2007年06月17日(日) |
日本企業はガイジンに買い占められるのか? |
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投資家たちが参考にするその日の相場を占う尺度として、寄り付き前の外資の動向がある。その動向で売りが多いか買いが多いかでその日の相場の上げ下げを予想するわけだ。しかしこの指標は案外あてにならない。というのは寄り付き前には売りであってもザラ場では大量に買っていたりするからである。また株数では売り越しであっても金額ベースでは買い越しの場合もある。ただ、ここしばらくは外人はかなり日本株を買い越してきた。その結果、なんと28%がすでに外資によって買い占められていたのである。この事態を我々はどう考えればいいのか。
国内5証券取引所の上場株、28%が外国人株主保有に
東京証券取引所など国内5証券取引所(ジャスダック市場を除く)に上場する株式の外国人株主の保有比率が時価総額ベースで28・0%と4年連続で上昇し、過去最高になった。
東証がまとめた2006年度末時点の「株式分布状況調査」でわかった。
今年3月末時点で5市場に上場していた普通株式2937銘柄の時価総額は約568兆円で、このうち外国人株主の保有額は約159兆円で、時価総額ベースの保有割合は1・3ポイント上昇して28・0%となった。
ただ、各銘柄の株主数を単純合算した延べ人数を見ると、外国人株主は前年度末比10・4%増の27万人で、株主数ベースの割合は0・7%にとどまっている。
個人株主の人数は3928万人と、前年度末比3・2%増加し、4000万人に迫った。株式分割や投資単位の引き下げを行った銘柄が多く、少額投資が可能になったためだ。時価総額ベースの個人株主の保有比率は18・1%(102兆円)と1・0ポイント低下した。(2007年6月16日19時20分 読売新聞)
個人株主の数は増加しているのだが、まだまだ一人あたりの金額が少ない。個人金融資産1500兆円のうち、株はたったの102兆円しかないのである。後は国債や定期預金などの形になっているのだ。そのおかげで守られてるとも言える。少なくとも日本の個人の持つ金融資産の大部分はリスクのある状況ではない。定期預金や国債なら元本はいちおう保証されている。(もっとも日本政府の破綻なんてことになれば話は別だが)
オレが気になるのはすでに個人よりも外資の保有比率の方が高いということである。たとえば大株主として外資が介入してきて、経営権を握ればすぐに会社の大切な資産をどんどん売却して抜け殻みたいな状態にしておいて計画倒産させることだって可能なのだ。ゼニさえもうかればルールの範囲内で何をやってもかまわないというアメリカ流のやり方を、油断してると一方的に押しつけられてしまうのである。
4000万人の個人投資家の合計が102兆円ということは一人あたり255万円である。もちろんこれは単純平均であり、個人投資家の中には資産200億のジェイコム男や資産50億のcisなども含まれるので、実際は100万円程度の株を持つ弱小零細投資家が多いということなのだろう。そういう投資家にとって自分たちの持ち株をどんどん買い占めて値をつり上げてくれる外国人投資家の存在は喜ばしいことかも知れない。ただ、外資は日本株を値上がりさせて日本人株主を儲けさせてやろうなんて慈善事業をやってるのではない。彼らはなんとかして自分たちの持ち株を、日本人の馬鹿な個人投資家にはめ込んでやろうと常に狙ってるのだ。一番高いところで売り抜けた後はしっかりと空売りを入れて往復で稼いでくるに決まってるのだ。オレのような個人零細投資家は、この上昇相場の頂点がいつ来るのかと戦々恐々としてるのである。
団塊の世代の退職を迎え、果たして個人金融資産のうち株式市場に回ってくるゼニはどれくらいあるのだろうか。彼らは貴重なそのゼニを投資というバクチに積極的に使うだろうか。もっともはめ込みのためには使わせないといけないわけで、おそらくこれから年末に掛けても個人投資家を呼び込むためのイカサマ相場が仕掛けられそうな気がしてならないのである。そうしてどんどん株価を吊り上げておいて、政府保有株をその高値の中で売り抜けることを政権与党の連中は画策してるのである。やられてたまるかだ。オレは絶対にその裏をかいててめえらよりも早く空売りしてやるぜ。そのために週末になるとこうしてさまざまな経済指標や一週間の株価の動きを見ながらこれから起きるだろうことを予測しているのである。
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