2006年08月22日(火) |
いい女は舞妓さんを目指せ! |
携帯用URL
| |
|
過去に「芸者」をテーマにして書いた日記です。←クリックすると開きます。食べ物を話題にした食いしん坊BBSもよろしく。
一昔前、舞妓さんのなり手がなかなか見つからなかった頃、京都を代表する伝統ある文化が滅亡するのではないかとオレは大いに心配したモノである。しかし、IT化の波はこの伝統文化の世界にまで及んできているのだ。現役の舞妓さんが綴るブログが人気になったりして多くの女子高生が「舞妓さん」という職業に興味を持つようになったのである。そして今、舞妓さんの募集さえもWEBサイトから応募するという形式を取るようになったのだ。血縁、地縁で集めていた時代とは大きく変わったのである。
舞妓さんを描いた映画としてオレは以前に深作欣二監督の「おもちゃ」という作品を観たことがあり、内容は昭和33年という設定になっていたのだが、それから半世紀を経てすっかり舞妓さんの世界も変わったのである。HPで募集するということは日本中から希望者がやってくるということであり、その結果今年3月末時点で現役の舞妓さんの人数は75人、過去10年間で最多となったのである。京都花街組合連合会によると、かつて200人以上いたともいう舞妓さんは減少を続け20043月末には58人にまで減少した。しかしその頃からHPなどで募集する店が出始め、逆に新たなブームを巻き起こすようになったのである。
オレはこの動きを歓迎する。日本の伝統文化や女性の美しさを世界にアピールできる舞妓さんのなり手が増えるということは、文化の継承という意味で大きな意味がある。政府もくだらないことに補助金を使うのではなくてこんなことにもっと援助してもらいたいのである。中国ではチャン・ツイイーが映画「SAYURI」「SAYURI」に出たときに「芸者の役を演じるとは中国人の誇りを汚す行為だ」と誤解から反対運動が広がり上映禁止の動きまであったという。このような誤解をされるのも、日本文化が正しく理解されていないからである。(もっともあちらさんは何にでもケチをつけたいだけかも知れないが)。
ネットで「舞妓」「ブログ」で検索をかけると上京区・上七軒のお茶屋「市」のサイトにたどりつく。ここには18歳の市まめさんという舞妓さんが、けいこや年中行事などを綴った写真入りのブログがある。そこで舞妓さんの募集をしたところ、なんと50人から応募があったのである。中にはおそらく昨日までガングロギャルだった女もいるかも知れない。しかし、オレはまだ物足りないと思っている。どうせなら外国からも舞妓さんに応募して欲しいのである。白人や黒人の舞妓さんというのもいいじゃないか。いったいどんな舞妓さんになるのか楽しみなのである。
今の時代、職業に夢を持てない若者が増えている。何をやったらいいかわからないという状況からニートになったり、引きこもってゲーム三昧になったりするのである。彼らにもっと日本の伝統的な職業を紹介することはできないのだろうか。例えば鷹匠、炭焼き、刀鍛冶などである。IT化はどんな場所からも情報にアクセス可能になるということだ。だからなんの地縁も血縁もない北海道の礼文島に住む少女が舞妓さんに志願したりできるのである。日本の全人口を考えればその中に鷹匠や炭焼き、刀鍛冶といった職業をやりたい若者もきっといるはずである。彼らはどんな職業がこの世に存在するかということに関する知識がなさすぎるのだ。
そして今の時代は親の意識も変化した。昔は娘が舞妓さんになると言うと、それを一種の身売りととらえて「そんなところに娘は出せない」と親が反対するのが普通だったわけだが、今は「好きなこと、やりたいことをやれ」と後押しする親が増えたのである。少しでも偏差値の高い大学に入って、一流企業を目指してというステレオタイプの価値観が揺らいでることもまた事実なのだ。終身雇用制の崩壊と、転職の増加は新たな職業観を生み出しているのである。もしもオレの息子が、「性転換して舞妓さんを目指す」と言い出したら、それもOKだ。いや、もしかしたら今後本当にニューハーフ舞妓さんは登場するかも知れないぜ。
※舞妓さんを疑似体験したい人には京都舞妓物語というゲームもあります。
←京都の街には舞妓さんが似合うと思う方はぜひ投票をお願いします。
前の日記 後の日記