2007年06月12日(火) |
免許試験に70回落ちた男 |
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オレが自動車の運転免許を取ったのは大学の3回生になった春のことである。京都・山科にあった洛東自動車教習所に通い、京都府の運転免許試験場で学科試験を受けた。試験のために特に勉強をしたという記憶はない。そんなところで問われることはたいてい常識的なことであり、必死で勉強して覚えないといけないような性格のものではないはずだ。また、そうした常識のない輩はきっと自分本位の間違った運転をしそうだから公道には出てきて欲しくない。あの楽勝の免許試験に落ちるのはよほど常識がないか、あるいは問題に設けられた陥穽にあっさりとひっかかるお人好しのいずれかである。さて、この70回も不合格になった方というのはそのどちらだろうか。
掘り出しニュース:免許試験70回落ち「合格にしないと爆破」
【埼玉】県警本部に「(車の)普通免許の不合格者を合格にしないと免許センターを爆破する」とファクスしたとして、鴻巣署は8日、朝霞市本町1、無職、川島一容疑者(42)を職務強要容疑で逮捕した。川島容疑者は今年1月から、運転免許取得のための学科試験を受け、70回以上不合格になっていた。
調べでは、川島容疑者は5月21日午後、自宅から県警本部の聴覚障害者用のファクス110番に「普通免許の合格者を不合格に、不合格者を合格にしなければ、免許センターを爆破する」と書いた文書を送信し、県警本部運転免許センター運転免許試験課を脅迫して強要した疑い。
これ以外にも、本部には今月7日までに「免許センターで自爆テロを起こす」「合格点数を90点以上から80点以上に下げろ」などと書かれたファクスが3回届いている。「どうしても免許を取りたかった」と、いずれも容疑を認めている。【町田結子】2007年6月11日
「自爆テロを起こす」などというFAXを送り付けたことから考えて、この川島容疑者はよほど常識のない輩だとオレは感じたのである。はっきり言ってこんな人間には免許を与えないでくれとオレは思う。その自己本位の破滅的行動が周囲の善良なドライバーをどれほど危険に巻き込むだろうか。しかもこの男の要求は無茶苦茶である。「合格者を不合格に、不合格を合格に」という要求にはこの男の願望が入ってるわけだが、レベルが幼稚園児並みである。どう考えても42歳とは思えない。
また「42歳無職」でこの男はどうやって生活できていたのか。免許を取ってクルマを手に入れるだけの収入をどうやって得られるというのか。それもまた不思議で仕方がないのである。まっとうに世間で暮らしている人間ならば定職に就いていて当然であるし、犯罪者の多くが「無職」と報道されることでオレはついつい無職という肩書きに偏見を抱きがちなんだが、この川島容疑者の「無職」という部分には納得する。そんな常識の欠けたヤツが勤まるような職場はそれほどないだろう。
「どうしても免許が取りたい」のならば、学科試験に合格できるようにちゃんと勉強すればいいだけのことである。今日本にいる免許取得者の人口を思えばさほど困難な試験ではないはずだ。運転適性のないヤツにもじゃんじゃん免許証を交付することでクルマを買わせ、ヘタクソ故の交通事故でクルマをスクラップにさせてまた新しいクルマを買わせるという風に回転させることで日本の自動車産業は成り立っているのである。川島容疑者など70回も受験の機会を与えてもらったことに対してむしろ感謝すべきだろう。それでも合格できなかったのは自己責任以外の何ものでもない。そこまで落ちるということはおそらく交通法規の理解よりも日本語の理解能力に重大な問題があって設問の意図が理解できないという可能性もある。それもまた常識力の問題ではないのか。
ただ、70回は極端であるにしても免許試験を何度も落ちる人が居るのも事実なのだ。そういう人のために価格は高くてもいいからニンテンドウDSなどで「免許をGET!」などのゲームを作ってせっせと練習できるようにしてあげればどうだ。DSには日本史も英語も学習用ゲームソフトが揃っている。免許試験のゲームだって作れないはずはないだろう。そんなのを教習所の売店に置けばきっと飛ぶように売れるに違いない。
試験に70回落ちた男、このまま逮捕・収監されればおそらく実技試験の有効期限が過ぎてしまい、また一から教習所に通い直すという羽目になるだろう。いくら免許が欲しかったとは言え、そんな馬鹿げたことをするから大きなペナルティを喰らうんだ。この70回不合格野郎が安全運転が出来るまともなドライバーになれるとは到底思えない。70回どころか5回でいい。連続5回落ちるような人は永久に免許が交付されないという「免許不交付制度」を導入してもらいたいぜ。
←4位に上昇、1位まであと3人です。m(_ _)m