2006年03月29日(水) |
誰が本当に悪いのか(姉歯氏の妻の死に思う) |
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3月28日午前5時35分ごろ、千葉県市川市富浜のマンション駐車場で、女性がクルマの中で血を流して倒れているのを住民の男性が見つけた。そのクルマのサンルーフ部分には大きな穴が空いていて、上方から女性が落下してきた時にぶち破ったと見られる。マンション7階の手すりにはこの女性が手や足で触れたとみられる跡が見つかり、警察では飛び降り自殺の可能性が高いとみて調べている。遺書はまだ見つかっていない。この死亡した女性はマンションなどの耐震強度を偽装した姉歯秀次・元1級建築士の妻(49歳)だった。
今回の事件、姉歯氏が構造計算書の偽造を手がけるようになった理由の一つが、病気の妻を抱えていて仕事を失いたくなかったことだと語ってる。もしかしたら姉歯氏の妻は、自分さえいなかったら夫はこんな事件を起こすことはなかったという責めを自分自身に課して死んでいったのだろうか。本当に責任をとらないのはあなたではなく、巨額の利益を手にしながら何の追及も受けていない連中なんだとオレは言いたいのである。どうしていつもこんな惨めな形で心優しき人たちが犠牲にならなければならないのかとオレは悔しくてならないのである。
やい内川健、お前は一連の事件の黒幕だろう。お前のせいで壊して建て直すことになった全国のビジネスホテルの建設費はどれだけかかるかわかってるのか?こら小嶋進、意味不明の訴訟を起こしたりしながらいつまでものらりくらりと逃れようとしてるがいつになったらすべての財産を吐き出すんだ。姉歯氏が一級建築士の資格を剥奪されることと引き替えに手にしたわずかな金銭に比べ、前二者ははるかに巨額のゼニを手にしていて、しかもそのほとんどは被害者の賠償にあてられることなくどこかに隠匿されてしまっているのである。
被害者を救済するために破産させることになったヒューザーにはろくに資産が残っていなかったという。問題が発覚することがわかってからもマンションを売り続け、ゼニをかき集め続けたそのゼニはどこにもないのだ。なぜ事件が明らかになった時点で関係者を全員拘束してその黒い資産を保全しなかったのか、大がかりなガサ入れを行う日をわざわざ事前に発表して、犯罪者どもに証拠隠滅の時間をたっぷり与えたのか。すべて今回の事件に関する捜査が茶番であり、八百長でしかないことを語っている。
この悪党どもから政治献金を受けていた側の政府与党はひたすら事件をもみ消しに回っていたし、伊藤公介元国土庁長官の息子などはヒューザーのマンション管理会社の取締役だったわけで、連中は身内をかばうのに必死だった。本来なら事件を起こした連中を厳しく追及することを主張しなければならないはずの北川国土交通大臣は馬鹿みたいに「被害者救済」を訴えてその危機管理能力のなさを露呈していたのである。
この事件のせいでマンションが売れなくなるかというとそんなことは全然なく、ヒューザーのような安売り業者ではない大手の住友不動産や長谷工、大京なんかには逆に追い風となった。「やっぱりちゃんとしたものを買わないと」と思わせることによって却って高い物件の人気が高まることとなった。それが本当にちゃんとしたものであるかどうかは我々にはわからないのである。安いコストで作られていたから安かったというのが今回の構造計算書偽装のマンションだったわけだが、安いコストで作られながら高く売ってるマンションだってあるかも知れないのだ。大手業者の販売するマンションだってひどいものはある。大京なんかはシックハウス対策をうたいながら全然基準を満たしていなかったために訴訟を起こされていたじゃないか。広告主の機嫌をとるためか新聞社の多くはそんな事実をほとんど報道しようとしない。新しい物件を売り出すときにはでかい広告を出してくれるお得意様を中傷する記事など恐れ多くて出すわけにはいかないのである。それで新聞社もまた弱者を叩くのである。
報道に正義などない。あるのはただ保身とビジネスだけだ。ライブドアと暴力団の関係の鍵を握る人物であった野口英昭さんが沖縄のホテルで死体となって発見された時、警察はすぐに自殺として処理した。もちろんここにも正義などない。国民の気づかないところに存在する巨悪は、政治という装置とがっちり手を取り合ってこれからも君臨し続けるのである。
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