2006年02月03日(金) |
神戸空港に必勝の戦略があった! |
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2月16日についに神戸空港が開港する。騒音問題で伊丹にあった大阪国際空港を神戸沖の海上空港にして移転させようという案が持ち上がったとき、神戸市は「騒音公害」を理由に神戸沖への移転を拒否したのである。「空港なんかいらない」といったん神戸市は拒否したのだ。そのためにはるか南の不便なところに関西空港が建設されることとなったのである。
その神戸市が1990年頃から態度を変えて「やっぱり空港があった方がいい」と言い出した。もちろん市民は税金の無駄遣いだとして反対した。神戸市はもしかしたら阪神大震災のために急激に悪化した財政事情をなんとかするために、自爆的な大規模公共事業をやって、市財政を一挙に破綻させて自分たちの悪政の結末を隠蔽しようとしたのかも知れない。「破産したのは市の幹部がアホだから」と言われるよりも「破産したのは空港のせいだ」と言われる方がカッコがつく。そういうわけでこの無鉄砲な計画は進められ、ついに開港までこぎつけたのだ。
正直言ってオレは神戸空港なんてさほど利用者はいないと思っていた。しかし、神戸空港には必勝の秘策があったのだ。それは「駐車場作戦」である。関西空港、大阪空港と比較して、神戸空港の駐車場料金は破格の安さに設定されていたのである。ここで3空港の駐車料金を比較してみよう。
空 港 1時間 24時間 1週間
大 阪 200円 4000円 19600円
関 西 500円 12000円 84000円
神 戸 30分以内無料 搭乗者は無料 6000円
神戸空港の駐車料金が極端に安いことに気がつく。しかし、一日1000円というのはオレに言わせれば全然安くもなくまあ妥当な値段である。他の空港の駐車場が高すぎるのである。特に関西空港は高い。もしも関西空港にクルマを置いて一ヶ月海外旅行に出かけたならば駐車料金は37万2000円もかかるのだ。旅行先で病気になって3ヶ月入院してから帰国したら駐車場代だけで111万6000円、払うのがばかばかしくてそんなクルマ放置して帰りたくなるのである。真偽のほどは定かではないが、関西空港では高すぎる駐車料金を払えなくなって放置された車両が存在すると聞いたことがある。
オレの家からこの3つの空港にクルマで出かけるときの所要時間はほぼ同じである。そうなると駐車料金の違いがかなり大きな空港選びの要素となってくる。駐車料金で大きなアドバンテージがあるのに、さらに運賃でも神戸空港は有利になっている。ドル箱路線と推測される神戸−羽田の11往復のうち、格安運賃のスカイマークが7往復もあるのだ。スカイマークは常時1万円という価格で、もちろんこれは新幹線のぞみよりも安く、JALやANAの正規運賃19200円のほぼ半額である。
これで神戸空港の利用者がじゃんじゃん増えれば他の空港の便数が減らされ、ますます他の空港はさびれることとなってしまうぜ。特に「(駐車場が)高い・(都心から)遠い・(国内線の)本数が少ない」の3拍子が揃った関西空港は悲惨だろう。利用者がいなくなって閑古鳥が鳴き、そのうち地盤沈下で水没して「まぼろしの空港」と呼ばれてムー大陸みたいに歴史上の遺物になってしまうのじゃないだろうか。
関西人は新しいもの好きである。神戸空港発着の便はすでに2月3月は予約がぎっしり埋まってるという。利用してみて便利ならそのままリピーターとなって次も利用してくれるだろう。オレが東京でオフ会に出るとすれば、迷わず空港までクルマに乗っていける神戸空港を使うだろう。さて、本当に神戸空港が成功するのかどうかは一年くらい様子を見ないとわからないのだが、オレがふだんから言い続けてきた「安い駐車場を設置すれば必ず客は集まる」という理論が正しかったことがどうやら証明されそうである。
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