2006年03月30日(木) |
この親は何を子供に教えるのか? |
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親が子供を教育するのではない。子供は親の姿を見ながら勝手に育つのだと言われる。親がどんな生き方をしているかを見ることで子供の人格形成が行われるという。昔の子供は働いている親の姿を見て育った。自分たち家族を養うために一日中野良仕事をする親の姿を見て、人が働くとはどういうことであるかを学んだのだ。ところが今の世の中はどうだ。働かずに生きている人間が多すぎる。働かなくても生活できる仕組みが無数に存在し、親がどんなに貧乏でも子供はちゃんと就学援助金などが支給されて何不自由なく学校に通える。最低限の教育すら与えられなかった昔と違って、今の子供はたいへん恵まれてるのだ。親が生活保護の不正受給者で毎日パチンコ三昧だったりしても子供はちゃんと学校に通えて給食も食べさせてもらえるのだ。仙台市のように大勢の親たちが給食費を踏み倒していても、ちゃんとその分のお金はどこからか穴埋めされて子供が食べさせてもらえないということはない。
その結果どうなったか。自分は貧しくても子供だけには満足な教育を与えようと親たちが必死だった時代よりも、今ははるかに子供たちの学力は低下している。みんなが等しく教育を受ける権利を有していながら、その機会を放棄してる子供があまりにも多いのだ。なぜこんな情けないことになってしまったのか。学ぶこととはすなわち自分の生き方を自分で決定するという重要な行為ではないのか。
IT産業が盛んになり豊かになったはずのでインドでも、未だに貧富の差が激しく生まれたときから死ぬまで物乞いで暮らす人たちも多い。わずかなゼニを求めて観光客や外国人ビジネスマンの乗るクルマに群がる子供たちの中には、手首から先のない子がいるとか。その理由は、哀れさを強調するために親が自分の子の手首を切り落とすのだという。日本のような社会福祉制度のない国で手首から先がないということは、一生物乞いで生活しなければならないという意味なのだ。生まれた時から働くということの意味を理解せずにずっと物乞いで暮らしてきた子供は、大きくなっても泥棒か人殺しにしかなれないという。
じゃあ日本はどうなのか。何不自由なく学校に通うことができ、ちゃんと勉強さえすればどんな職業に就く機会もある子供たちが、面白半分に人を傷つけたり殺したり、ホームレスに火炎瓶を投げつけたりする。どうしてこんな品格のない連中が増えてしまったのか。オレはその理由を、品格を失った大人たちのせいだと思っている。悪いことをしても開き直る連中。ゼニのために人を裏切ることをなんとも思わない連中。わが子に万引きの片棒を担がせる馬鹿な母親。
奈良県大淀町の49歳主婦は、3月23日午前11時半頃、五條市内のスーパーで、美容液2本など4点(売価合計約6000円)を万引きした。その約30分後、一緒にいた中学1年の息子(13歳)に万引きした商品を店に持ち込ませて「ここで買ったが返す」と言わせて換金を求めた。店側が応じなかったため、さらに同じ日の午後4時50分ごろ、今度は大淀町内の別のスーパーにその商品を持ち込ませて換金させようとした。両店ともレシートがなかったことと、男子中学生が「美容液を買った」と言う点が不自然だったため返金には応じなかった。
この49歳主婦はなんとしてもその万引き商品を換金したかったのかしぶとく再チャレンジしたのである。3月28日正午ごろに再び五條市内のスーパーに来店。息子とともに同じ商品の換金をしつこく求めていたところを中吉野署に通報されて、詐欺未遂と窃盗の容疑で逮捕されたのである。自分の母親が万引き犯であり、しかも親の犯罪を助けるために自分が手伝いをさせられるということを、その少年はどんな気持ちで受け止めていたのだろうか。親に対して「かあちゃん、こんなことよそうよ」と言えなかったのか。親のすることは絶対だと教えられていたのか。
映画「自転車泥棒」の親子愛は美しいが、この万引き母子の親子の関係はきわめて醜悪だ。世間には「万引きくらい誰でもやってる」と平気で発言する親がいて、息子が万引きで捕まっても「こんなことくらいでいちいち呼ばないでください」と逆ギレする親もいるらしい。そんな情けない連中がそこら中に棲息するようになった国は果たして住みよい豊かな国と言えるのだろうか。オレはただあきれるばかりである。
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