2007年08月16日(木) |
悪いのはそのババアだ!(自転車は急に止まれない) |
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クルマは急に止まれないのだが、自転車はもっと急には止まれないのである。これは大学の時にサイクリング部に所属し、高校生の時は自転車のレースに出るために毎日ロード練習をしていた自分だからわかることである。もしも急に止まれる自転車があれば、それはかなり値打ちがあるとオレは思う。先日、秋葉原のヨドバシカメラで自転車の売り場をみていたオレは、そこにアルミフレームを用いて軽量化しながら巨大なディスクブレーキを装着してるために重量が12.6キロもある意味不明のロードレーサーをみて失笑したが、もしもそのブレーキシステムが「急に止まれる」ものならば、重量増以上のメリットが存在するわけだ。時速50キロで走っていても制動距離5mで停車できるならば意味がある。そんなことはありえないのだが。そんなことをあれこれと考えたのはこのニュースを読売新聞のWEBサイトで読んだからである。
公道で練習中の競輪選手、車に追突し書類送検…大阪・堺
堺市内の大阪府道で競輪の練習中、先導する風よけの乗用車の直後を自転車で走行し、追突事故を起こしたとして、府警泉北署は15日、同府和泉市の競輪選手(38)を道路交通法違反(車間距離不保持)の疑いで書類送検した。
自転車の運転者が同容疑で書類送検されるのは異例。府警は「公道で練習する危険性に警鐘を鳴らしたい」としている。
調べでは、選手は4月17日午前11時35分ごろ、堺市南区三原台の府道で、練習仲間の同府河内長野市の競輪選手(36)が運転する先導車との車間距離を1・8メートルしか取らず時速40キロで走行中、信号無視をして交差点に進入した和泉市内の無職女性(72)の乗用車を避けようと急ブレーキをかけた先導車に追突した疑い。自転車の選手は転倒し、右ひじに2週間のけがを負った。
先導車の選手と無職女性は業務上過失致傷容疑で書類送検された。
選手は「時速90キロで走ることもあった。交通ルールの違反はわかっていたが、ほかの練習法が見つからなかった」と供述しているという。
日本競輪選手会(東京)は「日ごろから公道での練習では注意を払うように呼びかけている」としているが、禁止してはいない。
自転車競技を巡る公道での事故としては、全国高校総体に出場予定だった千葉県内の男子高校生2人が7月下旬、所属する自転車部の練習で、千葉市内の市道を競技用自転車で走行中、道路脇に駐車していた乗用車に衝突、死亡している。(2007年8月15日23時54分 読売新聞)
高校生の頃,公道で練習するしかなかったオレは出来るだけ通行量の少ない道路を選んでロードレーサーで走っていた。そのときに警戒したのは前方のクルマが急ブレーキを踏むことだった。追突しそうになるからである。大学生の時、やはりトレーニングのつもりで登った京都の花脊峠を下っていて、いつものように猛スピードですっ飛ばしてるとオレの前を下っていたクルマが対向車を避けるために停車した。花脊峠は道幅が狭いので、車同士が行き違いするときに停まって通過を待たなければならない箇所が当時はあったのである。(最近は走ってないのでわからないが)時速60キロくらいでその直線を下っていたオレは焦った。前方のクルマまでの距離は約30m、前のクルマが走っていれば適正な車間距離のつもりだったがまさか停まるとは思っていない。どちらかというとオレはその直線の下りで前を走る車を抜き去るつもりでいたくらいである。慌ててブレーキをかけたがロックさせてしまうとタイヤが減ってもったいない。ロードレーサーに装着してるタイヤは高価なのである。それにロックさせたところでとても停まれない。このままでは追突する・・・
そう思ったオレはわざと前輪ブレーキをかけてロックさせて大きく前に転倒した。前方回転するような感じで背中から地面に落下して、受け身をするような態勢で道路に転がった。ヘルメットなんかもかぶっていないので頭を打たないように身を丸めてとにかく必死で転んだのである。幸いケガはなかった。オレが派手に転んだのを見て、クルマの人は心配して降りてきたがオレは手を左右に振ってそれを制した。転ぶことなど当時のオレにとっては日常茶飯事だったし、もっと悲惨な転び方でケガをしたことだってあった。それにくらべればこんなことなんでもない。
オレの左ひじには今でも一本の傷が残る。それは京都北山の八丁林道を走ったときに付けた傷である。ガードレールなどない悪路の長い下りを走っていて、やはり転倒した時にオレは岩角でひじを切ってしまい、血が吹き出た。とりあえずタオルで傷口の上をつよく巻いて止血しようとたがどんどん血が出てきてタオルは真っ赤になった。左手の握力も落ちてきた。しかし、病院に行くにしてもそこから京都市内までは40キロくらい走らないと着かないのである。オレはそれを走り通すために左右のブレーキワイヤーを付け替えて右手で後輪のブレーキを掛けられるようにして、そこから走って帰ることにした。紅葉シーズンで高雄の神護寺あたりはかなり観光客で混雑していた。そこもオレはタオルを血で真っ赤にしたまま駆け抜けた。血に気づいて悲鳴を上げてる人もいた。左手は痛みも感覚もなくただハンドルに添えてるだけだった。そんな状況でよくオレは転んだ場所から3つの峠を越えて帰り着けたものだと不思議に思う。下宿に戻ったオレがきつく巻いたタオルをはがしてみると、血は固まってちゃんと止まっていたぜ。傷はちゃんとふさがってるしゼニがもったいないのでそのままオレは放置した。
報道された事件だが、追突の原因は車間距離ではなくて信号無視して交差点に入った72歳のババアにある。自転車を使って公道で練習する場合、自転車同士で何台も連なって走るときは空気抵抗を軽くするために車間距離をとらずにくっついて集団走行するのが当たり前である。練習仲間の運転する自動車の後ろ1.8mというのは、おそらくスリップストリームを利用して高速で走るためにくっついて走っていたからだろう。それは自転車の場合の普通の練習方法なのであり、そんなことをいちいち「車間距離を取ってないから道路交通法違反だ」などと言われたくない。急ブレーキを踏めば後ろの自転車が追突してしまうことくらいわかっている。それでもブレーキを踏まなければならなかったのは、信号無視されてそのままでは衝突するからではないか。悪いのはババアONLYである。公道練習の際に先導車のクルマは信号で急停車することのないように十分に後方に配慮し、停車する場合は自転車のブレーキの制動距離を考えてかなり早めにブレーキを踏むのが常識だ。どうして自転車乗りに罪があったのか。
少なくとも公道を練習に使ってる以上、そうした配慮を競輪選手なら当然のようにもっているものである。ノーヘルで原付に乗る馬鹿や暴走族なんかとは根本的に違うのである。それをこの警察の態度は何だ。まるで公道での競輪選手の練習がいけないことのように取り締まってるのである。堺という自転車産業の盛んな街で、島野工業という世界に冠たる自転車部品メーカーのお膝元でありながらこんなわからずやの警官がいることにオレは驚くのである。
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