2006年11月04日(土) |
きみは銀杏の匂いを知ってるか? |
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もうそろそろ銀杏(ぎんなん)の季節である。オレが勤務する学校から最寄り駅までの道は公園に面していて、その公園には大量の公孫樹(いちょう)が植えてある。その公孫樹の実、すなわち銀杏が地上に落下するのである。もちろん公孫樹は公園から道路に向かって張り出すように枝を広げているから、銀杏は直下の道路に落下する。その大量の銀杏は踏みつぶされて破裂した時に異臭を放つ。銀杏の匂い、それはあるものを連想させる香りである。そのあるものとは何か、もう賢明な読者の方々はご存じだろう。そう、あの怖ろしい香りである。ウ○コの匂いと書くとあまりにもストレートすぎるので書かないが、そう、あの香りなのだ。
銀杏が最も大量に踏みつぶされる瞬間というのは、ちょうど朝の通学時である。時間ぎりぎりに登校してくる生徒は、遅刻しないように駅から学校まで全力で駆け抜ける。もちろん足元を見る余裕は全くない。足元に銀杏があっても平気でそれを踏みつけて行くのである。オレは通学中の生徒を指導する係をしている。遅れそうなら大声で「急げ!」と怒鳴るのだ。オレの罵声を受けた生徒は脱兎のごとく走り出す。こんなうっとおしいオッサンに罵倒されたくないのはもっともなことである。走る生徒は勢いよく銀杏を踏んづけていく。足元に銀杏が存在することなど彼らはたいして気にもとめない。銀杏を踏まないように注意深く走ることよりも、遅刻しないように一秒でも早く校門にたどり着くことの方が大事なのだ。踏んづけられた銀杏がいかにあの馥郁とした香りを漂わせていようと、生徒にとっては肛門、おっと匂いに引っ張られて誤字を書いてしまったぜ。生徒にとっては校門がとにかく大事なのである。
この通学路で早朝に犬を散歩させる近隣住民もいる。その散歩が適切に行われているのなら全く問題はないのだが、そうでない場合も時折存在する。犬が遺棄した排泄物が飼い主によって適切に処理されることなく、そのまま路上にホカホカと湯気を立てながら放置されている場合である。そのままだと大変危険である。これはその道を通過するすべての歩行者や自転車、自動車に対する一種のテロ行為である。もちろんその地雷を目視して回避行動を取ればいいのだが、急いでる生徒の中には足元を見定める余裕がないために回避行動を取らず、そのまま地雷を踏んづけてしまう者が少なからず存在するのである。生徒の中に回避行動を取らないものが仮に0.1%しか存在しなかったとしてもそれで十分だ。地雷は靴で踏みつぶされてぺちゃんこに変形し、同時に地雷の大部分は靴にくっついて移動する。強烈な臭気をあたりに振りまきながらである。それが地雷の地雷たるゆえんなのだ。
オレは何度も踏んづけられてぺちゃんこになった地雷を目撃したことがある。そう、地雷でさえも踏んづけてしまうほど足元に無頓着な生徒たちが、銀杏という危険物とは知られていないものをどうして回避するだろうか。平気で踏んづけていくのである。踏みつぶされた銀杏は強烈に匂う。その匂いは靴に付着しそのまま教室に持ち込まれることとなる。銀杏が地面に落ちているとしてそれを回避せずに踏んづける率はオレの見た感覚では50%近い。かくして銀杏の匂い付きの靴を履いてるものが教室の過半数を超えたとき、匂いにデリケートなオレは卒倒しそうになる。「おまえら何で銀杏踏むんや!ちゃんと足元見て気ぃつけて歩かんかい!」
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