制なんだから従え!」と言い出すことは民主政治そのものを否定してるのと同じじゃないか。問題はこの間接代表制という仕組みによって巧妙に民意ではないことが政治の現場で実行されてきたことにあるんだ。少なくとも大阪府知事選挙というのは府民による直接選挙だ。その直接選挙で選ばれたあんたが府政をやることと、福田首相が国家の方針を岩国に押しつけることとは全く意味が違うのだ。

 国家の政策にただ従うだけなら知事なんて要らない。ただ行政官だけが派遣されて粛々と府政を行えばよい。少なくとも府知事は府民の利益代表として、国家と対決する位の気構えでいないといけないわけで、あの傲慢な石原慎太郎なんかはその最たるものだろう。国家の間違った方針に対して断固NO!と言えること、国家の方針よりも府民の利益を第一に考えて主張できること、これが大阪府知事にとって必要なことである。

 かつて市民のいこいの森が破壊されて豪華な米軍住宅が建設されることに対して戦いを挑んだ富野暉一郎という逗子市長がいた。その戦いを橋下知事は知らないなんてことはないだろう。彼の戦いは間違っていたのか。彼の主張した正義を権力によって踏みつぶした国家こそ横暴ではないのか。自分たちの貴重なものを台無しにしてまで米軍に媚びるその愚劣さをあんたは支持するのか。

 大阪府知事選挙でオレは橋下さん、あんたに一票を投じたんだ。しかし早くもオレは後悔している。あんたがこんな腰抜けだったのかと失望してるのだ。なぜ岩国市長と連帯しないのか。市民が自分たちの正当な主張を堂々と国家にぶつけ、国家の理不尽な政策を正していかない限りこの国には未来がない。井原勝介市長は正義の男だが、橋下さん、あんたはただの幇間だ。このままでは自民や公明に利用されるだけのただの傀儡にしかなれないぜ。はっきり言って見損なったね。もう少しまともな人間だと思ったのだが。


↑エンピツ投票ボタン。押せば続きが読めます。登録不要です。応援の投票ありがとうございます。←投票での応援ありがとうございます。 m(_ _)m 



My追加
江草乗の言いたい放題 - にほんブログ村

前の日記   後の日記
江草 乗 |ファンレターと告発メール   お勧めSHOP エンピツユニオン