2007年08月01日(水) |
日本国農業再生試案 |
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日本産のコメが中国に輸出され、コシヒカリなどの名称は中国で勝手に使われて登録されてるために「宮城県産米」などの名称でしか販売できなかったそうだがそれでも3200円/2キロという価格で売られていた(中国でもコメの価格の20倍)ということを知って、オレは衝撃を受けたのである。この事実に対して、選挙のことしか頭にないボンクラ政治家どもは全く気がついていなかったようだが、日本の農業の未来を占う重要な可能性がこの中に含まれてるのだ。だからオレがここで書いて紹介するしかない。
日本のコメの生産高は約1100万トンである。一方中国は1億8000万トンだから一桁違うどころではない。ところが中国ではコメは足りない。日本よりもずっとコメ中心の食生活だからである。もしもこの1100万トンのコメが全量中国に輸出されればその最終的な売上高は、1100万トン×1000×1600(円)=17兆6000億円に相当するのだ。我が国はこのような宝の山を抱えているのに「減反だ!」などとほざいて貴重な宝を無駄にしてしまっていたのである。
水や土が全く違うことを思えば。中国産米が数年で劇的においしくなるなどという奇跡は期待できない。日本産米の優位は当分の間変わらないのである。実際に中国旅行した方はそこで提供されるお米(ごはん)に対してかなり否定的だ。「とりあえずお米の形はしてるけど・・・」という反応なのである。
中国にも富裕層はいる。そしておいしいものをどん欲に求める彼らは食べ物にもこだわりを見せる。農薬まみれの中国産の作物よりも、日本産のおコメや野菜、果物を買うようにしているのである。そんな彼らのために売り出された日本産米はたちまち売り切れてしまったのである。抱き合わせで販売されていた松下製の電子炊飯器とともに。
この中国という大市場に向けて、日本はどんどんお米を生産すればいいのだ。減反の対象になってる田をいますぐに復活させるため、万難を排して農地を守れ。無駄に作ってしまった諫早湾の馬鹿記念水門の内側にある干拓地はまだほとんど放置されたままじゃないか。なぜ使わないのだ。
さて、もう手が付けられないくらいにめちゃめちゃになっている日本農業、そのふざけた改革試案をお見せしよう。名づけて「田園都市整備計画」である。まず、すべての農地の固定資産税徴収を廃止だ。そして住宅を壊して畑にするのはOKだが、田畑を埋め立てて宅地にすることは永遠に不可能にしてしまうのである。これから日本の人口は減っていくのだから、宅地などはもう十分に間に合っている。もはやこれ以上人口を増やさなくてもいいのである。山を削ってニュータウンを造成するのも不要だ。そんなところに誰が住むのか。そこは山のままで残すべきなのである。田畑や山林はもう絶対に宅地には出来ないというルールを決めてしまうのだ。そして米作を基本とすることで日本の農業を建て直すのである。
この「宅地はもう絶対に増やさない」というルールを設定することは地価の安定につながり、場合によっては土地価格上昇という副産物を招く可能性もあり、少なくとも景気にとってはプラスである。
生産したコメはすべて政府が買い上げる。つまりここで「所得保障」を行うのである。そのコメを中国には思いっきり高く、日本へはわずかに安くというふうに販売する。政府はトータルでプラスになるようにすればいい。結果として毎年10兆円をこえる巨額のゼニが政府に転がり込んでくるわけだ。この「米輸出ビジネス」はトラブル続きの中国に安全な食品を提供するという意味で理に適ってるし、しかも日本国の財政を大いに潤すものになるのは間違いない。
人間というのは贅沢なもので、一度おいしいものを喰ってしまうともう後には戻れないのである。中国に輸出され始めた「日本産米」の場合も同様だ。ここで「おいしい日本米」に彼らの食生活を引き合わせることができれば、多数の中国の児童を洗脳した結果として「お米を食べるなら日本米!」と豪語する子どもがじゃかすか増えるに決まってるのである。中国産米を食卓に並べると「こんなもの喰えるか!」と子どもがちゃぶ台を蹴り飛ばすシーンをオレは想像する。食糧を支配するということは相手の命運を握ることだ。中国の食糧を支配するようになった日本を、もはや中国は攻撃などできないだろう。それは国家の安全保障にもつながるのである。
いくら作っても作っても中国に輸出する米は足りないだろう。人口が10倍なのである。しかも日本人と違ってコメに依存する比率が高いのである。休耕田も一気に復活だ。せっかく干拓した諫早湾も早く田んぼにしてしまえ! そうでなかったら有明海のムツゴローは犬死になのである。田舎の猫の額のような狭小地でも、コメを生産しさえすれば所得が保障されるのなら、不安定な作物価格の上下に振り回されている方々は安定を求めるはずである。ただコメさえ作っていればあとは遊んで暮らせるということになれば農業は再び脚光を浴びるようになり、輝かしく復活するのだ。そんなことに気づいてる政治家は誰もいないのか。選挙どころじゃないだろう。
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