2007年07月12日(木) |
段ボールなんか喰わせるなよ! |
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最近食べ物に関する偽装事件が相次いで報道されているが、ミートホープ社の行った不正などまだまだかわいいものである。牛肉の代わりに豚肉や鶏肉を使ったとしても、とりあえずそれは肉の仲間である。少なくとも食べても害のないものである。(もっとも中には古くて賞味期限切れのものもあったかも知れず、一概に害がないとも言えないわけだが)日本でそういう食品の偽装事件が起きてるのに外国のことを笑えないのかも知れないが、中国の偽装はもっとぶっ飛んでいる。食品じゃないものを入れちゃうからびっくりだぜ。
ニセ肉まん:段ボールを煮込んで詰め露店で違法販売 北京
11日までの中国中央テレビなどの報道によると、使用済み段ボール紙を煮込んで詰めた偽の肉まんが北京市で違法に販売されていたことが分かった。
報道によると、段ボール紙入りの肉まんを販売していたのは、同市朝陽区の複数の露店。段ボール紙を劇物のカセイソーダ(水酸化ナトリウム)の溶液に浸して黒っぽく変色させ、さらに煮込んで軟らかくしたうえで豚肉と混ぜ合わせ、肉まんの中身にしていた。市当局者が関係者を取り調べている。販売数、健康被害の有無は不明。
露店関係者は同テレビに「段ボール紙と豚肉の比率は約6対4。住民、出勤途中の勤め人らが買っていた」と説明した。
北京市内には多くの露店が建ち並び、肉まんやギョーザ、肉のくし焼きなどを販売。安価で、市民に親しまれている。(北京・共同)毎日新聞 2007年7月11日 23時15分
こともあろうに肉まんの中味に煮込んで軟らかくした段ボールが入っていたのである。あんなもの果たして喰えるのか? 非食品を食う話と言えば、チャップリンが映画の中で靴を食べようとする場面を思い出す。そういえばヤギは紙を食べるわけで、ヤギが喰えるのなら人間も喰えるはず・・・というわけではないが、繊維質ならばかえって消化が良くなるかも知れず、もしかしたら喰えるのかも知れない。まあこれは一度試してみてからでないとなんとも言えないわけだが、少なくともオレは段ボールを喰いたいとは思わない。
露店で喰うことは庶民にとっての大いなる楽しみののはずである。その楽しみを裏切るこの段ボール肉まんには北京市民も怒ってるだろう。そして、そんなむちゃくちゃなものを平気で提供できる売る側の無神経さが怖ろしくなる。もっともそこまで無神経になれるモラル無き国家だからこそ、ジエチレングリコールをグリセリンと偽って輸出して大勢の子どもを死なせるのである。そんなひどいことをしておきながら国家として賠償するとかいう動きはあるのだろうか。まあ今回は中国の国内問題なんだから被害者も加害者も中国人だ。いったいどういう展開になるのだろう。
もっとも露店で食事をする外国人もきっといるはずだから、北京旅行をした日本人がその段ボール肉まんを食べていて「なかなか変わった味ですね!」とどこかのブログに書いてるかも知れないぜ。
段ボール紙と豚肉の比率は約6対4。
ということだから、中味は肉よりも段ボールの方が多かったのである。増量剤として入れたというよりは、段ボールが主で豚肉は従だったのだ。肉まんではなくて豚肉入り段ボールまんと呼ぶべきだったのだ。食べた客は気づかなかったのだろうか。ただ単に「まずい」と思っただけなのだろうか。あるいはこういう推理も成り立つ。中国の豚肉の味は飼料の関係で水酸化ナトリウムに漬けた紙のような味になるという理由である。実際に食べた人に味についてぜひ聞いてみたいものである。
海外旅行の中の大いなる楽しみの一つが、いろんな現地の食べ物を味わうことである。北京オリンピックを前にしてこの段ボール肉まんの報道が、外国人旅行者にとって「やっぱり中国の食べ物は信頼できない」というムードを高めることは否定できない。だったらこういう事件は闇に葬って諸外国に知られないようにすべきである。それをこうして報道したということは、逆に悪徳露店を見せしめ的に摘発して、一罰百戒で他の同様のインチキ食品を排除するという意図があるのかも知れず、いずれにせよオリンピック開催に何らかの関係があるに違いない当局の動きである。せめて段ボールではなくコンニャクにすれば、ダイエット効果もあるすばらしい肉まんになったと思うのだが。
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