2007年01月09日(火) |
ロスケはやはり卑怯だぜ |
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暴言日記セレクションを更新いたしました。ジャンルごとにわけてあるので興味のある分野を時間のあるときにお読みになってください。
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サハリン2プロジェクトから日本企業が締め出されてしまい、ロシア国営企業ガスプロムがその分の利権を奪い取ってしまうできごとがついこのあいだ起きたばかりだが、ロシアのような国家が世界のエネルギー資源を支配しているという状況はろくなことがないのである。欧州でもこんなことが起きてるじゃないか。まずロシアとその隣国ベラルーシの間の騒動だ。2006年1月にロシアはベラルーシ向けの天然ガスの供給をいったんストップするという暴挙に出たが、またしても供給停止をちらつかせながら値上げを要求してきたのだ。1月2日にはとりあえず両者が歩み寄って1000立方メートルあたり46.68ドル→100ドルの値上げで合意した。以下はアサヒコムにあったその記事である。
天然ガス価格、ぎりぎりで合意 ロシアとベラルーシ 2007年01月02日20時36分
ベラルーシは31日夜、ロシアの政府系天然ガス独占企業ガスプロムと、1000立方メートル当たり46.68ドルだったロシア産天然ガスを07年から100ドルに値上げすることで合意した。交渉期限だった1日午前0時の2分前の合意だった。ロシアは06年1月にウクライナへのガス供給を停止したが、今回はベラルーシへのガス供給の停止は回避され、欧州に影響が出る事態はぎりぎりで避けられた。
ロシアは、連邦国家をつくるなど旧ソ連内で最も密接な関係にあるベラルーシに、天然ガスをロシアの国内並みの優遇価格で供給してきた。今回の合意は、ロシアが経済について連邦国家に基づくベラルーシとの統合路線を見直し、通常の国家間関係へ移行を始めることを意味する。独裁的なルカシェンコ大統領に率いられてきたベラルーシの将来的なロシア離れにもつながりそうだ。
合意によると、ロシア産ガスのベラルーシへの供給価格は08年以降も段階的に値上げされ、11年に欧州向けの水準(07年で1000立方メートル当たり293ドル)となる。ガスプロムは当初、1000立方メートル当たり200ドルへの値上げを要求していた。
値上げの一方でガスプロムは、ベラルーシ国内に天然ガスを供給するパイプライン運営会社の株の半分を今後4年間で総額25億ドルで購入する。またロシア産天然ガスのベラルーシ領の通過料も値上げされる。これらは、ガス値上げによるベラルーシの負担増を部分的に埋め合わせるが、一時的な効果しかない。パイプラインも、欧州への幹線はすでにガスプロムの管理下にあり、ロシアの支配がさらに進む。
ロシアは、ベラルーシに供給する石油の価格にも巨額の輸出税上乗せを打ち出し、交渉が続いている。ルカシェンコ大統領のもとでベラルーシの経済は、国有企業が多く社会主義色が濃厚で非効率なシステムを温存しながら06年には国内総生産(GDP)で9.5%の伸びを示した。その支えだったロシア産エネルギーの値上げは、短期的に大きな打撃となる半面、市場化に向けた改革を促す可能性も持つ。
ガスの値上げ合意を受けてルカシェンコ大統領は1日、国民への新年のあいさつで「国は困難なイバラの道に直面している。主権を強化して国を維持するには、我々自身が経済の新しい現実のもとで働くことを学ぶしかない」と強調した。
資源をほぼ100%ロシアからの輸入に頼るベラルーシにとって、今回の値上げはかなりの打撃である。しかも値上げは将来も段階的に予定されており、かなり国民生活が苦境に立たされるのは確実だ。そのロシアのやり方に対してベラルーシはこんな対抗措置に出てきたのである。つまり、現在ベラルーシを通過しているドイツやポーランド向け石油パイプラインを途中で止めてしまい、石油を輸出できなくしてしまうというやり方である。オレはこのベラルーシの反撃に拍手を贈りたい。そっちがその気ならこっちもやるぞというプーチン大統領へのメッセージだ。その報道は以下の記事である。
欧州向け石油パイプラインを停止 ベラルーシ 2007年01月08日21時32分
ベラルーシの石油関連企業当局者は8日、インタファクス通信に対して、ロシアの欧州向け石油輸出の幹線である「友好パイプライン」の操業を同国内で停止したことを明らかにした。ドイツ、ポーランド政府も同日、送油停止を認めた。
ベラルーシは、ロシアが1日から同国向け天然ガス価格を2倍以上に引き上げたのに対抗してロシア産石油の通過に関税を課す方針を表明している。今回の事態の背景にはこうした両国関係の緊張があると見られる。欧州連合(EU)の報道官は8日、両国に状況を説明するよう求めていることを明らかにした。
ロシアの石油パイプライン独占企業トランスネフチは「なんの予告もなく、6日から不法にパイプラインからの石油の抜き取りを始めた」とベラルーシを非難した。
ドイツは全消費量の5分の1にあたる日量50万バレルを同パイプライン経由の石油に頼っている。ポーランドは全消費量の7割以上を依存しているとされ、送油停止が長引けば、両国の経済活動に大きな影響が出ることは避けられない。欧州でロシアへのエネルギー依存を減らすべきだとの議論も高まると見られる。
今やサウジアラビアを抜いて世界一の石油輸出国となったロシアだが、およそ信義などという感覚からほど遠い国民性や、中国と同じで平気でウソをつける政治家の行動を見れば、こんな国が世界の資源を支配しているということがいかに危ういことであるかわかるだろう。オレは昔からそのことを日記で語り続けてきたが、日本企業も日本の政治家もちっともわかっていなかったのである。だからサハリン2では1兆円近い投資をドブに捨てるという結果となり、北方領土問題は全く進展しないのである。こんな国を世界は相手にしたらダメなのだ。
ゴルバチョフ政権が崩壊してあのアル中のエリツィンが大統領だったときに、ロシアは食糧危機に見舞われたと称して世界から援助を募ったことがあったが、オレは「明日のパンも手に入らないのです!」とインタビューに答える丸々とふとったおばはんを見て「そんなんウソに決まってるやんけ」と思っていた。内戦が起きているアフリカで食糧がないのならわかるが。ロシアのような近代国家で餓死するなんてありえないことである。オレはエリツィンのことを心の中で「世界一態度のでかい乞食」と罵倒していたっけ。
あの国は自国のスクラップ化した原潜を処理するゼニがないと言って、日本やノルウェーと言った近隣諸国に解体処理の費用を負担させていたくらいである。放射性廃棄物を処理するゼニがないと言って、日本海にそのまま海洋投棄していた国である。みんなそれにだまされていたのだ。実はロシア国内にゼニは有り余っていたのだ。ロシア国内に投資されたゼニを勝手にデフォルト宣言して踏み倒したりしながら確実にあの泥棒国家は豊かになっていったのである。いまだにまともな徴税システムも存在せず、政府と国営企業は賄賂でガッチリ結びついている、大統領を辞めたプーチンの天下り先はガスプロムの社長だそうだ。日本も欧州も米国も、そんなロシアを野放しにしてはダメだ。ロシアや中国が世界の覇権を握ったとき、世界はどんな状況になるのか。オレはただその未来を危惧しているのである。
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