2006年11月25日(土) |
江草の京都観光改革試案 |
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こちらのページで紹介している京都こだわりの店もぜひ京都観光の際にはお立ち寄りください。
京都は今、紅葉の時期で観光客でいっぱいである。ちょうど京都大学の学園祭(NF)とも重なっているため百万遍界隈も多数の見物人で埋まっているはずである。1982年の京大の学園祭にデビューしたばかりの小泉今日子がやってきたときは2万人が集まったという。京都大学の学園祭はそれほど動員力があるイベントなのだ。
さて、その京都に大量に押し寄せる観光客をどのようにスムーズに移動させ、観光させ、ゼニを使わせればいいのか。そんなことは本来はオレではなくて京都市長や京都府知事が考えることなのだが、そいつらは全く何も考えてなさそうで土建屋の利権と結びついて醜悪な高速道路を造って洛中に乗り入れさせようとしてるのでオレがまっとうな改革案を示してやろうと思う。名付けて「京都観光改革試案」である。京都で4年間を過ごし、京都のさまざまな秘密の場所を知るオレだからこそ、現状をなんとかしたいと思うのである。
まず、改革案の目玉として、洛中へのクルマの乗り入れを規制すべきである。そのためには名神高速道路から降りずに京都観光できるようにしてしまうのだ。現在の京都南ICのすぐ東側、近鉄京都線・京都市営地下鉄竹田駅と名神高速が交差する付近にクルマが1万台くらい収容できるような大立体駐車場を作ってしまうのである。建設費を100億円として、駐車場の稼働率を60%とした場合、駐車料金を200円/1時間に抑えたとしても、一日あたり2880万円の売り上げが発生し、年間では100億円近い売り上げが達成できるので建設費は10年もかからずに回収できるだろう。観光客はそこにクルマを置いて、地下鉄で京都入りするようにすればいいのだ。地下鉄の乗客が増えれば少しは赤字解消に役立つだろう。
さて、こういう案をオレが提案する理由だが、京都のよさをじっくりと味わうためにはクルマではなく、歩いて回るべきだからである。たとえば清水寺から高台寺、円山公園、知恩院と移動する時に乗ってきたクルマはかえってじゃまである。必ず最初に駐めた位置まで戻ってこないといけないからである。清水寺の近くにはいちおう駐車場もあるが料金がバカ高い上に混んでいて駐められない。おまけに観光シーズンの道路は大渋滞だ。そんなときはやはり地下鉄と徒歩を組み合わせて回るのに限る。そうした良質の観光客を増やす方法が、高速道路に隣接した大駐車場の建設なのである。
大駐車場の建設は、同時にその場所での大きなビジネスチャンスを生み出すことにつながる。たとえばそこに巨大なショッピングモールを併設したり、宿泊施設を設置すれば必ず多くの利用者が集まるだろう。オレははっきり言って京都観光にクルマで来て欲しくないのである。道路が混雑して渋滞して迷惑なのだ。田舎ものや関東ものにクルマで京都を荒らされたくないという本音もある。
もちろんオレは京都にはかなり詳しいから、ろくに駐車場を管理していないので長時間放置できるお寺とか、無料で合法的にクルマを置ける秘密の場所とか、クルマで行ってもちゃんと駐めることの出来るお店の数々を知っている。しかし、それをネット上で紹介することはない。オレが一度書いたらもうそれは秘密の有益な情報ではなく、大勢の人に無造作に利用されて使い捨てられるただの便利なネタに堕してしまうからだ。オレはそうした情報を自分やごく親しい人のためにしか使わない。
例えば東福寺で紅葉が一番きれいに見える場所は拝観料を払って入る通天橋ではなくて、実は東福寺の境内を出て西側にある橋から見ることだということなど、地元民にとっては常識なのだがガイドブックには絶対に書いていない。オレが例えば「裏京都観光マニュアル」なんてものを書けばかなり売れそうだが、それはオレの宝物をゼニのために売り渡す行為でもある。今はそんなことはしたくない。今は・・・と断ったということは、もしかしたらゼニの誘惑に負けてそんなものを出す可能性がないと100%言う自信がないからなのだが。紅葉の季節の京都は日本中からの観光客で大混雑しているのだが、どうかできるだけ歩いて回ることでそのよさを味わって欲しいのである。
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