2006年12月12日(火) |
政治献金という名のワイロをなぜ放置するんだ |
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政治献金は企業から政治家へのワイロである。それ以上でも以下でもなくまぎれもなくそうであるのに、なぜ「献金」と名付ければお咎めなしになるのか。こんな不公平な仕組みをなぜ放置してるのか。オレは日本という国の仕組みの中に多くの八百長が存在することに対して憤慨してるが、この「政治献金」というものもまさにその代表である。なんでこんなものを認めてるんだ。企業は自分のところに都合のいい政策を実施してもらうために政治家にゼニを払うのだろう。それがどうしてワイロではないのだ。
ところが残念ながら政治献金の全廃を訴えている政党は共産党ぐらいしかない。オレは共産党支持ではなく、どちらかというとアンチに近いのだが、この一点に関してはオレは共産党の言い分こそが全面的に正しいと思っている。例えば銀行だ。バブルがはじけた後、銀行が巨額の公的資金を注入してもらって救ってもらい倒産を免れたことは果たしてよかったのか。経営に失敗した企業は退場するというのが資本主義のルールじゃないのか。なぜそこでなしくずしに救ってしまったのだ。金利はとてつもなく下がり、国民はほとんど預金利息をもらえなくなり、企業は安く資金調達できるようになって体力を回復した。国民を犠牲にして企業を救うこのような政策が実行されたのは、政治献金をしてくれる企業をやはり政府が第一に考えたからではないのか。
来年には法人税の大幅な減税が予定されてるという。政治献金をしてくれる大企業が、この法人税減税でどれだけの恩恵を被るのか。その減税額は献金の何百倍という金額になるだろう。そう考えた時、政治献金というのは一つの商行為のように思えるのである。つまり献金という投資に対して、減税というリターンが発生したということだ。
バブル崩壊以降、銀行どもが自粛していたはずの政治献金も復活しそうである。その先陣を切って三菱東京UFJ銀行は12月7日、政治献金再開の方向で最終調整に入った。あのCANONの御手洗富士夫が今の経団連会長なんだが、こいつは派遣社員に関する規制を緩めることを主張して安い労働力をこき使うことを意図したり、詰め替え用インクの業者を訴えてぼったくりインクの利益を守ろうとしたりする煮ても焼いても食えない便所野郎だ。その日本経団連が、銀行にも政治献金の負担を押しつけてきたわけだ。自分たちの既得権益を守ってくれる自民党政治のためにオレたちはゼニを払って協力してきた。あんたたち銀行もそろそろゼニを出さないかということなのだ。
三菱東京UFJが政治献金を再開すれば、みずほ銀行や三井住友銀行なども同様の動きを示すだろう。業績のいい銀行にとって献金なんて屁でもないわけだが、そんなことよりももっと先にすることがあるだろう。配当を増やして株主に対して還元することや、ちゃんと利息を増やして預金してくれてるお客様への感謝をゼニで返すことの方が先じゃないのか。そんな大切なことを後回しにして、相変わらずATMの時間外手数料とかはぼったくって、その上で政治献金をやりますというのはいったいどういう料簡だ。ふざけるのもいいかげんにしやがれと言いたいのである。
オレは常時普通預金に100万以上の金額を入れているが、オレがもらってる利息なんて子どものお年玉にも足りないくらいだ。どうして1割くらい利息で返さないんだ。てめえらが企業に貸し出して巨額の利益をあげているその元手というのはオレのような善良な預金者からかき集めたゼニだろう。
御手洗富士夫に言わせれば政治献金というのは企業の社会的責任の一端だそうだ。つまり、企業というのは政府与党の作り上げた利権システムのおかげで利益を上げているのだから、ちゃんとそのシステムを利用している手数料を支払えと言うことらしい。2005年の主要企業の献金額はトップのトヨタ自動車が6440万円、ホンダが3100万円、三菱重工業が3000万円、東芝、日立製作所、松下電器産業が各2824万円だそうだ。自民党は国からも政党助成金を受け取っていたはずだが、企業からもゼニを受け取ってそのゼニをどう使うんだ。くだらねえ選挙の時のバラ撒き資金か。そのわりにはオレのところまで全然そのバラ撒いたはずのゼニは届いてこないぞ。届いたら届いたでまた日記のネタにするだけなんだがなあ。
民主党も政治献金は容認だし、結局この合法的なワイロに関しては政治の争点には成り得ないわけだ。おまえらクソ議員どもはこうした既得権益や赤坂の豪華な議員宿舎を守ることだけに熱心で、国民の生活を守ることになる全く関心がないんだろう。だから法人税減税の穴埋め分は消費税の増税でカバーしようと思ってるわけだ。ふざけやがって。
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