2007年02月27日(火) |
大阪府の文化財行政はサイテーです |
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大阪府には果たして文化財を大切にしようとする方針があるのかないのか。これはオレにもよくわからないのである。全く方針が首尾一貫しないからである。例えば大阪府立の「近つ飛鳥博物館」というバブルの絶頂期に計画された贅沢な施設がある。安藤忠雄の設計である。これは古代の運搬具である「修羅」を保存展示するということがメインの目的で、それ以外の収蔵品はハリボテのレプリカばかりなんだが、とにかくゼニが掛かっている。ところがほとんど見学者はいない。見学者よりも学芸員の方が多いかも知れないという無意味な施設である。
「狭山池博物館」という施設もなんだかよくわからない。こちらは入場無料なんだが、やはり安藤忠雄の設計で建物にだけ値打ちがあるという話である。そんな巨大なハコモノを作ることができるのだから大阪府は文化財関連の予算が充実してるのかと思いきや、全然そんなことはなく、必要なところに全然ゼニがなかったりするのである。全くもって不可思議である。要するに予算配分の決定権を持つ連中が馬鹿ということなんだろうとオレは勝手に解釈している。
そんな大阪の貴重な文化遺産といえば、元禄文化を代表する井原西鶴や近松門左衛門に関する古典資料である。井原西鶴の筆跡が残る懐紙や近松の浄瑠璃本など、それこそあのお宝を鑑定する番組に出せばかなりの値段が付く文化財が中之島にある大阪府立図書館にたっぷり眠ってるのである。保存されている資料は約8000点。井原西鶴の「世間胸算用」初版本全5巻を始め、西鶴の自筆である「申年歳旦懐紙」、近松門左衛門の浄瑠璃本などを個人がまとめた「往古梨園集」全3巻など希少価値が高いお宝ばかりなのである。それらは空調が完備してるはずの書庫に納められているはずなのだが、その空調機はなんと故障したまま放置されてるのだ。財政難で大阪府が設備の更新をさせてくれないのである。空調機は10年間も故障のままで放置されていてこのままでは資料が劣化するなどの損傷が発生することは確実である。
大阪府がなかなか設備を更新できない理由もオレにはわかる。大阪府とオトモダチの業者から法外な値段を吹っかけられるからだ。大阪府が発注する工事は民間の数倍のゼニが稼げるので業者にとって貴重な金づるなのである。なんでそんな無駄遣いをするのかとオレには不思議なのだが、どうせ税金など他人のゼニと思ってるのだろう。2003年11月20日(木)の日記「 大阪府立高校はホテル並に快適です!」でオレは書いたのだが、全公立高校にエアコンを設置するという単純な工事のために大阪府は192億円も大盤振る舞いしているのだ。
全148校の3000教室にこれだけの予算をかけたら、すべての公立高校に高級ホテル並みの全館空調を導入できたはずである。そして確かに192億円は予算執行された。オレはどんな豪華な空調設備が設置されたのかと期待したのである。しかし、実際に設置されたエアコンは各教室個別に設置され、室外機はそのままベランダに置いてあるという簡素なものであった。こんな粗末なモノが一台あたり640万円なんてオレには信じられなかったのである。いったい業者はどれだけぼったくってるんだ。これならどんなに高くても一台あたりせいぜい50〜100万円、全部で15〜30億円あれば設置できたはずだ。大阪府はたかがエアコンの設置に100億円以上の税金を無駄遣いしていたのである。
ゼニの使い方をわかっていないというのか馬鹿というのか業者とつるんで税金を懐に入れてるのかよくわからないが、とにかく巨額の予算はとてつもなく安物のエアコンに化けたのである。そしてオレがこうして日記に書いてるのに、府会議員は誰もこの無駄遣いというか談合疑惑について指摘しなかったのである。いかに議員どももやる気がないかということである。
たかが高校の教室にエアコンを設置するだけで一台あたり640万円である。図書館に収納する貴重な古典資料を保存するための空調機はおそらく一台あたり10億円くらいかかるのだろう。それだけにおいそれと予算執行できないのである。いくら安くあげようとしても、ゼニが余分に掛かるように仕組まれた談合システムがそれを許さないのである。だから結局壊れたまま放置しているのである。
大阪府立中之島図書館5階に1960年に設置された貴重書庫は約70平方メートル、直射日光を防ぐために鉄製の二重扉で窓もない構造である。残念ながら空調機は故障中だ。大阪の夏は沖縄よりも暑いという。夏はこの中は蒸し風呂のような熱気に包まれるのだろう。そんな悪条件が貴重な文化財に致命的な損傷を与えそうな気がしてオレは心配である。大阪府はただその問題に対して「ゼニがない」と答えるだけである。全くこの組織はサイテーである。さっさと倒産してくれ。
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