2006年04月03日(月) |
国を売った総理、国を守った外交官 |
携帯用URL
| |
|
2004年5月に自殺した在上海日本総領事館の館員(当時46歳)は、中国の情報当局から外交機密などの提供を強要されていたことがその遺書からわかった。中国政府はいつものように「館員自殺と中国当局者はいかなる関係もない」と否定しているが、カラオケ店員として女性を接近させ、籠絡してから情報を聞き出すなど卑怯なことこの上ないやり方である。自殺した館員は、総領事館と外務省本省との間でやり取りされる機密性の高い文書の通信を担当する電信官だった。
中国情報当局は、まず2003年6月に館員と交際していたカラオケ店の女性を売春容疑で拘束。処罰をせずに釈放し、館員への連絡役に仕立てた。館員は2003年12月以降、女性関係の負い目から当局者との接触を余儀なくされた。接触してきたのは「公安の隊長」を名乗る男性と、通訳の女性の2人だったという。最初は警戒して差し障りのない話しかしなかったのだが、2004年2月20日、自宅に「国家安全省の者」を名乗り、「あなたか総領事、首席領事のいずれかと連絡を取りたい」と要求。携帯電話番号を記し、「〈1〉必ず公衆電話を使う〈2〉金曜か日曜の19時―20時の間に連絡せよ」と指定した文書が届いた。
国家安全省というのはスパイの監視に当たる部局である。驚いて館員はこの「隊長」に相談。すると約2週間後、「犯人を逮捕した」と返事がきた。実はこの文書自体がでっち上げで、彼を取り込んで強力させるためのワナだったのである。態度を急変させて恫喝に転じた「隊長」は最後には、「今度会うとき持ってこられるものはなんだ」と尋ね、「私たちが興味あるものだ。分かるだろう」と迫った。彼らが要求するもの、それは暗号電文の情報をやりとりする「通信システム」のことである。国を売ることはできないと彼は2004年5月6日未明、総領事館内で自殺した。遺書には「日本を売らない限り私は出国できそうにありませんので、この道を選びました」とあったという。
一方、橋本龍太郎と言えばスパイだった中国人女性との密会が週刊誌などでも報道されて話題になったが、その女性の出身地である中国の村にODAで20億を超える援助が行われたことをどれほどの人が知ってるのか。女の問題をネタにしてODAをゆすり取る姿勢はヤクザが美人局をやってることと全く変わりない。そして、一国の総理を務めた人間がそれに簡単に屈服してゼニを払って済ませている姿を思うとき、まるで幕末のようじゃないかとオレは感じるのである。あのとき、武士がもはや武士とは言えなくなった時代に最後までサムライらしく戦ったのは、新撰組のようにもともとサムライではなかった人たちだった。
もっとも下級の身分の武士たちが、鳥羽伏見で己の武士としての誇りと意地をかけて命を捨てて戦ったとき、将軍であった徳川慶喜は船でさっさと江戸へ逃げる準備をしていた。太平洋戦争で多くの若者が特攻隊として国を守るために散華した時、真に戦争責任を背負わないといけない連中の多くは自分の身を守ることしか考えていなかった。一億玉砕なんて馬鹿なことを本気で主張しているクソ野郎もいた。命を賭して国家を守ろうとした一人の領事館員と、中国にゼニをばらまき歯科医師会から1億の賄賂を受け取り、その賄賂の罪を村岡元官房長官になすりつけて平然としている売国奴、橋本龍太郎の両者を比べたとき、オレは何とも言えないやりきれない気分になるのである。
中国という国家の本質は、1950年代にチベットを武力で侵略し数百万のチベット人を虐殺して寺院を破壊した時と本質的に変わっていない。その国家的犯罪はどこからも裁かれていないのだ。事実を事実として認めないこの国家の体質はあの犯罪国家の北朝鮮と同じレベルなのである。そんな国に対してたった一人で防波堤になろうとした男がいた。自らの過ちから陥った陥穽とはいえ、自分の命で決着をつけた彼はサムライである。一方これからも中国に日本国民のゼニを貢ぎ続ける可能性のクソ野郎、橋本龍太郎がいる。売国奴とはまぎれもなくお前のことである。
←人気blogランキング投票←ベスト10復帰までもう少しです。投票お願いm(_ _)mします。 株式銘柄情報掲示板
前の日記 後の日記